天木直人氏が、立憲民主党が26日に策定した党綱領の大筋を批判する記事を載せました。
同氏が批判するのは「外交安保では健全な日米同盟を軸」とする箇所で、「健全な日米同盟」という言葉自体が自己矛盾だとしています。
かつては政党が「日米安保条約を認めるかどうか」は「革新政党」であるかどうかを見極める試金石でした。
それが今や日米軍事同盟に名称の上でも変質したというのに、そんなのを認めることはあり得ないというもので、独立国家として極めて当然の主張です。
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日米同盟を是とするなら立憲民主党に未来はない
天木直人のブログ 2017-12-27
立憲民主党はきのう12月26日に党綱領の大筋を決定したという。
私の最大の関心は、その外交・安保政策についてどう書かれているかだ。
ところが、どの新聞を見ても、党綱領案なるものが掲載されていない。
やっと朝日新聞にそれらしきものを見つけたが、そこにはこう書かれていた。
外交安保では「健全な日米同盟を軸」とする、と。
これは言葉の自己矛盾だ。
世界最大の戦争国家である米国と軍事同盟であるいまの日米同盟が健全であるはずがない。
もし本気で日米関係を健全なものにしたいのなら、いまのような不平等で密約だらけの軍事協力関係を改めるしかない。
しかし、それを明確にすれば共産党と同じになり、国民から見放される。
だからこのような言葉のごまかしで逃げようとしているのだ。
枝野立憲民主党の本質は日米同盟の是認だ。
そうでありながら、憲法9条改憲に反対し、辺野古移設に反対するふりをする。
日米地位協定の見直しを求めるふりをする。
立憲民進党の最大の弱点は、その外交・安保政策にある。
そしてその弱点は、そっくりそのまま、民主党、民進党の弱点でもある。
立憲民主党もまた自民党の対立軸にはなり得ないということである(了)