逆進性をもつ消費税は廃止し、法人税を適正化するとともに担税力に応じた新基準の所得税をベースにしたかつての税制に戻すべきです。
安倍首相は消費税を上げると景気が長期間低迷することを知っていて、これまで財務省からの圧力に抗して消費税率を据え置いてきました。その点は菅(直人)元首相や野田元首相が財務省の言うがままに動いたのとは違います。安倍首相の唯一の取柄といえるかも知れませんが、それでも2019年10月には消費税を10%に上げることにしています。
しかし約束だからと、現状の経済状態のままで10%に上げるのでは、これまで忌避してきた最悪の事態を招くことになります。
安倍政権が目安としている、「物価が2%上昇すればデフレ脱却」というのもあまりにも単純過ぎます。
本来物価の上昇は、経済が活性化し国民の所得が増え購買力がアップした結果が反映するものであって、円安による輸入品の高騰や異常気候などによる物価変動は除外すべきです。
「日々雑感」氏が、総務省が最近物価指数が0.9%だとして、物価上昇目標2%のほぼ半分を達成したと発表したことにクレームをつけました。
「いい加減なことを言うな」ということです。
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官僚たちの大ウソに誤魔化されてはならない。
日々雑感 2017年12月28日
安倍自公政権は政権2年後に消費者物価を2%上げると公約した。それから五年経ったが、物価は依然としてデフレ傾向にある。ただ総務省は物価指数が0.9%だとして、約半分は公約を果たしたと説明しているが、それは官僚のトリックに過ぎない。
消費物価指数にいくつもの指数があることをご存知だろうか。総務省が発表する消費者物価指数は0.9%の上昇だが、「基調CPI」や「日銀コアコアCPI」と呼ばれる、総務省の消費者物価指数から気候や為替変動に大きく左右される生鮮食料とエネルギーを除いた指数がある。その指数による消費者物価指数では僅かに0.1%の上昇でしかなく、2%インフレ公約は破綻しているといわざるを得ない。
官僚は公然と嘘を吐く。日銀が2%消費者物価上昇を公約したなら、それは「日銀コアコア指数」でなければならない。つまり0.1%で約束とは程遠いが、欧州のEU中央銀行や米国の連邦準備金理事会が超低金利政策から脱却しようと出口戦略を模索している昨今、日銀もマイナス金利をいつまでも続けるわけにはいかない。
2018年はいよいよ口先で誤魔化して来たアホノミクスも「中身は何もない」という化けの皮が剥がれるだろう。国家戦略特区は安倍友優遇策の官邸密室政治に過ぎないということは2017年にバレバレになった。さすがに自公の政治家がすべてバカ者揃いではないだろう、与党内部から「安倍よ、いい加減にしろ」という声が上がらなくてはどうしようもない。
民進党はいつまでも「政党ごっこ」で時間を浪費している暇はない。米国の隷属国家へとまっしぐらの安倍自公亡国政権に対峙するには、安倍氏が進めるグローバル化を止めて、「国民の生活が第一」の政治を日本に打ち立てる勢力が政権を取らなければならない。いよいよ2018年はそうした変革の年にしなければならない。官僚たちの大ウソに誤魔化されてはならない。