2024年4月27日土曜日

水俣病終わってない 進む高齢化 救済早く 2次訴訟原告 官邸前で訴え

 全ての水俣病被害者の救済を目指し、熊本、大阪、東京、新潟で裁判をたたかっている「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」の原告・弁護団ら約30人は25日、首相官邸前などで「水俣病問題はまだ終わっていない」などと訴え被害者の高齢化が進む中、政治的に問題を解決して早期に救済するよう求めました原告約1700人の平均年齢は75歳以上で、すでに約300人が亡くなりました
 水俣病はいち早く熊本大学が有機水銀が原因と解明したのですが、化学工業の重要な基材であるアセトアルデヒドの生産体制を維持するために、政府や化学工業会が異論を差しはさみ原因を確定させなかったために、結果的に大量の患者を発生させました。
 政府や化学工業会の結果責任は重大です。
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水俣病終わってない 進む高齢化、救済早く 2次訴訟原告 官邸前で訴え
                       しんぶん赤旗 2024年4月26日
 全ての水俣病被害者の救済を目指し、各地で裁判をたたかっている「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」の原告・弁護団ら約30人は25日、首相官邸前などで「水俣病問題はまだ終わっていない」などと訴えました。被害者の高齢化が進む中、政治的に問題を解決して早期に救済するよう求めました。




首相官邸前で、「政治的解決で早期救済を」と訴える「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」の原告ら=25日、東京都千代田区



 「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」は、熊本、大阪、東京、新潟の各地裁に提訴されました。原告約1700人の平均年齢は75歳以上で、すでに約300人が亡くなりました
 マイクを握った原告らは、昨年9月から続く大阪、熊本、新潟の各地裁判決で、多くの原告を水俣病患者だと認定したと指摘。いまだに救済されていない被害者がいると述べ、「生きているうちに救済を」と訴えました。

 熊本訴訟の原告の﨑代(さきしろ)義治さん(69)は、熊本県の旧龍ケ岳町(現上天草市)に生まれました。子どもの頃からメチル水銀に汚染された魚を毎日食べていたといいます。同級生は、わずか2年で申請受け付けが締め切られた特措法(2009年施行)で救済されました。他府県で仕事をしていた﨑代さんは同法の存在を知りませんでした。現行の補償制度では救済されません。
 提訴から約10年。各地裁判決が出たのは、まだ一部の原告です。﨑代さんもまだ判決が出ていません。今後、地裁判決が出た原告は高裁でのたたかいが控えており、裁判が長期化することは避けられません。
 官邸前で﨑代さんは、「もうすぐ70歳になり、もう後がない。(岸田)首相の力で政治解決してほしい」と訴えました。
 各地の原告・弁護団らはほかに、衆院第2議員会館や環境省の前でも訴えました。

21世紀に甦るウェーバー その社会科学の慧眼と普遍的説得力に圧倒される

 世に倦む日日氏が掲題の記事を出しました。
 同氏は最近X(マックス・)ウェーバーが現代世界をグリップしている」呟き続けているということで、それがどういう着想なのか具体的に説明したいとして、ウェーバーの「職業としての政治」(1919年)の一節「 ~ 自分の魂の救済を願う者は、これを政治という方法によって求めしない。政治には、それとはまったく別の課題、つまり暴力によってのみ解決できるような課題がある」という主張が、ハンナ・アーレント以降大バッシングを受け続けてきたことから書き起こしています。
 それは理想主義から逸脱しているので受け入れがたかったのでしょうが、目下繰り広げられている、双方で50万人の死者を出している「ウクライナ戦争」やとめどな残虐凄惨なガザでの大虐殺を見ると、それは正しく政治が生み出したものであり、「私は何も言えず、ただ一世紀前のウェーバーの古典の言葉の前にうなだれ畏まるだけだ。真の正義の神が現れてパレスチナを救う奇跡を祈るだけだ」と述べます。
 そして自分をうなだれさせるのは資本主義という根本問題についての観想と諦念が原因で、どれほど時間が経っても、まだ当面は、マルクスとウェーバーの時代が続くことを直観するとして、「21世紀も20世紀と同様に、マルクスとウェーバーの二本立ての世界が続いてゆく。人の心の中に宿り続け、教えを授け続ける。マルクスとウェーバーは不滅である」と結んでいます
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21世紀に甦るウェーバー - その社会科学の慧眼と普遍的説得力に圧倒される
                       世に倦む日日 2024年4月25日
最近、で「ウェーバーが現代世界をグリップしている」と呟き続けている。どういう着想なのか具体的に説明したい。それは、ウェーバーの理論と命題が、否定できない真理として、目の前の現代世界を貫徹し支配しているという率直な認識と判断である。だが、その中身は、決してポジティブでハッピーな意味で言っているのではない。逆だ。実相としてはきわめてネガティブで厭わしい、理想とは全く逆の、野蛮と地獄と絶望の世界が出現していて、狂気のまま果てしない破壊と暴虐を拡大させている。そのカオスでカタストロフな世界を、知性と思念の力で解読し意味づけようとするとき、ウェーバーの言葉が屹立した啓示としてわれわれに迫ってくるという感覚だ。ウェーバーの学問的意義が明らかに大きくなっている。再びウェーバーを読み学んで考えないといけないときだ。そう確信を覚えて興奮する。

