2018年4月23日月曜日

23- 北朝鮮の非核化宣言を素直に喜べない「一億総安倍首相化」の日本

 北朝鮮が核・ミサイル実験を繰り返した時、日本の与野党すべてのメディアは一斉に北朝鮮を非難しました。
 それを天木直人氏は、「一億総安倍首相化している日本」と評しました。
 
 20日、北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル発射実験を21日から中止し、核実験場を廃棄することを決めましたが、日本のメディアは、これまで北朝鮮が世界を騙し続けて来たことを強調するだけで、まともに評価する姿勢を見せませんでした。
 それを天木直人氏は、「一億総安倍首相化、再び、だ」と評しました。
 理由不明の安倍晋三氏流の「北朝鮮憎し」が、メディアを含め日本中に伝染しているかのように見えるのは異常なことです。
 
 天木直人氏が22日、「北朝鮮の非核化宣言を素直に喜べない 一億総安倍首相化の日本」とするブログを出しましたので紹介します。
 その中で「せめて共産党の志位委員長には、『北朝鮮の英断を歓迎する。これがアジアの非核化、そして世界の非核化に発展していく事を期待する』ぐらいの談話を出してもらいたかった」と述べたことに対して、即日、「しんぶん赤旗1面トップに決定を評価する談話が掲載されていますよ」との情報提供があったということで、その旨を追記した続報が出ました。
 
 しんぶん赤旗電子版には、志位委員長の談話はごく短い記事ですが載っていますので、併せて紹介します。
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北朝鮮の非核化宣言を素直に喜べない 一億総安倍首相化の日本
天木直人のブログ 2018年4月22日
 北朝鮮が核・ミサイル実験を繰り返した時、日本の与野党はこぞって北朝鮮を非難し、保守、リベラルを問わずすべてのメディアは北朝鮮を敵視し、そして当然ながらそれに影響される世論は右にならえをした。
 それを私は一億総安倍首相化している日本であると嘆いた。
 
 そして北朝鮮が、きのう、誰もが驚いた非核化宣言をした。
 ところが一夜明けてきょうの報道を見ると、誰一人としてそれを素直に歓迎しない。
 恥をかかされた安倍政権の連中や安倍政権に追従してきた者たちが歓迎しないのはわかる。
 しかし日頃安倍政権を批判して来た者たちまでもそうだ。
 
 野党は何も語らず、各紙の社説は、すべて批判的だ。批判しなくても警戒、懐疑的だ。
 産経に至っては、むしろこれは核保有宣言だとまで書いてる。書くに困ったと見えて東京新聞は社説で言及する事を避けたごとくだ。
 これを要するに一億総安倍首相化、再び、だ。
 
 せめて共産党の志位委員長には、「北朝鮮の英断を歓迎する。これがアジアの非核化、そして世界の非核化に発展していく事を期待する」ぐらいの談話を出してもらいたかった。
 憲法9条が泣いている(了)
 
 
北朝鮮の非核化宣言を素直に喜べない日本(続)
天木直人のブログ 2018年4月22日
 読者の一人から早速次のような情報提供をいただいた。
 本日付しんぶん赤旗1面トップに評価する談話が掲載されていますよと。この情報提供を感謝し、他の読者と共有させていただきたい。
 願わくば機関誌でけでなく、これだけ大きな歴史的動きだ、談話の発表とか記者会見を開いて、一般紙が報じざるを得ないように、国民に広く訴えて欲しかった。
 
 それとも、談話の発表や記者会見発言が行われたにもかかわらず、一般紙が報じなかったのか。
 あるいは、すでにどこかの一般紙が報じていて、私が見落としているだけなのか。
 それとも、日本共産党は赤旗だけに歓迎の意を表明してよしとしたのか。
 そうだとすれば、なぜ広く一般国民に向かって誇らしく共産党としての歓迎の意を表明しなかったのか。私の基本的な問いかけである。
 
 ちなみに第一報を受けた昨日の日刊ゲンダイは、「一気に歴史が動くかもしれない」と書いている。
 まさしくそれを私は夢見ているのである。
 そしてトランプは「北朝鮮と世界にとって良いニュースだ」、「あらゆることが進展している」とツイッターで書いた。世界のどの国の指導者よりも歓迎している。
 100%トランプに同意する安倍首相はいったい何をボヤボヤしているのか(了)
 
 
北朝鮮が核実験とICBM発射実験中止、核実験場の廃棄を決定
したことに対して志位委員長が談話
しんぶん赤旗 2018年4月22日
 日本共産党の志位和夫委員長は21日、北朝鮮が核実験とICBM発射実験中止、核実験場の廃棄を決定したことに対して、次の談話を発表しました。
 核実験とICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験の中止の決定を、対話による平和的解決を促進する動きとして評価する
 今後の南北首脳会談、米朝首脳会談が成果をおさめ、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和体制の構築に進むことを強く願う。