2017年12月15日金曜日

15- 沖縄県の中止要請を無視して米軍ヘリは今日も飛行

 沖縄で米軍ヘリコプターから物を落下させる事故立て続けに起こしていながら、米軍は飛行停止などは一切行わずに、毎日保育所や小学校などの上空を飛んでいます。
 保育園の園長や小学校の教師たちは盛んに落下物の恐怖を語りますが、日米両政府に訴えているのはひとり沖縄の翁長知事だけで、政府は殆ど何もしていません。

 まるこ姫と天木直人氏が怒りのブログを発表しました。
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「米軍ヘリ窓落下14日も普天間離陸 沖縄県中止要請無視」鬼畜の安倍政権
まるこ姫の独り言 2017-12-14
あんなデカい窓が小学校の授業時間に落下して来たのに、普天間では何ごともなかったかのように、米軍の飛行が日常的に行われている。
米軍ヘリ窓落下、14日も普天間離陸 沖縄県中止要請無視
                         12/14(木) 11:32配信
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に隣接する市立普天間第二小学校の校庭に米軍大型ヘリコプターCH53Eの窓が落下した事故から一夜明けた14日午前、同飛行場から米軍ヘリが離陸するのが確認された。米軍嘉手納基地(嘉手納町など)でも米軍機が飛び立った。いずれもCH53Eではないが、県は米軍に沖縄県内の全米軍機の緊急総点検と安全が確認されるまでの飛行中止を求めており、県の要請は無視された形だ。

まったく沖縄の民意は安倍政権によって完全に無視されている。
最近は米軍事故が頻発しているが、それでも飛行中止をして事故の解明をして、少しは県民の気持ちを慰撫したり安心させたりする気持ちが、りまるでないことがよくわかる。
こんな大きなものが小学校の校庭に落下子供たちは、さぞ恐ろしかっただろう。
(落下した窓の写真 
少し前までは表面的には沈痛な顔をして見せていた米軍の幹部や政府までもが、「遺憾である」「しっかり対策をする」だけで終わっていて、酷いのは安倍シンパであるネトウヨなどは、「自作自演」「ねつ造」で切り捨てる。
どこまで他人ごとなんだろう。
まるで沖縄だけが治外法権のような特別区のような、その扱い方はとても奇異に映る。

ネトウヨたちは、何か問題が起こると必ず飛行場の周りに家を建てる方がおかしいとか、移転費目当てに集まったのだろうとか、人を貶めるような発言ばかりするが、そもそも事の始まりを分かっているのか。
沖縄の住民が住んでいたところを強制的に米軍が奪い取って基地を建設した経緯を知っているのだろうか。
普天間の基地があって、そこに吸い寄せられるように住民側が基地のそばに来たわけではない。
基本的な事さえ知らずに、反基地派とレッテル貼りをするのはいかがなものか。
そして事故が起きるたびに、「だから早く辺野古に移設するべき」だとの論調になるが、それは政府やネトウヨが言っているだけで、沖縄の民意は辺野古沖基地を否定している以上、その論理は通用しない。

なぜ、普天間の代替案が辺野古なのか。
政府も安倍シンパも、沖縄の民意を無視したまま勝手に今すぐにでも辺野古沖に移設するべきと言うのはどうなのか。
なんでもごり押しすればよいという話ではない。

米軍の意向ばかり気にして、沖縄県民の悲痛な叫びを無視したまま、ズルズル普天間を使い続け県民を危険な目に合わせ事故が起きると、それ見た事かと言う人たちの神経を疑う。
少し視点を変えて県外、国外の選択肢や発想は毛ほどもないのが、日本政府でありネトウヨたちであり。。。。
いくら日米同盟があるからと言って、原爆を落とされた国が落とした国に配慮して核兵器禁止条約にも不参加で、沖縄県民の声を無視して基地を作り続けてあげる日本国は、本当に独立国家なんだろうか。  (太字・青字の強調は原文に拠っています


これでも政治が動かなければ米軍基地問題の解決は絶望的だ
天木直人のブログ 2017-12-14
 米軍ヘリからの落下物事故が立て続けに沖縄で起きた。
 7日に幼稚園に円筒状の物体が落下したと思ったら、今度は小学校に窓の落下だ。
 犠牲者が出なかったから見過ごせるというものではない。
 園児や小学生に犠牲が出てからでは遅いのだ。

 私が不思議に思うのは、政治がまったく反応を示さないことだ。
 またもや、ひとり沖縄の翁長知事が日米両政府に訴えているだけだ。
 しかもその訴えは、あきらめにも似た悲鳴に聞こえる。
 なぜこの国の政治は動こうとしないのか。
 この問題は、単に沖縄だけの問題ではない。
 米軍基地は全国にあり、米軍機は全国の上空を我が物顔に飛び回っている。
 実際のところ、落下物事故は首都圏でも起きている。
 在日米軍の在り方を根本的に見直すしか、解決策はない。

 そして、それは、沖縄県知事と日本政府だけに任せて出来る事ではない。
 政治の総力をかけて取り組まなければならない、戦後日本の最大の政治問題である。
 それにもかかわらず、政治がまるで動かない。
 それを私は先の衆院選で立候補した時、肌で感じた。
 衆院選が始まった翌日の10月11日に、沖縄で米軍ヘリが民有地に墜落した。
 これはいわば天が与えた試練だ。
 見えざる力が働いてこの国の政治を試したのだ。
 それにもかかわらず、誰一人として動こうとせず選挙活動に明け暮れた。
 この国の政治は終わっている。

 与党は、その都度米政府に抗議と改善要求をくり返す振りをして、日米地協定の改正ひとつする気はない
 野党はその都度、政権批判を繰り返すだけで、何ひとつ政策を変えることは出来ない。
 選挙でひとつでも議席を増やすことのほうが重要だといわんばかりだ。
 与党がこれ以上議席を増やしてどうする。
 野党がわずかばかり議席を増やしたところで何の意味がある。
 そんな与野党のなれあい政治を追及するメディアは皆無だ。
 私の脳裏に、いま鮮やかに、イラク攻撃の時の国防長官であったラムズフェルドの言葉がが甦ってくる。
 2003年に初めて沖縄を訪れたラムズフェルド国防長官は、「普天間基地は世界一危険だ」と驚いた
 あの言葉だ。
 もしあの時、日本の政治がラムズフェルドの言葉に打てば響く対応をしてれば、沖縄問題も在日米軍基地問題も、異なるものになっていただろう。

 しかし、イラク攻撃を支持した反省をしなかった政府とそれを許した野党と同様に、この国の政治の不作為が、いまや日本から憲法9条を捨て去る国に追いやってしまった。
 かくなる上は、北朝鮮有事ですべてを破壊するしかない。
 そう思えるほどの日本の政治の絶望ぶりだ。
 ただの一人も、期待できる政治家はいない。
 もし今度の米軍ヘリの窓落下事故で、この国の政治がなにも動かないのなら、そう断言するほかはない。
 それほどの事故である(了)