2019年10月10日木曜日

10- 現代日本にも小判入りの「越後屋の菓子折」があったとは(日々雑感)

 立民党の枝野氏が代表質問で「関電疑惑に関して関電幹部国会招致」を要求したのに対して、安倍首相は「関電は民間企業であり、第三者委員会等の検証を期すべき」との見解を示しました。それに対して「日々雑感」氏は、
 電力事業は国策全国を9電力区に分け地域独占実施してきた。原発に関しては巨額国費投入をして国家事業として実施してきた。電力企業の収入源たる電気料金は公共料金として国の認可を得るようになっている。それを『民間企業』だから云々は安倍氏独特のダブルスタンダードそのものではないか
と批判しました
 同氏はさらに、
 「電力会社の高額な広告費に屈服しているマスメディア『腐りきっている』が、原発再稼働を急ぐ安倍自公政権も、再稼働を着々と合法とする裁判所も、そして関電原発ムラの越後屋、お前も悪よのう疑惑を解明しようとしない検察当局も、同じように腐り切っている
 と断罪しました。
 そのどちらに対しても完全に同意します。
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現代日本にも小判入りの「越後屋の菓子折」があったとは
日々雑感 2019年10月9
 関西電力の八木誠会長が辞任する意向を固めたことが8日分かった。自らを含む役員ら20人が、高浜原発がある福井県高浜町の元助役(故人)から約3億2千万円の金品を受け取っていた問題の責任をとる。岩根茂樹社長も年末までに進退を判断する意向で、大手電力10社でつくる電気事業連合会の会長職も辞任する。
 
 八木氏は2日の記者会見では続投する意向を示していたが、政府や自治体から批判の声が相次いだことなどを受け、一転して辞任に追い込まれた
 
 八木氏は原子力事業本部長などを経て、2016年まで社長を務めた。11年には東京電力福島第一原発事故を受け、東電の清水正孝社長に代わり、急きょ電気事業連合会の会長に就任。業界トップとして原発の事故対応にあたった。16年に関電会長となり、関西経済連合会の副会長も務めているが、辞任が避けられない見通しだ。
 
 岩根社長も近く再調査のために発足する第三者委員会の年末までの報告を待って、進退を判断する。電事連の会長職についても辞任する見込みで、岩根氏自らも金品を受け取っていることから、電力業界トップとして指導力を発揮するのは困難と判断したもようだ。
 
 岩根氏は2日の記者会見では社長や電事連会長を続ける意向を示していたが、その後に他の電力会社などから批判の声が高まり、一転して辞任に追い込まれた。電事連会長の後任は、中部電力の勝野哲社長を軸に調整するとみられる
(以上「朝日新聞」より引用)
 
 枝野氏が代表質問の方で「関電疑惑に関して関電幹部を国会招致」を要求したのに対して、安倍氏は「関電は民間企業であり、第三者委員会等の検証を期すべき」との見解を示した。
 電力事業は「国策」により全国を9電力として、地域独占を実施してきた。そして原発に関しては巨額国費投入をして国家事業として実施してきた。さらに電力企業の収入源たる電気料金は公共料金として国の認可を得るようになっている。その何処が「民間企業」なのだろうか。安倍氏独特のダブルスタンダードそのものではないか
 
 関電疑惑は未だに司直が正そうとしないのはなぜだろうか。資金の流れは週刊誌などで充分に解明されているではないか。それによると高浜原発の工事費等が水増しされ、その水増し部分が工事受注企業から現地町助役を通して国会議員から県会議員、さらに関電幹部に還流された。
 これが会社法に規定する「特別背任」でなくて何だろうか。国税当局は「収入」を申告しなかったとして追徴したようだが、国税当局が把握した原発工事費からの還流「所得」を認識したのに対して、司法当局は認識していないとでもいうのだろうか。
 
 「国策」捜査では煙りのないところに煙を立ててマスメディアを使って大騒ぎし、「期ズレ」という犯罪でも何でもない「疑惑」を煽り立てて小沢一郎氏を手にしていた総理大臣の椅子から引き摺り下ろした
 しかるに、「国策」の原発ムラに対しては、いかなる疑惑があろうと捜査に乗り出さないとは、どんな思惑が働いているだろうか。三権分立とは建前だけで、三位一体こそが日本の現実だとでもいうのだろうか。「官僚独裁国家」が日本の現実で、国民生活がいかに困窮しようと年金が減額されようと、官僚・公務員の給与は上がり続け、「国策」に沿った事業で特別背任の疑惑が高まろうと目を瞑る、というのだろうか。
 
 日産のゴーン氏は「特別背任」で逮捕され、懲罰的な百日を超える勾留措置に処せられた。まさに日産こそは民間企業ではないか。ゴーン氏の疑惑は様々な理由を付けて個人的な支出を企業経費としていた、という類の「特別背任」だ。まだ工事費を偽装水増しして、背任するよりも単純な犯罪だ。
 関電の「特別背任」はすべての原発工事に関連すると思われる。つまり関電の高浜原発だけが異常な工事費の支出をしていれば、一般的な感覚で類似原発の「維持・管理個」を「横並び」で検証すれば、簡単に「水増し」が見抜けるはずだ。それを早々と他の電力会社にはない、と電力各社が報告したのを受けてマスメディアが「第三者委員会」で検証したかのように報じている。何という手回しの良さだろうか。日本のマスメディアは腐り切っている。
 
 いや腐り切っているのはマスメディアだけではない。原発再稼働を急ぐ安倍自公政権も、再稼働を着々と合法とする裁判所も、そして関電原発ムラの「越後屋、お前も悪よのう」疑惑を解明しようとしない司法当局も、同じように腐り切っている
 表に出来ないから「越後屋、お前も悪よのう」手法を使って小判を還流させたのではないか。まさか死去した元助役にすべての罪を擦り付けて幕を引くつもりではないだろう。そうだとすれば検察にも「越後屋」の菓子折りが届けられたと見なすしかあるまい。