7月29日、札幌市のマンションで、生活保護を受給していた66歳の女性が、料金を滞納したため電気を止められ熱中症で死亡しました。
札幌市では2012年1月にも40代の姉妹が孤立死した事件が起こり、厚労者が同年5月、関係部局・機関との「連絡・連携体制を強化」を徹底するよう通知しました。
札幌市では3か月に1度、市のケースワーカーが訪問して生活状況を確認することになっていましたが、実際にはケースワーカーが多忙で、今年1月以降訪問していなかったということです。
経済的困窮者が料金を滞納したからと言って、電気、ガス、水道などのライフラインを止めてしまうのは許されないことで、早急な改善が必要です。
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札幌市 生活保護利用の60代女性 電気止められ熱中症で死亡
クーラー・扇風機使えず 国の「通知」生かされず
しんぶん赤旗 2018年8月2日
共産党 市ただし改善要求
札幌市西区の5階建てマンションで女性が7月29日、死亡しました。激しい脱水症状が確認され、熱中症でした。部屋にはクーラーや扇風機がありましたが、料金を滞納し、電気を止められ、使用できない状態だったといいます。この日の札幌市は最高気温が31度まで上昇していました。
ライフラインが断ちきられて命を落とすという痛ましい事態を重視した日本共産党の畠山和也前衆院議員は1日、田中啓介市議とともに、直ちに市役所を訪れ、市の対応をただしました。
畠山氏は、2012年1月にも札幌市白石区で40代の姉妹が孤立死した事件が発生し、行政の対応不備がもたらした悲劇はその後も続き、埼玉県と大阪府で孤立死・孤独死が起きたと告発しました。
当時、学者・研究者などが孤立死事件を現地調査する全国調査団を結成、調査を踏まえて事件根絶へ提言を発表しました。世論と運動に押された厚生労働者が重い腰を上げ、同年5月、関係部局・機関との連絡・連携体制を強化し、徹底をはかるよう通知しました。
畠山氏は、国の通知で、行政がライフライン事業者と連携して対応するよう求めているが、どう対応しているのかと質問。市担当者は、個人情報保護を理由に事業者からは情報を得られず、市として事業者に協力を願うしかないと答えました。
「今回は自然災害ではない。かけがえのない人命が奪われる重大問題。真剣に検討が必要ではないか」と畠山氏。「孤立死は夏にも起こることが明らかになった。熱中症は困窮世帯だけの問題ではなく、ライフラインが止まるということは命に関わる。こうした事件を二度と起こしてはならない」と述べ、電力、ガス、水道などの会社・機関と早急に協議し、改善をはかるよう重ねて求めました。
熱中症で死亡の女性 生活保護受給も市が定期訪問せず 札幌
NHK NEWS WEB 2018年8月2日
先月、札幌市のマンションで熱中症で死亡した66歳の女性について、生活保護の受給者だったのに、市が行うべき定期的な訪問をしていなかったことがわかりました。市は「計画どおり訪問していれば、異変に気付けた可能性がある」とコメントしています。
先月29日、札幌市西区のマンションの一室で、この部屋に住む66歳の女性が熱中症で死亡しました。
警察によりますと、部屋に扇風機などはありましたが電気が止まっていて使えない状態だったということです。
札幌市によりますと、女性は生活保護を受給していて、3か月に1度、市のケースワーカーが訪問して生活状況を確認することになっていましたが、ことし1月以降、訪問していなかったということです。
これについて市は「ケースワーカーが多忙だった。計画どおり訪問していれば、異変に気付けた可能性がある」とコメントしています。