2017年12月23日土曜日

23- 衆参の拉致問題特別委に 横田早紀江さんと飯塚繁雄さん

 衆参両院の拉致問題特別委員会は21日、閉会中審査を開き、拉致被害者家族の横田早紀江さん(81飯塚繁雄さん(79)を招き参考人質疑を行いました。
 早紀江さんは「何とかして救出のために知恵を」「一番怖いのは戦争。どこの国も戦争はしてはいけない」「トップ同士で言葉を交わすのが一番解決に近い。そういう日が来ればありがたい」と語り、日朝首脳会談の実現を求めました。
 飯塚繁雄さんは、被害者の帰国という「結果につながる動きが見えないのが不安だ」「これ以上待てない」と強調しました

 菅官房長官は同日午前の記者会見で、「政府は、全力を尽くして、ありとあらゆる可能性、ありとあらゆる分野で取り組んでいることだけはご理解いただければと思う」と述べました
 政府と「(拉致被害者を)救う会」はこれまでもことあるごとに「(拉致被害)家族の会」にそう吹き込んできたようですが、それでは5年間もの間全く進展していないのは何故なのか、とても信じられない話です。被害者の救出については、頭の片隅にもないというのが真相ではないでしょうか。
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衆参拉致特 家族招き参考人質疑
 横田氏 直接対話による解決求める 笠井・武田氏 両院で質問
しんぶん赤旗 2017年12月22日
 衆参両院の拉致問題特別委員会は21日、閉会中審査を開き、北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母、早紀江さん(81)らを招き参考人質疑を行いました。早紀江さんは「私たちは子どもに会いたいだけ」「何とかして救出のために知恵を」と訴えるとともに「一番怖いのは戦争。どこの国も戦争はしてはいけない」と強調しました。
 早紀江さんは、11月にめぐみさんの拉致事件から40年を迎えたことを受け「煙のように消えてから何も動いていない」と嘆き、「トップ同士で言葉を交わすのが一番解決に近い。そういう日が来ればありがたい」と語り、日朝首脳会談の実現による解決を求めました。

 家族会代表で田口八重子さん=同(22)=の兄の飯塚繁雄さん(79)は、被害者の帰国という「結果につながる動きが見えないのが不安だ」と述べ、「これ以上待てない」と強調。11月にトランプ米大統領が来日し被害者家族と面会したことなどにふれ、政府には「単なるパフォーマンスに終わらないようにお願いしたい」とくぎを刺しました。

 日本共産党の笠井亮衆院議員は質疑で、田中均元外務審議官が日本と北朝鮮との「コミュニケーションできるチャンネルが不足している」と指摘したことなどに触れ、現状の認識を尋ねました。

 早紀江さんは「トップ同士が目を見て話すことが、人間として一番分かりやすい」と日朝間の直接対話の意義を強調。飯塚さんは、経済制裁と一体に北朝鮮を「まず協議に乗せることが第一歩だ」と述べました。

 笠井氏は、北朝鮮との「対話を断つようなことがあってはならない」と応じ、「日朝平壌宣言の順守を迫るなど、解決に向け努力をしていく」と表明しました。

 日本共産党の武田良介参院議員の質問に飯塚さんは、解決に時間がかかるなかで「待っている家族がいなくなるのは悲劇だ。黙って放っておけばそうなる」と述べ、政府をあげて最優先で問題解決に取り組むよう訴えました。武田氏は「解決まったなしだ」と強調し、経済制裁と一体の対話による解決が必要だと主張しました。


「一刻も早い帰国を」拉致被害者家族が国会で訴え
NHK NEWS WEB 2017年12月21日
横田めぐみさんの母親など北朝鮮に拉致された被害者の家族が、衆議院と参議院の特別委員会に出席し、被害者の一刻も早い帰国に向けた取り組みを求めました。
北朝鮮による拉致被害者の家族は、21日午前、衆議院の拉致問題に関する特別委員会に参考人として出席しました。

はじめに、家族が今の心境を述べ、中学1年生の時に拉致された横田めぐみさんの母親の早紀江さんは「めぐみをはじめ拉致被害者が助けを待っていることを思い起こしていただき、救出のためによい知恵を働かせてください」と訴えました

また、家族会代表で田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さんは「拉致から40年、救出活動が始まって20年がたちましたが、解決できていない時間の長さを重く受け止めていただきたい。家族はこれ以上待てないので、パフォーマンスで終わらない、具体的に帰国に結びつく対応をお願いしたい」と求めました。

松木薫さんの姉の斉藤文代さんは、母親が息子との再会を果たせないまま3年前に92歳で亡くなったことに触れ、「母は息を引き取るまで涙を流していました。残念でならず、このような別れはしたくないと涙が止まりませんでした。どうか家族が早く再会できますよう力をお貸しください」と訴えました。

拉致問題はことし、事件発生から40年が過ぎましたが、展望は開けないままで、家族の高齢化が進む中、解決は時間との闘いの局面に入っています。
21日は参議院でも特別委員会が開かれ、家族は、平成14年の日朝首脳会談以降だけでも6人の親が亡くなっていることを踏まえ、元気なうちに再会を果たしたいとして迅速な取り組みを求めました。

官房長官「じくじたる思いの中で全力」
菅官房長官は午前の記者会見で、「安倍政権としては拉致問題の解決は最大の課題だ。政府は、全力を尽くして、ありとあらゆる可能性、ありとあらゆる分野で取り組んでいることだけはご理解いただければと思う。ただ、極めて難しい課題であり、この5年間、具体的成果を出せなかったのでじくじたる思いの中で、今、全力で取り組んでいる」と述べました。