政治学がウェーバーの下に還っている。順番に論じよう。まず、暴力の問題がある。ウクライナ戦争が始まる前、開戦前夜の軍事的緊張が高まっていた2021年12月下旬、プーチンの行動を解説する論理として『職業としての政治』の一節が思い浮かび、ブログ記事の冒頭に提示した。

『およそ政治をおこなおうとする者、とくに職業としておこなおうとする者は(中略)すべての暴力の中に身を潜めている悪魔の力と関係を結ぶのである。無差別の人間愛と慈悲の心に溢れた偉大な達人たち(キリストやブッダ)は、暴力という政治の手段を用いしなかった。自分の魂の救済を願う者は、これを政治という方法によって求めしない。政治には、それとはまったく別の課題、つまり暴力によってのみ解決できるような課題がある。(中略)悪魔の力は情け容赦のないものである」(岩波文塵P。99-101)。

暴力と政治の関係を語ったウェーバーの有名な一般論だが、この古典的で非情な性格の学説に対して世間の評判は概してよくない。国連憲章が制定されて国際秩序が平和主義の原理の下で維持されてきた20世紀後半以降は、この理論は19世紀的な前時代の遺物という見方がされてきた。3年前に中公新書から出版された野口雅弘の『マックス・ウェーバー』を読むと、第四章の中に(P.107)「暴力をめぐるロールズとアーレント」と小見出しが付されて論述された部分があり、そこでアーレントによるウェーバー批判が短く紹介されている。
曰く、

政治における暴力の契機を押し出すウェーバーの議論に、最も厳しい批判をしたのが、ハンナ・アーレントだった。政治的権力を暴力に還元するウェーバー的思考に対して彼女は (中略) 他者と一致して行為するところで生じるのがパワーであり、それは暴力と異なるというだけでなく、むしろ暴力の対極にあるという。(中略) アーレントだけでなく、ウェーバー以降、多くの政治理論家が暴力を中心に据える彼の理論を批判してきた。なかでもフェミニズムの理論家がこうした立場を明確にしているのは偶然ではない。

                   野口雅弘『マックス・ウェーバー』P.109-110
こうしたウェーバー暴力論への批判的視角が、戦後から現在までの支配的な空気であり、ウェーバー政治学を「時代遅れ」として排斥する論点だったように思われる。特に80年代以降、脱構築アカデミーの隆盛に拠って群れ、ウェーバーを「近代主義」の権化として無価値化するサラリーマン学者たちの常套句だった。だが、見よ。2024年4月の今日、ウクライナ戦争は2年を越えて続き、双方で死傷者は50万人以上に達している。ロシアとNATOが事実上激突する熾烈な戦争がウクライナの地で行われ、第三次世界大戦の入り口だと言われているにもかかわらず、交渉で解決せよという声は出ない。EUや西側の政府指導者からだけでなく、西側のアカデミーの学者から出ない。皆、口を揃えて「戦闘でロシア軍を撃退せよ」「ウクライナに武器を送れ」と咆えている

アーレント大好きな日本のリベラル諸学者が、「戦争継続」「撃ちてし止まん」「ロシア打倒」を絶叫して旗を振っている。「ウクライナ疲れ」の大衆気分を払拭し、戦争支援の声を鼓舞し高揚させるべく、血眼で戦争プロパガンダを吠え、世論を扇動しているのが、ロールズやアーレントを祀る神殿で奉職する神官(親米俗流学者)たちに他ならない。そこには、アーレントの暴力忌避論の契機などどこにもない。暴力と攻撃あるのみであり、停戦や和平交渉の意義は完全に否定されている。ウクライナとNATOが正義だとする無謬のドグマが信奉され、正義の勝利のために無限の暴力の行使が正当化されている。そして、少しでもこの戦争の本質に社会科学的な懐疑のメスを入れ、価値判断を相対化し、停戦を呼びかける者には、「陰謀論者」のレッテルが貼られ、口汚い罵倒と侮辱が浴びせられる

