5月、マレーシアの下院選で、野党・希望連盟が勝利し、92歳のマハティール氏が第7代首相に返り咲いて世界中を驚かせました。
マハティール氏は、第4代首相として1981年から2003年まで22年間政権を担いました。大の親日家(「日本びいき」という方が正確)で、第4代首相在任中も、度々日本を高く評価する発言をしました。
そのマハティール首相が現在来日中で、7日、福岡で高校生らに平和についての講義を行いました。
その後記者団に対して、「日本は自衛以外の戦争を拒否している。マレーシアでもそのようにするつもりだ」と述べ、日本の平和憲法にならい、マレーシアの憲法を改正することに意欲を示しました。
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「日本の平和憲法 マレーシアにも」 マハティール首相、改正に意欲
東京新聞 2018年8月8日
福岡を訪問中のマレーシアのマハティール首相は七日、「日本は自衛以外の戦争を拒否している。マレーシアでもそのようにするつもりだ」と述べ、日本の平和憲法にならい、マレーシアの憲法を改正することに意欲を示した。福岡県宗像市で平和について高校生らを対象に講義後、記者団に語った。
憲法を改正するのかという質問に対し「マレーシアの憲法の一部として、平和(条項)、つまり侵略戦争をしないということを盛り込むことになる」と指摘。時期は「可能な限り早期に」としたが、議会の承認が必要だとし、具体的には明言しなかった。
陸海空の戦力を持つマレーシア軍の総兵力は約十万人で最高司令官は国王。憲法改正には上下両院それぞれで三分の二以上の賛成が必要となる。
マハティール氏は毎年夏に開催されている民間のサマースクール「日本の次世代リーダー養成塾」で講師として登壇。「人類が滅亡してしまうと分かっていれば、核兵器は使わないはずだ」と非核の大切さを訴えた。その上で「日本は核が使われた唯一の国で、原子爆弾が一つ落とされるだけで、住む人を全て死に追いやる力があることを理解している」と核廃絶に果たす日本の役割に期待を寄せた。
マハティール氏は親日家として知られ、今年五月、十五年ぶりに首相の座に返り咲いた。九日まで日本に滞在し、大分も訪れる。