2018年8月29日水曜日

29- 徹底比較 安倍晋三と石破茂 (3)(日刊ゲンダイ)

 少し間が空きましたが、日刊ゲンダイの連載記事:「徹底比較 安倍晋三と石破茂 (3)」が出ましたので紹介します。
 文中に、東京の留守宅で子供時代の晋三氏の面倒を見ていた家政婦のウメ氏が登場します。彼女は近年、晋三氏が子どもの時から「ウソつきだった」という内輪話を語って一躍注目された人ですが、総裁選を前にしたという事情からか、ここではその話は登場しません。
 
 当ブログでは、17年12月2日)安倍首相は“謝ったら死ぬ病”にでもかかっているのか? 
でその話を取り上げましたので、関連記事として抜粋文を末尾に示します。
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 徹底比較 安倍晋三と石破茂 (3)
幼少期の安倍晋三は気丈な子…石破茂はいじめられっ子
日刊ゲンダイ 2018年8月28日
野上 安倍の母・洋子にインタビューした際、「我が家は独立国家の共同体のようなものでした。皆が勝手に育ってしまった」と言ったものです。この言葉がすごく印象に残っています。幼心に、多忙で不在がちの両親に愛情を求めても得られないことを納得させようとしていたのか、安倍は「泣かない」子供だった。しかし気丈でも、子供は子供。養育係の久保ウメには甘えた。中学生になるまでウメの布団にもぐりこんでいたそうです。
 
鈴木 それに比べると、同じ政治家一家でも、石破家はまだ普通の家庭であり、石破はすくすく育った感じがしますね。もちろん、いろんな苦労はしていると思いますが。
 
野上 安倍は私立の成蹊小学校に通っていた高学年の頃、よく「映画監督ごっこ」をしていたそうです。寂しがり屋だったからというのもありますが、大勢の友達を家に連れてきて。部屋の片隅に安倍が台本代わりの本を持って監督然として座って、「おまえ、笑う時はもっと大きな声で笑って」などと指示を出していた。ウメは安倍のことを「自己主張・自我が人一倍強い」と言っていました。「ああしろ、こうしろ」と振り付けするのが好き。これは現在にも通じるものがあります。今でも安倍は周辺に「政治家にならなかったら、映画監督になりたかった」と話していますからね。
 
鈴木 子供の頃の石破はいじめられっ子でした。理由は知事の息子だったからです。国立の鳥取大付属小・中学校に通ったのですが、東大紛争(1968~69年)の後、まだ大学が荒れていて、「反体制」がはやっていた。中学になるとみんな大人びてきて、知事の息子、つまり「体制側」の息子だということでいじめられたのです。知事ですから、住民の反対を押し切って行政を進めると、地元の商店の息子などから「おまえの親父のせいで」などと責められる。決定的な事件は、父親が鳥取駅前の再開発に着手し、用地買収などで揉めていた頃に、駅前で大きな火事があったことです。クラスメートから「おまえの親父が火をつけたんだろう」と言われ、「もうここ(鳥取)にいるのは嫌だ」となった。
 
野上 逆に、安倍は神経のずぶとい子供でした。宿題を忘れたり、遅刻をして、先生に「またか」と怒られても平然としていた。めったにいない父・晋太郎が家にいた際に、父の私物がなくなり、子供が悪さをしたと思った父が兄弟をきつく叱ったことがあった。兄はびっくりして半泣きになっていたのに、安倍は「晋三、おまえなのか」と矛先を向けられても、プーッと頬を膨らませて横を向いたまま口を開かない。その状態が何時間も続き、しびれを切らした父が、「晋三、おまえはしぶとい!」と白旗を揚げたそうです。(つづく・敬称略)
 
 
関係資料
 
 実際、父・晋太郎時代から40年以上安倍家を取材し続けた政治ジャーナリストの野上忠興氏による著書『安倍晋三 沈黙の仮面』(小学館)を読むと、安倍首相が子どもころから嘘つきだったこと、そして、嘘がバレても開き直っていたことがわかる。
 実際、父・晋太郎時代から40年以上安倍家を取材し続けた政治ジャーナリストの野上忠興氏による著書『安倍晋三 沈黙の仮面』(小学館)を読むと、安倍首相が子どもころから嘘つきだったこと、そして、嘘がバレても開き直っていたことがわかる。
 よく知られているように、安倍晋三には政治家にならなかった2歳年上の兄がいる。兄弟の性格は対照的で、夏休みの最終日、兄は宿題の日記ができていないと涙顔になっていたが、一方の安倍は「宿題みんな済んだね?」と聞かれると、「うん、済んだ」と答えた。ところが、実際にはノートは白紙。もちろん、そんな嘘はすぐにばれ、学校側から1週間でさらに別のノート1冊を埋めて提出するようにとの罰がでた。しかし、それでも晋三は自分で宿題をやらず、母の洋子と養育係だった女性が代わりにやってあげたというのである。
 
 ■国会で虚偽答弁をくり返しても、なんの痛痒も感じない安倍首相
 言っておくが、これは単に政治家の息子にありがちな、単なる過保護エピソードではない。同書によれば、〈小学校時代の旧友達に聞いて回っても、宿題を忘れたり遅刻をしたりして「またか」と先生に叱られたとき、安倍は「へこむ」ことはなかったという〉。ようするに、安倍首相は幼少期からいまにいたるまで、平気で嘘をつき、かつ、その嘘を咎められても平然としてきた。そういうことらしいのだ。