さらに進めよう。ウェーバーを復活させた決定的な現実は、イスラエルによるパレスチナの大量虐殺だ。暴力。暴力。暴力。とめどない残虐で苛烈な暴力。しばき隊的な粗暴で野蛮で凄惨な暴力。殺戮は半年に及び、現在なお続いていて、ガザの人々は3万4000人殺害され、子どもの犠牲者が1万3000人に上っている(24.4.22時点)。イスラエルによるガザ大虐殺の前には、ただ精神が凍りつくのみで、何の言葉も発せられない。どんな理屈も口舌も出てこない。毎日毎日、無残に子どもが殺されている。これほど苛烈で残酷な悲劇をわれわれは目にしたことがあるだろうか。これまで経験したことがあるだろうか。逃げ場もなく母親や子どもたちが殺戮される映像が配信され拡散されながら、国連で何やら陳腐で空疎な討議がされている。私は何も言えず、ただ一世紀前のウェーバーの古典の言葉の前にうなだれ畏まるだけだ。真の正義の神が現れてパレスチナを救う奇跡を祈るだけだ。

エマニュエル・トッドは、ウクライナ戦争については正論を述べている。公平な知識人の態度を示している。だが、トッドからガザ大虐殺を非難する言説は聞こえない。誰からも聞こえない。誰も何も言わず、イスラエルの残虐な殺戮を許容し黙認している。リベラルだのデモクラシーだの、ロールズだのアーレントだの、他者への寛容だの、凡庸の悪の注視だの、レイシズム撲滅だの言ってアカデミーの司祭にのさばっている連中が、イスラエル批判の言挙げをしない。陣頭に立とうとしない。反ユダヤの差別がどうのと筋違いの欺瞞論法を持ち出し、イスラエルの蛮行を正当化している。イスラエル批判の声を狡猾に封殺している。ガザで昨年から起きている恐怖の出来事は、暴力の規模といい、残忍さといい、まさに広島・長崎への原爆投下に匹敵する。しかも、それがリアルタイムに中継されている。「きのこ雲の下」の惨劇は目の前にある。その現実に、一体、どんな言葉を与えればよいのか。

関連して、ウェーバーの学問の説得力が(私の中で)大きく張り出した理由は、ユダヤ教という問題である。ユダヤ教とキリスト教という問題であり、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教という宗教の問題の台頭である。ウェーバーは、否、ウェーバーこそが、宗教の問題をせっせと研究して大系的労作を残していた。宗教を理解できないと世界は理解できない。イスラエルという悪魔を科学的に考察するに当たっては、ユダヤ教とは何かの基本的知識を持たないといけない。それは、旧約聖書を読んで内容を理解することを意味する。けれども、それはきわめて困難な作業が予想され、普通の日本人には難解すぎて歯が立たず到底無理だろう。然らば、何か定評ある学問的作品はないかと探すと、ウェーバーの『古代ユダヤ教』に行き当たるという次第になる。ヨーロッパ近代の知性からの、したがって、無論、そこにはバイアスの罠はあるのだけれど、宗教社会学の方法による旧約聖書の解読の所産だ。

他に誰がいて、どんな社会科学の著作があるだろうか。イスラエルとアメリカの悪魔的暴力の実体を把握し、批判的に了解しようと思えば、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読み、『古代ユダヤ教』を読むのが早道で、そこから思考を巡らせることが日本の知識人の標準的通路だと思われる。参考になる日本語の研究書が多く見つかると期待される。ジャーナリズム的なレベルのイスラエル批判なら、あるいは国際政治上の知見なら、岡真理や伊勢崎賢治で十分に違いない。が、黙示録的な悪魔の本質を掌握する力業を得るには、もっと思想的に深淵な領域に踏み込む必要がありそうだ。ここで、いきなり飛躍した議論に脱線して恐縮だが、ユダヤ教も、そしてカルヴィニズムに特徴的な初期プロテスタンティズムの原理主義も、凡俗な東アジア人の私の目には、ある種の精神病理を抱えた現象のように見えてならない。つまり狂気と総括できるのではないか。

それはともかく、ウェーバーは世界宗教の経済倫理に着目し、ヨーロッパ近代の独自性と普遍性を弁証するべく、儒教と道教、ヒンズー教と仏教、古代ユダヤ教と、次々と研究して成果を出して行った。単騎、無人の野を行く如く。今日、社会科学で現代世界を理解しようとする者は、同じ追跡を試みないといけない。例えば、インドという巨大な現実がある。インドは日毎に存在の影を大きくし、インドに無関心な者は現代世界を語れない。インドを理解しようと思えば、その思想と歴史を知る必要があり、ヒンズー教を理解しないといけない。どうやってヒンズー教に接近するか。いろいろな方法と通路があるが、ウェーバーの宗教社会学を参考にするという勉強も有効だろう。インドも中国と同様、いずれ欧米の世界支配に挑戦する勢力となるに違いない。その近未来の緊張感と関係性を想像するとき、近代ヨーロッパの知性がインドの思想性をどう捉えていたか知ることは意味がある。

