2014年5月6日火曜日

憲法本の新刊書籍数が倍増 「集団的自衛権」で関心

  国内の出版社が2013年に新刊発行した「日本国憲法」に関する書籍数は前年の70点から156点に倍増したことが、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の調査でわかりました
 
 憲法の権威・故芦部信喜氏による「憲法第五版」(岩波書店)も例年の倍ほどの売れ行きでした
  専門書だけでなく、漫画による解説書も登場しています。
 大手の書店で店頭に憲法コーナーを設け書店もあります。
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憲法の本:新刊倍増 集団的自衛権の議論で関心
毎日新聞 2014年5月5日
 
 研究所は「安倍首相が12年12月に就任し、憲法改正の発議要件を定めた96条の改正など、改憲を訴えた影響が大きい」と分析。今年も3月末までに既に36点が発行されており、「憲法関連の出版が盛んな傾向は続いている」とみる。
 
 大手書店のジュンク堂書店三宮店(神戸市)では、5月いっぱいの予定で「憲法」の特設コーナーをつくった。安倍首相が参院選で96条改正を訴えた昨年7月ごろにもブームがあり、売り上げの週間ベスト5に憲法関連本が入ったことがあるほか、憲法の権威・故芦部信喜氏による「憲法第五版」(岩波書店)も例年の倍ほどの売れ行きだったという。
 
 一方、今回はまだ本格的なブームには至っていないとの見方も。京都市中央図書館や奈良市立中央図書館は「貸し出しの増加といった変化は感じない」。兵庫県西宮市の大手書店も「昨年は確かに売れたが、今年はそこまでの雰囲気ではない。今後の憲法論議の盛り上がり次第ではないか」と予想する。【小山由宇】