2021年4月21日水曜日

21- 菅首相が吉村知事と違ってわきまえない小池知事に不快感

 大阪の新型コロナ蔓延の惨状は、吉村知事菅首相の立場を忖度して、日米首脳会談が終わるまで緊急事態宣言を我慢していた「人災」といわれます
 どういう訳か菅首相と維新の会には親和性があって、吉村知事とニコニコ会話している写真が日刊ゲンダイなどに載っているほどです。
 それに対して菅首相は小池都知事のことは大嫌いで、今回の緊急事態宣言の件でも、肝心の菅官邸は小池の「先手先手」発言にカチンとなっているということです。
 何故か吉村知事も、小池知事とどちらが先に緊急事態宣言を出すかについて対抗心を持っているようです。
 官邸関係者によると、現在、菅首相は小池さん吉村さんとは大違いだ。決めるのは私であって、簡単には(小池さんの)要請は受けないと本気で不快感を露わにし、「東京には緊急事態宣言は出さないと意固地になっているということです(まん延防止法で何とかしのごうとしているということ)
 そんなことで物事を決めていいと思っているのでしょうか。いずれにしても、いい歳をした人たちのあまりにも低次元の話で理解のしようもありません。
 そんな情けない有様を敢えて紹介します。
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菅首相が吉村知事と違ってわきまえない小池知事に不快感 「緊急事態宣言の主導権は渡さない」
                            AERA dot. 2021/4/20
 大阪府の吉村洋文知事は4月20日にも新型コロナウイルス感染急増を受け、政府に緊急事態宣言の再発令を要請する。菅義偉首相が週内に見極めて最終判断するという。だが、政府関係者は大阪の蔓延を「人災」と憤る。
「とにかく大阪の病床はもう持ちません。今週中と言わず、大阪には一刻も早く宣言を発出すべきです。実際、大阪ではコロナ病床が埋まってしまったことで入院できず、亡くなられた方も出ています。これはこんな状況なのに呑気に訪米をしていた菅首相と日米首脳会談が終わるまで我慢し、“忖度”していた吉村知事による人災です。吉村知事は菅首相の帰国を待って19日にようやく要請を表明しました」
 一方、東京都の小池百合子知事は吉村知事より1日早い18日夜、緊急事態宣言を要請する方針を表明していた。
「今は先手先手の対応が不可欠です。緊急事態宣言の要請も視野に入れまして、スピード感をもって検討するよう、きょう(18日)職員にも指示をしました」(小池知事)

 しかし、肝心の菅官邸は小池知事の「先手先手」発言にカチンとなっているという。
「菅首相は当初、『(緊急事態宣言を出し)休業要請となると財源(国費負担)の懸念がある』と財務省に忖度して宣言には消極的でした。ところが、『わきまえない女』の小池さんが突如、空気を読まず、大阪より先に宣言要請発言をしてしまったことで、吉村知事も引けなくなってしまいました。現在、菅首相は『吉村さんとは大違いだ。決めるのは私であって、簡単には(小池さんの)要請は受けない』と本気で不快感を露わにしています」(官邸関係者)
 緊急事態宣言が発令されれば昨年4月、今年1月からに次いで3回目になる。現在、大阪と東京は宣言に準じた「まん延防止等重点措置」が適用中で、飲食店には午後8時までの営業時間短縮要請を続けているが、変異ウイルスで感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。
「小池さんの『先手先手』発言は別に菅首相に先手を打つのではなく、コロナに対して先手を打つという意味だと思います。しかし、小池さんが大嫌いな菅首相はそこが理解できないのです。『主導権は絶対に渡さない』と戦闘モードになっています。菅首相は今週後半にも小池さんに対し、政局を仕掛けるべく根回しをしています。だが、今は好き嫌いではなく、人命にかかわることですから菅首相は科学に基づき判断すべきなのですが…」(自民党幹部)

 西村康稔経済再生担当相らは国会で「宣言をちゅうちょすべきでない。今まで以上に強い措置が必要だ」と危機感を募らせている。
 吉村知事も記者会見で「街全体の人の動きをいったん停止するくらいの厳しい処置が必要」と主張。宣言がでれば、休業の要請が可能になり、要請に応じない場合の罰則も重点措置の「20万円以下」から「30万円以下」に引き上げられる。
 大阪府は飲食店に加えて百貨店、テーマパークなどを含む幅広い休業要請を国と調整中で京都、兵庫両府県とも連携するという。
 一方、政府は20日、重点措置の対象に埼玉、千葉、神奈川、愛知4県に拡大(期限は5月11日)する。前出の政府関係者がこう訴える。
緊急事態宣言の流れが東京圏、そして全国へ広がることに対し、菅首相は拒絶感が強い。『医療の方ばかり向いていて経済はどうするんだ』と関係閣僚に怒り心頭だそうです。『東京には緊急事態宣言は出さない』と意固地になり、まん延防止法で何とかしのごうとしているところです。こんな状況にも関わらず、菅首相は実績作りに焦っており、ゴールデンウイーク(GW)中にインドへ外遊に出かけるつもりです。巣ごもりの国民に対しての絶好の露出の機会と思っているんでしょう。万が一、東京への緊急事態宣言発出をGWの外遊まで引き延ばすようなことがあったら、大阪と同様、過去に経験のないレベルの医療崩壊が発生することが目に見えています

 緊急事態宣言の再発出を巡っていま、重大な局面にあるという。菅政権が「人災」をこれ以上、繰り返さないことを祈るばかりだ。 (AERA dot.取材班)