そう考えると、ウェーバーの残した学問的遺産の意義と価値はとても大きい。誰もかなう者はいない。以上、ここまで、暴力の問題とユダヤ教(イスラエル)の問題とインドを例に挙げ、ウェーバーの説得力が極端に大きくなり、理論的関心対象の中でウェーバーに焦点を当てる度が高くなった事実を指摘した。それは決して、人類の希望の曙光を見い出し楽観的展望を導く認識ではない。繰り返すが、逆である。絶望と断念と怨怒を伴う身震いする確信のみが立ち上がる。だが、何より、私がウェーバーの前にうなだれて絶句してしまうのは、資本主義という根本問題についての観想と諦念が原因だ。それについては次に書きたい。どれほど、どれほど時間が経っても、まだ当面は、マルクスとウェーバーの時代が続くことを直観する。21世紀も、20世紀と同様に、マルクスとウェーバーの二本立ての世界が続いてゆく。人の心の中に宿り続け、教えを授け続ける。マルクスとウェーバーは不滅である。

還暦もとっくに過ぎ、健康寿命の年まであとわずかとなったが、そのことは断言したい。もっとウェーバーを熱心に読んで学問を習得しておけばよかったと後悔する。まるで、ウェーバーはヤハウェ旧約聖書におけるイスラエル民族の神のようだ。岩波文庫のページを開く私にウェーバーが冷酷に言う。「おまえはいつまで経っても無知で甘ちゃんだな。ナイーブなボーイだな。勉強が足りないんだよ」。

27- 中近東における強力かつ責任ある大国であることを示したイラン

 「マスコミに載らない海外記事」に掲題の記事が載りました。
 記事は、4月13日にイランがイスラエルの軍事施設に向けて300機以上の無人機とミサイルで直接反撃したのは史上初めてで、これはこれまでイスラエルとアメリカに対する直接攻撃を回避する「戦略的忍耐の概念」に導かれていたイラン政府にとって、本質的に新たな政策路線の始まりだと評価しています。
 ダマスカスのイラン総領事館に対するイスラエルの攻撃を非難しなかった欧米諸国は、イランの反撃をすぐさま最も強い言葉で批判しましたが、それは「偽善と二重基準のオンパレード」(ロシアの国連代表)に他なりません。この欧米諸国の立場は「うんざりするほど身勝手」に見えるとアルジャジーラ・ウェブサイトは指摘しました。

 その一方で、米国大統領は「イランと戦争をしないし、イランに反撃するテルアビブ(イスラエルの首都)の軍事攻撃を支持しない」と直ぐさま宣言しました。それには「イスラエルはイランに損害を与えることは可能だが、イランを打ち負かすことはできない」という確固とした大前提の認識がありました。
 中東で起きていることは全て、アメリカの立場が深刻に弱まっていることの顕れで、近い将来、中東情勢がどのように発展しようとも、アメリカの影響力が低下し、イランの重要性が増大する傾向は極めて明白になりつつあると記事は結んでいます。
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中近東における強力かつ責任ある大国であることを示したイラン
                マスコミに載らない海外記事 2024年4月26日
                     Veniamin Popov 2024年4月21日
                        New Eastern Outlook
 2023年10月7日と2024年4月13日は新たな勢力バランスを定義した節目として中東史に残るだろう。イスラエルの軍事的優位と無敵の軍という神話は永遠に失われるだろう。
 膨大な人命の損失と破壊をもたらしたガザ虐殺はネタニヤフ政権を国際社会で事実上孤立させた。彼の軍事挑発を外交的に擁護したのはアメリカと他の西側諸国数か国だけだった
 4月1日にイスラエルがダマスカスのイラン総領事館を襲撃し、イスラム革命防衛隊(IRGC)幹部らを殺害した際、この明らかな国際法違反を非難するのを欧米諸国は拒否し、このテロ行為に関する国連安全保障理事会の議論を妨害した

 この凶悪な犯罪への反撃を、多くの政治勢力がテヘラン(⇒イランの首都)で要求しており、国連安全保障理事会がこの攻撃を非難する明確な決定を下した場合、イラン当局は武力行使を控える用意があるとイラン国連代表は明言した。
 4月13日、イランはイスラエルの軍事施設に向けて300機以上の無人機とミサイルを発射した。イランが自国領からイスラエルを直接攻撃したのは史上初めてだ。これは、それまでイスラエルとアメリカに対する直接攻撃を回避する「戦略的忍耐の概念」に導かれていたイラン政府にとって、本質的に新たな政策路線の始まりだ。
 イランはミサイル兵器のごく一部のみを使用し、イスラエル攻撃の場合には新型巡航ミサイルと極超音速ミサイルを使用する準備ができていると警告した。4月13日には軍事目標のみを標的にし、民間人死傷者を避ける方法で作戦全体が実施された。
 イラン無人機とミサイルのほぼ99パーセントが、アイアンドーム防空システムとアメリカ、イギリス、フランスの対空システムにより迎撃されたとテルアビブは発表した。
 重要なのは、ダマスカスのイラン総領事館に対するイスラエル攻撃を非難するのをためらった欧米諸国が、イスラエルに対するイラン攻撃を、すぐさま最も強い言葉で批判したことだ。こうした行為を「偽善と二重基準のオンパレード」とロシアの国連代表は呼び、この攻撃が欧米諸国の外交公館を襲っていたら、抗議活動の混乱と波は未曾有のものになっていたはずだと強調した。この事件における欧米諸国の立場は「うんざりするほど身勝手」に見えるとアルジャジーラ・ウェブサイトは指摘した。

