2019年10月22日火曜日

22- 堤防計画3割が未達成 台風19号で住宅5万7千棟が被害

 東京新聞の取材で、国管理の河川で、堤防が必要な区間計約13000キロのうち、堤防の幅や高さが計画水準に達していない区間が計約3500キロ堤防がない区間計約750キロあることが分かりました。
 住宅被害5万6753棟で、内訳は全半壊が14都県986棟、一部損壊が28都道府県2682棟、床上浸水が16都県29982棟、床下浸水が21都県23103です(消防庁による
 
 国交省は全国109水系について「200年に一度の水害に耐えられるか」などの目安で堤防の必要性や規模を決め、2030年を目標に整備を進めているということですが、大洪水は200年はおろか近年は毎年起きているので、そんな悠長なことでは問題になりません。
 この際政府は考え方を改めて、真剣に治水工事に取り組むべきです。無用な兵器の爆買いを止めるのは勿論、大企業・富裕層への優遇に回している原資をこの国土強靭化に振り向けるべきです。土砂災害対策もないがしろにはできません。
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堤防計画、3割未達成 台風19号で一部決壊 国管理の河川
東京新聞 2019年10月21日
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 河川整備計画に基づき水害対策を進めている国管理の河川で、堤防が必要な区間計約一万三千キロのうち、大きさが計画水準に達していなかったり、堤防自体が設置されていなかったりする区間が三月末時点で約三割に上ることが、国土交通省への取材で分かった。台風19号で決壊や浸水した場所も含まれている。整備計画は途中段階だが、今後も記録的な大雨が降る可能性は高く、専門家は「対策は急務」と指摘している。
 国交省は河川整備基本方針に基づく計画で、全国百九水系について「二百年に一度の水害に耐えられるか」などの目安で堤防の必要性や規模を決め、二十~三十年を目標に整備を進めている。
 国交省の三月末の集計では、堤防の幅や高さが計画水準に達していない区間が計約三千五百キロ(約26%)あった。今回の台風19号で堤防が決壊した久慈川の三カ所(茨城県常陸大宮市)と、那珂川の三カ所(同市と同県那珂市)が該当した。
 同様の区間の割合が高いのは、久慈川水系(約65%)のほか、近畿地方整備局管内の円山川水系(約78%)、北陸地方整備局管内の梯川水系(約55%)、中国地方整備局管内の高梁川水系(約54%)など。
 
 堤防がない区間も計約七百五十キロ(5・6%)あった。台風19号で氾濫した多摩川は、無堤防の場所から水があふれ、東京都世田谷区で住宅が浸水した。同様の区間は那珂川水系で42%に上るほか、近畿地方整備局管内の由良川水系で約39%、四国地方整備局管内の物部川水系で約34%だった。
 一方、福島県須賀川市にある阿武隈川の堤防は、計画通り整備されたものだったが台風19号で決壊した。
 
 国交省によると、用地取得が進んでいないケースや、流域全体のバランスを取る必要があるケースでは、整備が進んでいないという。担当者は「今回の水害も検証するが、堤防だけでは被害は防げず、川底の掘削など幅広い対策が必要だ」としている。
 新潟大の大熊孝名誉教授(河川工学)は「治水の王道は堤防だ。整備途上で仕方ない面もあるが、決壊した以上は強化がおろそかだったことになる。高さが足りない場所で決壊することが多く、早急に整備を進めるべきだ」と話している。
 
◆住宅被害5万6700棟 西日本豪雨上回る
 甚大な被害をもたらした台風19号の影響で二十日、新たに一人の遺体が宮城県丸森町の住宅で見つかり、共同通信の集計で死者は十二都県八十人となった。不明者は十人とみられる。総務省消防庁は、住宅被害が同日時点で五万六千七百五十三棟に達したと発表。昨年の西日本豪雨の約五万一千棟を上回る規模となった。
 雨が上がった被災地では、警察や消防、自衛隊などが行方不明者の捜索を続け、住民らは自宅の片付けなどに追われた。ボランティアによる支援も各地で本格化。泥の付いた家財道具を運び出し、炊き出しもあった。
 総務省消防庁によると、住宅被害の内訳は全半壊が十四都県九百八十六棟、一部損壊が二十八都道府県二千六百八十二棟、床上浸水が十六都県二万九千九百八十二棟、床下浸水が二十一都県二万三千百三棟
 内閣府によると、二十日現在、十一都県の四千七十七人が避難所生活を強いられている。厚生労働省の集計では、七万八千二百六十九戸で断水が続いた。
 国土交通省によると、土砂災害は二十都県で計四百三十二件が確認され、堤防の決壊は七県の七十一河川百三十五カ所に上る。
 
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