2019年10月3日木曜日

トリエンナーレ「表現の不自由展」 6~8日に再開の方向

 脅迫や電凸攻撃を受けて開幕3日目で展示中止となった企画展「表現の不自由展・その後」「あいちトリエンナーレ2019の一部コーナーで展示)が、ほぼ当初の状態で展示を再開する方向でまとまりました。再開日は1068と一旦発表されましたが、正式には未定ということです。
 脅迫は論外ですが、嫌がらせ目的で1人が何十回も掛けてくるという抗議電話=電凸も非常に応対者の神経をすり減らします(それが目的なのですが…)。
 愛知県が不自由展再開を発表した9月25日以降、抗議電話が1日200件近く寄せられているということです(展示中止後は1日20~30件
 
 県は悪質な抗議電話を防止するため、10分たつと電話が自動的に切れたり、声の録音を伝えたりする仕組みを導入したということですが、クレーマーを相手に10分間も応対する必要はないので、クレーマーと分かった時点で直ちに録音受付に切り替えるなどの対策を導入すべきでしょう。
 
 トリエンナーレの期間は10月14日までなので早急な再開が望まれます。
 関連の記事を紹介します。
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表現の不自由展6~8日に 展示内容を変えず再開へ
東京新聞 2019年10月1日
 愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で中止となった企画展「表現の不自由展・その後」を巡り、芸術祭の実行委員会と不自由展の実行委が三十日、展示再開で合意した。再開日は十月六~八日の間に設定する方向で、双方が今後協議。従軍慰安婦を象徴する少女像などの展示内容を中止前と変えないことを確認した。芸術祭の最終日は十月十四日。
 
 不自由展側が展示再開を求めた仮処分の審尋が三十日、名古屋地裁であり、大村秀章知事が同日示した再開に向けた四つの条件について、不自由展側が受け入れを表明。和解が成立した。仮処分申し立ては取り下げた。
 四つの条件では、展示内容について「中止した展示の再開で、開会時のキュレーション(展示企画)と一貫性を保持する」とした。「必要に応じ教育プログラムを実施する」ことも確認された。
 不自由展側は取材に「中止前と同じ空間内で、移動はあり得ると双方で確認した」と説明。展示を別会場に移すことは想定していないという。
 このほか(1)警備面で協力する(2)事前予約の整理券方式とする(3)中止になった経緯などを検証した中間報告の内容を来場者に伝える-との内容で合意した。
 
 芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介さんは三十日、ツイッターに「関係各位の多大な努力と理解に最大限の感謝を示します」と投稿した。
 昭和天皇を扱った映像作品や少女像などを巡り、脅迫やテロ予告ともとれる電話やメールが相次ぎ、大村知事が会長を務める芸術祭実行委が八月三日、「安全な運営が危ぶまれる」として開幕三日目で中止を決めた。
 詳しい経緯などを検証した県の委員会が九月二十五日、中間報告を発表。再開すべきだとの方向性を示す一方、別会場での上映や事前に背景説明をしたツアーガイド方式などの具体例を挙げ、展示方法やプログラムの改善が必要と指摘した。これに対し不自由展側は「中身に対する介入がない形で、中止前そのままでの再開を」と芸術祭の実行委に求めていた。
 
 
不自由展、抗議電話1日200件 再開提言の中間報告発表後
共同通信 / 2019年10月2日
 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の中止問題を巡り、愛知県の大村秀章知事は2日の定例記者会見で、不自由展再開を提言した中間報告を9月25日に発表後、抗議電話が県やトリエンナーレ実行委員会に1日200件近く寄せられていると明らかにした。県によると8月中旬以降は、1日20~30件だったという。
 
 大村知事は悪質な抗議電話を防止するため、10分たつと電話が自動的に切れたり、声の録音を伝えたりする仕組みを導入したとも説明した。
 10月6~8日の再開で協議を進めているとしたが「再開がいつになるかは決まっていない」と述べた。
 
 
あいちトリエン“電凸”音声公開 抗議電話は威力業務妨害か
日刊ゲンダイ 2019/09/30
 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった問題を巡り、愛知県がホームページにアップした企画展への抗議電話が炎上している。
 県は、今月17日の「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の第2回会議において使用した電話攻撃(電凸)の4つの音声を公開。音声のひとつには、一般男性が県職員を罵る様子が、次のように記録されている。
 
男性「これからも(慰安婦像を)展示するつもりか?」
職員「今それを検討させていただいているところでございます」
男性「どういう無神経なやつだ、おまえたちは! 政治的に国際問題になってんだろうが!」
職員「はい、報道されております」
男性「本当に無神経なやつだな、おまえは! そんなことも分からんのか、バカヤロー!」
 
■自称・自民党員が自白で大炎上
 県は匿名で音声を公開したものの、この男性のものとみられるツイッターアカウントが28日、<皆さまにご報告があります。私の抗議電話の音声が、私の許可なく愛知県庁にアップされております。こちらもヒートアップし、かなり荒い言葉遣いになっております。一部の切り取りはやめていただきたく抗議いたします>と投稿。プロフィル欄に、<自民党員(河野太郎防衛相支持)>と書かれているため、ネット上では<気に入らない文化をつぶすために仕掛けた安倍自民党の謀略>と、さらに炎上する事態となった。
 他の音声には、名古屋市民を名乗る男性が職員に「日本人なの?」「力ずくでやる(対抗する)しかない」――と詰め寄る様子も残っている。
 
 大村知事は音声公開への批判や疑問に対し、自身のツイッターに <電凸攻撃です。威力業務妨害です> として反論している。大村の言うように電話の主が威力業務妨害などの罪に問われる可能性はあるのか。元検事で弁護士の落合洋司氏がこう言う。
「抗議の仕方次第だと考えられます。同一人物が、いわゆる『電凸』を数十回~数百回にわたって繰り返した場合、業務への妨害性を帯びてきます。また、相手に対して直接『命はないぞ』と言っていない場合でも、『夜道を歩くときは気をつけろ』や『家族がいるだろ』などと、社会通念的に威圧と捉えられるものは脅迫に該当する可能性があります」
 
 県はトリエンナーレへの補助金の不交付決定を巡り、国と争う姿勢を見せている。まだまだ収束しそうにない。