 12月初旬から3月下旬にかけてイラン・イスラム革命防衛隊の司令官や顧問ら約12人をイスラエルが殺害し、最終的にダマスカスのイラン外交使節団攻撃に至ったとアメリカ・マスコミさえ書いた。「我が国の総領事館への攻撃は我が国への攻撃に等しい」とイランの最高指導者アリ・ハメネイ師は述べた。アメリカや地域の多くの国々に対し、限定的かつ相応の方法で報復するとイランは警告している。
 4月13日のイスラエル軍事目標攻撃は、イスラエル領への直接攻撃の前例を作るイランの能力を明確に想起させた。ワシントンはイランと戦争をしないし、イランの攻撃に反撃するテルアビブの軍事攻撃を支持しないとアメリカ大統領は、直ぐさま宣言した。
 紛争が地域戦争に拡大するのを防ぐために、ロシアや中国やグローバル・サウスの多くの国々は自制を求めた

 イスラエル国内で、イランに対する即時報復攻撃をタカ派は要求している。「イスラエルにはイラン空爆を命令するあらゆる道義的権利があるが、それは戦略的に賢明ではない」とワシントン・ポスト紙は書いた。イランの人口は8,850万人だが、イスラエルの人口はわずか950万人だ。イランには50万人以上の現役軍人がおり、高度な兵器産業があり、地域全体に強力な代理人の広大なネットワークがある。イスラエルはイランに損害を与えることは可能だが、イランを打ち負かすことはできない」(イランの面積は1,648,000平方キロ、イスラエルの面積は22,145平方キロだ)。
 バイデン政権がイスラム共和国との戦争に巻き込まれることに消極的なのは当然で、そうなれば原油価格高騰と世界経済低迷につながる可能性が高いと記事の著者で政権寄りのコラムニスト、マックス・ブートは指摘している。バイデンはネタニヤフ首相に自制を促しているが、問題はイスラエル首相が聞く耳を持つかどうかだ。

 一般に、中東で起きていることは全て、アメリカの立場が深刻に弱まっている証拠だ(イスラエルがダマスカスのイラン総領事館襲撃について警告しなかったことにアメリカ人は不満を抱いている)。ガザでのパレスチナ人虐殺を阻止できないワシントンは、最も近い同盟国にさえ、無謀な行動を止められないのだ。これらの全てを、この地域の国々は注意深く監視しており、適切な結論を導き出している。サウジアラビアの新聞アシャルク・アルアウサットの編集長によると、最近の出来事により、イスラム世界におけるイランのソフトパワーが著しく増大しているという
 近い将来、中東情勢がどのように発展しようとも、アメリカの影響力が低下し、イランの重要性が増大する傾向は極めて明白になりつつある

 ヴェニアミン・ポポフは特命全権大使、歴史学博士候補者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2024/04/21/iran-shows-itself-as-a-powerful-and-responsible-power-in-the-near-and-middle-east/ 

2024年4月24日水曜日

学術会議は平和の要石/学術会議法人化に異議 総会で批判次々

 岸田政権は昨年12月、学術会議を国の機関から切り離し法人化する方針を決定し、外部者らが学術会議の会員選考や運営に関与する「助言委員会」、大臣が任命する「監事」「評価委員会」などを新設するとして、415日には、同会議の在り方を検討する有識者懇談会に、組織体制と会員選考のワーキンググループを設置し具体的な検討を進めています。
 こうした動きが学術会議「法人」の独立性を担保するものではなく、逆に政府が合理的に干渉できるようにするためのものであるのは明らかです。
 しんぶん赤旗のシリーズ「こんな政治でいいのか」における栗田禎子千葉大教授インタビュー記事と「学術会議法人化に異議 総会で政府方針に批判次々」の記事を紹介します。
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こんな政治でいいのか 私も言いたい 学術会 平和の要石
    千葉大挙教授 前日本学術会議会員 粟田禎子さん
                        しんぶん赤旗 2024年4月21日
 日本学術会議「法人化」の企てが急速に進んでいます。これは2020年秋の「任命拒否」事件以来の、政府による学術会議への介入、学術会議つぶしの動の最終段階です
 「任命拒否」事件直後から、政府は学薯会議の「あり方」自に問題があると言いだしました。そして22年12月に。設置形態は変えないものの国の機関であるからには学術会議は政府と「問題意識を共有」すべきだとし、会員選考等に対しても統制を強める方針を示したのです。しかし学術会議の独立性を侵害するものだとして国内外から批判の声上がり、学術会議も改悪法案提出を思いとどまるよう求める「勧告」を発した(23年4月)結果、政府は法案提出断念に追い込まれました。

