2018年8月26日日曜日

「正直、公正」のキャッチフレーズ 石破氏が変更も

 石破茂氏が、自民党総裁立候補表明時に掲げたキャッチフレーズ「正直、公正」を今後使わない考えを示しました。「安倍晋三首相への個人攻撃」との反発が党内に根強いことから、支持拡大のため封印した(朝日新聞)と言われますが、その実態は参院竹下派を石破支持で固めた筈の吉田博美参院幹事長が、21日の記者会見などで石破氏が安倍氏に対して個人的なことで攻撃するのには非常に嫌悪感がある」と述べるなど、石破を牽制する発言を繰り返していることを考慮したものと思われます。
 
 固定的な安倍支持層を除けば、国民の大多数は安倍氏の「不正直。不公正」の政治手法に怒りをもっているので、当のキャッチフレーズは大いに有効な筈ですが、石破支持層から反発が出たからにはやむを得ないのかも知れません。
 それにしても「不正直。不公正」の政治手法を批判することが個人批判になるというのは何とも理解しがたいことで、総裁選においてさえ、そんな「腫れ物にさわるような」忖度が要求されるとは、あまりにも異常な「安倍政治」です。
 
 石破氏は25日のネット番組で「総裁選がスタートする時は変わるかもしれない。道徳の標語っぽいものがメインスローガンかというと違うかもしれない」と述べたということです。当たり障りのないストーリーを編み出したわけです。
 
 天木直人氏の怒りのブログも併せて紹介します。
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自民総裁選  「正直、公正」石破氏が変更も
毎日新聞 2018年8月26日
 自民党の石破茂元幹事長(61)は25日、総裁選への立候補を表明した際に掲げた「正直、公正」のキャッチフレーズを変更する可能性に言及した。東京都内で記者団に「別に人を批判するつもりはまったくない。そういうふうにとらえる方がいるなら、変えることだってあるだろう」と語った。 
 
 「正直、公正」は、学校法人「森友学園」「加計学園」の問題を念頭に石破氏が安倍晋三首相(63)の政治姿勢を批判したと受け止められている。しかし、自民党内では石破氏を支持する参院竹下派からも「個人的な攻撃には違和感がある」(吉田博美参院幹事長)という不満が出ていた。 
 
 石破氏の25日の発言はこうした党内の雰囲気に配慮したとみられるが、実際に封印すれば、党員の首相批判票の受け皿になるという同氏の戦略が揺らぐ可能性がある。【濱中慎哉】 
 
 
本格論戦が始まる直前に敵前逃亡した石破氏は終わった
天木直人のブログ 2018年8月25日
 いよいよ、あす26日、安倍首相が総裁選出馬を表明するらしい。
 これでやっと石破氏との本格論戦が始まる。
 そう思っていたらきょうの読売新聞が報じた。
 石破氏は安倍首相批判を封印することにしたと。
 支持をしてくれた竹下派の中にも安倍シンパがいる。
 その筆頭である吉田博美参院幹事長が、モリカケ批判をする石破氏を見て、「個人的なことでの攻撃は嫌悪感を感じる」と非難したからだ。
 それを知ってみずからの陣営の中からも、「野党のような首相批判を繰り返すのは、かえって逆効果だ」という指摘が相次いだからだという。
 
 こうした声を受け、石破氏はきのう24日、次のように語ったという。
 「党のありかたについての主張は終わった。今後は政策路線に切り替える」と。
 これでは駄目だ。
 モリカケ疑惑に対する安倍首相の対応を見て、「正直で公正な政治」をキャッチフレーズにしたのではなかったのか。
 世論の大多数は安倍首相の政治姿勢に疑問を抱いている。
 だからこそ総裁選でのガチンコ勝負に関心が集まっていたのではないのか。
 だからこそ安倍首相が逃げまくっていたのではないのか。
 
 もはや逃げられないと観念して出馬表明をする安倍首相を目前にして、自分の方から逃げてどうする。
 もともと総裁選の勝負は見えていた。
 見えていたけれども石破氏が正面から安倍首相の政治姿勢を糾弾するというから期待したのだ。
 ひょっとして何かが起きるかもしれないと。
 石破氏の敵前逃亡で自民総裁選はもはや終わったも同然だ。
 そして石破氏も終わりだ(了)