2019年7月4日木曜日

あり得ない消費増税強行で日本経済は地獄行き

 1日に発表された6月の日銀短観と内閣府の消費動向調査は、過去2回の増税延期直前の調査より断然悪いという結果でした。要するに安倍首相がかつて2回増税を延期した時よりも悪い経済状況なのに、今回は増税を強行しようとしているわけです。
『本降りになって出て行く雨宿り』を地で行くもので「愚の骨頂」、「正気なのか」と問いたくなりますが、この6年半、良心があれば出来ないことの数々を行ってきた人間にそんなことを訊いても無意味です。それでも選挙に勝てると踏んでの確信犯的行動なのでどうすることも出来ません。「焼き」が回ったのでしょう。
 
 国民に出来ることは参院選で自民党に痛撃を与えることです。顔色を失うほどのダメージを与えることができれば状況も変わることでしょう。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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矛盾だらけの消費増税強行 安倍首相で日本経済は地獄行き
日刊ゲンダイ 2019/07/03
 1日に発表された6月の日銀短観と内閣府の消費動向調査は、企業と消費者の冷え切ったマインドをクッキリ浮き彫りにした。さらに驚くのが、今回の結果が過去2回の増税延期直前の調査より、断然悪いということだ(別表)。安倍首相は、自ら延期した時よりも悪い経済状況なのに、増税を強行しようとしているのだ。
 
 
 
日銀短観
消費動向調査
増税予定時期
 
 
2015年6月
15 (+3)
41.7 (+0.3)
2015年10月
 
 
2016年12月
10 (+4)
43.1 (+2.2)
2017年4月
 
 
2019年6月
7 (ー5)
38.7 (ー0.7)
2019年10月
強行?
 
◇  ◇  ◇
 6月日銀短観は、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が前回3月から5ポイント下落のプラス7となった。2四半期連続の悪化で、2年9カ月ぶりの低水準だった。
 安倍政権は10%への消費増税について、予定していた15年10月と17年4月を2回延期している。今回同様、実施予定時期の4カ月前の短観(大企業製造業のDI)を調べてみた。
 15年6月は、前回比3ポイント増のプラス15、16年12月は前回比4ポイント増のプラス10だった。
 内閣府の6月消費動向調査は、消費者心理を示す消費者態度指数(2人以上の世帯)が前月から0.7ポイント低下の38.7となった。9カ月連続の悪化で、14年11月以来4年7カ月ぶりの低水準だ。
 延期前を見ると、15年6月は前月比0.3ポイント増の41.7、16年12月は前月比2.2ポイント増の43.1だった。
 
■参院選で「ノー」の審判を
 両調査とも延期した時の数字は、今回より絶対値がいいだけでなく、前期比プラスになっている
 つまり、景気が上向き傾向だったのだ。それでも安倍首相は、景気停滞を心配して増税延期を決断したのである。
 延期した時よりも数字も傾向も悪化しているのに、増税断行はまったくつじつまが合わない。そんなことをしたら日本経済がメチャクチャになるのは目に見えている。そのことは延期した安倍首相自身がわかっているはずだ。立正大客員教授の浦野広明氏(税法)が言う。
「消費者は、すでに昨年末から長期間、幅広い商品の値上げラッシュに悲鳴を上げている。また、2000万円問題をきっかけに、年金など将来不安もかつてないほど抱いています。今回の2つの調査の数字を含めてどの角度から見ても、10%への引き上げは絶対にやってはいけないタイミングです。10月が近づき、あきらめムードも出てきていますが、7月21日の参院選で増税ノーの審判を明確に下せば、10月の増税延期は十分間に合います。野党は、消費増税の可否を最大の争点にして、参院選を戦うべきです
 
 民意の力で増税をはね返せるか。