 これを受けて政府が出してきたのが今回の「法人化」計画です。今度は一転して「学述会議の独立性の担保が重だ」とし、「そのために国から切り難し法人化する}としているのですが、「財政基盤の多様化」(財界等から資金獲得)を求めると共に、運営や会員選考方針等についても「外部」の目を入れる必要性を強調し、大臣が任命する監事や評価委員会を置くなどむしを介入統制を一層強め、学術会議の活動の自由を奪おうとする意図が鮮明です
 学術会議は1949年、戦前の日本で「学問の自由」が保障されず、学術が軍国主義に奉仕ざせられた反省の上に設立された、日本の科学者の代表機関です。科学が文化国家・平和国家の基礎だとの信念に基づき、国の機関であると時に時の政権からは独立した立場で、行政や産業、国民生活に関する科学的提言を行ってきました。今「学術会議つぷし」の動きが進んでいるのは、このような学術会議の性格が現政権にとって不都合だからだと考えられます。
 「安保法制」制定以来、政府は米国と一体化して戦争できる体制づくりに邁進し、国等と共同の武器開発・武器輸出にも乗り出しています。学術をはじめ社会全体を戦争に動員しようとしており、科学者の独立性を体現する学術会議が邪魔になっているのでしょう。学術会議への攻撃を市民と科学者の共闘ではね返すことは、日本が戦争に向かう流れを食い止める上で重要です   (聞き手 田中佐知子)


学術会議法人化に異議 総会で政府方針に批判次々
                      しんぶん赤旗 2024年4月23日



日本学術会議の第191回総会=22日、東京都港区



 政府が日本学術会議の独立性を損なう法人化を狙うなか、同会議は22日、東京都内で総会を開きました。会員からは、政府案への批判とともに学術会議として積極的に対案を示していくべきだとの訴えが相次ぎました。
 岸田文雄政権は2023年12月、学術会議を国の機関から切り離し法人化する方針を決定。外部者らが学術会議の会員選考や運営に関与する「助言委員会」、大臣が任命する「監事」「評価委員会」などを新設するとしています。今月15日には、同会議の在り方を検討する有識者懇談会に、組織体制と会員選考のワーキンググループを設置し、具体的な検討を進めています
 総会の議論では「政府には法人化の必要性と合理性を明示的に説明する責任があるのに、一切示していない」「学術会議が国の機関であることは、政府が学術の意見に耳を傾ける姿勢をもっていることを国内外に示すものだ」など、法人化への反対意見が次々表明されました。

 学問が国に弾圧された戦前の歴史と、学術会議の会員任命拒否問題に言及した上で、学術会議が法人化された後の日本の将来を危惧する声もあがりました。光石衛会長は、「(政府側で)学術の活動が理解されないまま議論が進んでいる」と指摘。1949年に設立された学術会議の「75年の歴史が途切れる状況に陥りつつある」と危機感を示し、「途切れさせない任務をわれわれは負っている」「ここ3カ月が勝負だ」と述べました。
 同日、学術会議前では、軍学共同反対連絡会が宣伝行動し、政府の狙いは、軍事研究に反対してきた同会議の弱体化だとし、学術会議に市民との対話を求めました。

安保政策に便乗した冤罪 公安警察がでっち上げた大川原化工機事件

 大川原化工機事件では、生物兵器の製造に転用可能な噴霧乾燥機を国の許可を得ずに輸出したとして、20年3月に警視庁公安部が横浜市の大川原化工機(株)の社長ら3人を逮捕しましたが、社長らは一貫して無罪を主張したため、11か月間も拘置所に抑留されました
 その後、同乾燥機は生物兵器の製造に転用することは不可能であることが明らかになり、検察が立件を断念したことで3人はようやく解放されました。
 しかしこの間、胃がんが判明しても拘置所内で十分な治療を受けられなかった相談役はその2日後に亡くなりました。また数十回にわたり取り調べを受けた女性職員はうつ病を発症しました。
 警察と司法の暴走でこれだけの悲劇を生みました。決して杜撰な捜査ということだけで片付けられる問題ではありません。
 しんぶん赤旗が社長にインタビューしました。

 被疑者が罪を認めない限り何時までも警察の拘置所に収容して置くといういわゆる「人質司法」は日本特有のもので、新憲法下でも数十年に渡り検察が行っている「世界の非常識」にあたるシステムです。
 直接的には検察がその責めを負うべきですが、数十年来それを放置して来た「司法(裁判所)」もいわば「共同正犯」の立場にあります。
 国連の人権機関はこれまで数次にわたって、中世期のシステムだとして日本に改善を求めて来ましたが、日本の検察は頑として受け入れずに現在に至っています。是正勧告を受け入れるのは検察の名折れだとでも思っているのでしょうか。
 一家の働き手が無期限で拘置所に入れられていては、その家族は生活が出来ません。今回のケースではそれに該当しませんが、これに該当するケースでは、拘置所を出るために無実であっても「自白」するしかなく、これこそ冤罪を生むシステムそのものと言えます。
 冤罪について言えば、日本の刑事事件において有罪率が99・9%というのも極めて異常で、海外の例では70%程度であることを見れば30%が冤罪という推定が成り立ちます。

