2017年12月1日金曜日

衆院憲法審査会 国民投票の在り方など議論

 30日、衆議院憲法審査会は選挙後初めの審議を行いました。
 与党の一角である公明党は「改憲を多数派だけで進めるのは事実上不可能で、幅広い合意が必要だ」と述べました。
 野党からは「自衛隊の位置づけに大きな政治的エネルギーを使って取り組むべきなのか。9条をめぐっては国論も二分しており、リスクも大きい」(立憲民主党)、「個々の条文や国民投票を論じる前に、憲法尊重擁護義務が果たされているのか議論してほしい」(無所属の会)、「自衛隊を明記すれば、平和主義を破壊し戦後日本社会の在り方を根底から変えることになる」(共産党)、「国民投票の広告宣伝の規制はほぼ存在せず、権力を掌握し金の力に勝る改憲派に有利だ」(社民党)などの意見が出されました。
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衆院憲法審査会 国民投票の在り方など議論
NHK NEWS WEB 2017年11月30日
衆議院憲法審査会は、先の衆議院選挙後初めてとなる審議を行い、改正の是非を問う国民投票の在り方や憲法論議の進め方などをめぐって、各会派が主張を述べました。
審査会の冒頭、ことし7月に国民投票の実施状況などを調べるためにヨーロッパを訪問した調査団の報告が行われ、団長を務めた森憲法審査会長は「憲法改正には議会での幅広い合意が必要だとか、国民投票を多数派が権力強化の手段にしないことが重要だという指摘を受けた」と述べました。

この後、各会派が発言し、自民党は「憲法改正の国民投票には政局的な思惑を超える合意形成が重要だ。どのような国を目指すのかを見据えて憲法論議をしていきたい」と述べました。
立憲民主党は自衛隊の位置づけに大きな政治的エネルギーを使って取り組むべきなのか。9条をめぐっては国論も二分しており、リスクも大きい」と述べました。
希望の党は「いきなり衆議院が解散されると、各党の政権公約を理解する時間もないまま投票を迫られる。解散権の制約はやるべきだ」と述べました。
公明党は「憲法改正の国民投票は極めて重大な政治的リスクを伴う。多数派だけで進めるのは事実上不可能で、幅広い合意が必要だ」と述べました。
衆議院の会派「無所属の会」は「個々の条文や国民投票を論じる前に、憲法尊重擁護義務が果たされているのか議論してほしい」と述べました。
共産党は「自衛隊を明記すれば、平和主義を破壊し戦後日本社会の在り方を根底から変えることになる」と述べました。
日本維新の会は「否決のリスクがあるから国民投票をしないのであれば、国民から憲法を奪い続けることになる」と述べました。
社民党は「国民投票の広告宣伝の規制はほぼ存在せず、権力を掌握し金の力に勝る改憲派に有利だ」と述べました。

一方、日本維新の会の足立康史衆議院議員は「安全保障法制や森友学園、加計学園の問題で、朝日新聞のねつ造や誤報、偏向報道を見るにつけ、マスメディアを正すか、信頼度を引き下げるかの、いずれかに取り組むことこそ、憲法改正の国民投票に向けた最も重要な環境整備ではないか」と述べました。