 「人質司法」が中世の封建制度に匹敵する人権蹂躙のシステムであるのは火を見るよりも明らかなのに、それが人権擁護の府であるべき「司法」において公然と行われているのは異常の極みというべきでしょう。
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安保政策に便乗した冤罪 公安警察がでっち上げた大川原化工機事件
大川原正明社長に聞く
                       しんぶん赤旗 2024年4月22日
 大川原化工機(横浜市都筑区)は2020年3月、軍事転用のおそれがある装置を不正に輸出したとして外為法違反の疑いをかけられ、大川原明社長ら3人が警視庁公安部に逮捕されました。安全保障の名のもとで企業活動に介入、監視する政府の経済安全保障政策に関連づけて作り上げられた事件とみられます。検察官は初公判の直前に起訴を取り消しました。異例の結末になった冤罪事件について、大川原社長聞きました。   (丹田智之)

 公安都のみたては、大川原化工機が輸出した噴霧乾燥機(液体を粉末にする装置)が「あるべきではな’いところで見つかった」というものでした。事実無根の容疑で逮捕、起訴され、警察署や拘置所での身体拘束が約11カ月も続きました。
 公安部が内偵捜査に着手したのは17年5月ごろです。18年10月の強制捜査のあとから一貫して無実を主張してきました。任意の事情聴取は、役員や社員を含めて290回を超えます。初めは「捜査に協力すれば分かってもらえるだろう」と考えていたのです
 ところが公安部は強制捜査後の1年半の間、私たちを遼捕し起訴するために検察官と経済産業省の幹部を説得していました。安保政策関逓への注目に便乗し、世間の話題になる事件に仕立てようとしたのでしょう
 約30年間で300台くらいの噴霧乾燥機を輪出してきましたが、ここ15年くらいは全ての売り先に対して軍事利用しないとの誓約書を提出してもらていますそもそも生物兵器などを製造することが不可能な機器仕様です。ぱく防止対策がされておらず、最低限の除菌・殺菌ができる機能もついていません。

 ー国会では政府が指定する秘密を大幅に増やして民間企業の技術者や研究者を監視、処罰する経済秘密保護法案が審議されています。冤罪の当事者として言いたいことはありますか
 私たちは健全な輸出産業でるべきだと考えています。化学機械を製造する同業者が不当な容疑で逮捕、起訴起訴されることがあってはなりません。
 経済安全保障自体には賛成すが、同法案は、何が安全保障に該当するのかが明確ではないと感じます。「安全保障支障を与えるおそれがあ」という規定が解釈を広げしまう問題もあります。事機密とは違う分野に法規制を拡大しないで欲しいという思いがあります。

人質司法 懲役より酷
 -起訴後の保釈購求を 東京地裁が何度も却下し ました。拘置所で長期の 身体拘束が続くことは 「人質司法」と呼ぱれます。
 警察署内の留置施設では体調管理が難しく、精神的なダメージも大きかった。拘置所でも弁護士などを除いて接見が禁じられ、面会が許されている懲役よりもひどいと感じました。あまりにも理不尽です。察官は「証拠」があるから起訴したはずです。危害を与えることのない人は、そもそも逮捕する必要性もないはずですし、起訴の時点で速やかに保釈するべきだと思います
 基本的に警察官は自分たちに都合がいいことだけを供述調書に記し、都合が悪いことは残しません。そうした行為が常態化しています
 公安部が立件に不利な実験データ″を隠していたことも明らかになりました。公正な捜査とは言えません。
 会社の損害も大きく、周囲から犯罪者と見られることで社員の家族が苦しみました。当初は警察、検察の情報だけが報道されてきたからです。そうしたマスコミの姿勢も間われます

 大川原化工機事件 

 軍事転用が可能な装置を中国と韓国に輸出したとして同社の大川原正明社長
3人が外為法違反で逮捕、起訴された事件。犯罪が成立する事実がなく、2021
年7月に検察官が起訴を取り消しました。同社元顧問の相嶋静夫さんは長期の勾
留で病状が悪化し、保釈もされずに死亡しました。逮捕と起訴は違法だと主張す
る同社側は国と東京都を訴え、昨年12月に東京地裁が損害賠償を命じました。
 この訴訟では、警視庁公安部の捜査員が事件について「ねつ造」と証言しまし
た。

 

衆院3補選への臨み方(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の記事を出しました。

 現在の政治勢力は ・自公政権与党勢力、・維新・国民民主など自公補完勢力、・立民の一部、共産、れいわ、社民自公に対峙す革新勢力 の3つのカテゴリーに分けられるとして、主要な政策課題への対応でつの勢力を整理すると
安全保障政策では、自公補完勢力は米国に隷属を基本とするのに対して、自公に対峙する勢力は外交による日本の安全保障確立近隣諸国との平和友好関係の確立に注力する
エネルギー政策では自公補完勢力は原発を全面推進するのに対して、自公に対峙する勢力は原発の廃止を基本方針とする
経済政策では自公補完勢力は市場原理主義を基軸に消費税増税で財源を賄うのに対して、自公に対峙する勢力は国民に保障する最低水準の引き上げに注力し、税制では消費税を抑制し、富裕層と大資本に適正な負担を求める
となり、問題は立憲民主党の立ち位置がぐらついてきたことだと指摘します

 また早晩実施される衆院総選挙立民が、共産、れいわ、社民との野党共闘路線を再構築するなら政権交代の可能性も生まれるのですが、そのためには立民がこれまでの「こうもり」的な対応を克服なくてはならないとしています。

 そして有権者は目先の衆院3補選で、自公を選択するのか、自公補完勢力を選択するのか、自公対峙勢力を選択するのかを判断して投票に臨む必要があると述べています

 我々はトーマス・カーライルの名言「この国民にしてこの政府あり(国民は、自分達と同程度の政府しか持てない)」ことをよくよく肝に銘じるべきです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
衆院3補選への臨み方
             植草一秀の「知られざる真実」 2024年4月23日
現在の日本政治では政治勢力が三つのカテゴリーに分類される
第一のカテゴリーは自公
政権与党勢力
第二のカテゴリーは維新・国民民主など。
新設された諸派勢力の多くもこのカテゴリーに分類される。
自公補完勢力
第三のカテゴリーは立憲民主の一部、共産、れいわ、社民
自公に対峙する改革=革新勢力

主権者はこのカテゴリーを認識した上で投票行動を決定する必要がある。
主要な政策課題への対応で三つの勢力を整理すると次のようになる。

安全保障政策
自公と自公補完勢力は米国に隷属するスタンスを基本とする。
米国の命令に隷従し、米国の命令に従い軍事費を増大し、米国から高額軍事装備品を言い値で購入する。
東アジアの緊張を人為的に高めることに注力する。
これに対し、自公に対峙する勢力は外交による日本の安全保障確立を図る。
近隣諸国との平和友好関係の確立に注力する。

エネルギー政策
自公と自公補完勢力は原発を全面推進する。
自公に対峙する勢力は原発の廃止を基本方針とする。

経済政策
自公と自公補完勢力は市場原理主義を基軸に置き、消費税増税で財源を賄う方針を示す。
自公に対峙する勢力は国家がすべての国民に保障する最低水準の引き上げに注力する。
税制では消費税を抑制し、富裕層と大資本に適正な負担を求める。

問題は、立憲民主党の立ち位置がぐらついてきたこと。
2017年に立憲民主党が創設され、躍進を遂げたのは、立憲民主党が自公に対峙する政治勢力であると認識されたため。
共産党の選挙協力で立憲民主党は躍進した。しかし、2021年の衆院総選挙で枝野幸男氏が共産、れいわ、社民との共闘を否定。立憲民主党が急激な右旋回を演じた。
これを契機に立憲民主党は凋落。

枝野氏の後継代表に就任した泉健太氏が野党共闘を否定するスタンスを強化したため、2022年参院選で立憲民主党は衆院総選挙をはるかに上回る大惨敗を演じた。
立憲民主党は党消滅危機に直面していた。

その立憲民主党が方針を転換して再浮上する可能性がある。試金石となるのが4月28日の衆院3補選。この3補選で立憲民主党は共産党との共闘に転じた。
共産との共闘で3補選に全勝する場合には、立憲民主党の基本路線転換が明示されることになる。立憲民主党が右旋回から再び、自公と対峙する路線に回帰する。

早晩、衆院総選挙が実施される。この選挙で共産、れいわ、社民との野党共闘路線を再構築するなら、政権交代の可能性も生まれる
これまでの立憲民主党は「こうもり」の存在だった。
維新・国民民主の自公補完勢力と連携する仕草を示す。
しかし、情勢が変化すると、今度は共産党との共闘を選択する。
このような「こうもり」対応を続けるなら、やがて、誰からも相手にされなくなる。

立憲民主党の本当の再生は「こうもり」問題克服なくしてあり得ない。
目先の衆院3補選で有権者は、自公を選択するのか、自公補完勢力を選択するのか、自公対峙勢力を選択するのかを判断して投票に臨む必要がある。
現在の政治権力勢力は「金まみれの腐敗勢力」。
これを是とするのか否とするのか。まずは、この判断が重要。
その上で自公補完勢力を選択するのか、それとも自公対峙勢力を選択するのかを考える。
この判断の上で衆院3補選に臨む必要がある。

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