今度の参院選には、憲法改定問題、軍備拡張問題をはじめとして、賃上げ、格差是正、社会保障・教育の財源、エネルギー政策など日本の命運がかかっています。
日本共産党はどの課題でも平和と国民の暮らしを守る明確な打開策を示しているとして、しんぶん赤旗が「共産党 どの課題でも打開策」という記事を出しました。
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共産党 どの課題でも打開策
しんぶん赤旗 2022年7月7日
日本の命運のかかった参院選の投票日まであと4日。ウクライナ侵略への対応や賃上げへの具体策、格差をどう是正するか、社会保障・教育の財源、電力逼迫(ひっぱく)とエネルギー政策、憲法改定問題。日本共産党は、どの課題でも平和と国民の暮らしを守る明確な打開策を示しています。
東アジアの平和
平和外交 ASEANと協力
ロシアのウクライナ侵略に対しては「侵略は絶対に許されない」の一点で、世界が国際法にもとづき団結することが重要です。同時に、「軍事対軍事」では平和はつくれないことも明らかになりました。自民党はNATO(北大西洋条約機構)との連携も含む軍事同盟強化、軍事費2倍化を掲げていますが、これは東アジアの軍事的な緊張と分断を激化させることにつながります。軍拡で構えれば相手も軍拡を加速させる「安全保障のジレンマ」に陥ってしまうことが一番危険な道です。
日本共産党は、東アジアで戦争を起こさないための憲法9条を生かした平和外交を主張しています。ASEAN(東南アジア諸国連合)は、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にしようという構想を立てています。ASEANと協力して、この道を進むことが重要です。
賃上げ
内部留保課税で最賃1500円
岸田文雄首相は春闘の数字をあげて「20年間で2番目に高い賃上げだ」などと語っていますが、物価高騰の下で実質賃金は2カ月連続でマイナスです。日本共産党は、他党にはまねできない実効性ある二重の賃上げ策を提案しています。
アベノミクスで膨らんだ大企業の内部留保に、年2%、5年間で10兆円の時限的な課税を行い、それを、最低賃金を時給1500円に引き上げるための中小企業支援にあてます。1500円になれば、1カ月働いて週休2日で、手取り20万円です。
これによって、時給1500円以下で働く2300万人の労働者の賃上げになります。正社員を含む働く人の44%の賃上げです。
さらに、大企業が賃上げやグリーン投資に使った場合は、控除し、大企業の賃上げや脱炭素も促進します。
格差是正
非正規から正社員へ転換
格差をどう是正すればいいのか。自公政権がいっさい反省していない労働法制の規制緩和路線こそ格差の元凶です。1999年に派遣労働が原則自由化され、2004年には製造業にも解禁されました。いまでは働く人の4割が非正規です。
日本共産党は、労働法制の規制緩和路線を改め規制の強化に踏み切ります。「使い捨て」労働をなくし、非正規から正社員への転換をすすめます。
派遣は一時的・臨時的なものに限定し、派遣労働者の権利を守る保護法もつくります。シフト制労働者の権利を守るために、労働契約に賃金の最低保障額や休業手当の支給を明記するルールをつくります。パート・有期雇用労働者均等待遇法の制定などで正社員との均等待遇をはかるとともに、解雇・雇い止めを規制します。
財源確保
富裕層と大企業に負担を
物価高への特効薬として消費税減税を求める国民の声に自公は「消費税は社会保障の安定財源」「財源を言わない共産党は無責任」などと語っています。
まったくの偽りです。1989年の導入以来の消費税の税収は476兆円。この間に法人税、所得税の税収は613兆円減りました。消費税は大企業・富裕層減税の穴埋めに消えたのです。社会保障は年金削減など切り下げの連続です。
日本共産党は、消費税減税、社会保障、子育て支援のあらゆる公約を19兆円の財源とセットで提案しています。財源の柱に据えているのが、富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革です。
所得1億円を超えると税負担が減る「1億円の壁」を是正する金融所得課税の見直しや安倍政権が23%まで下げた法人税率を、中小企業を除いて28%に戻すなど当然の提案ばかりです。
原発ゼロ
100%国産再エネが切り札
電力の逼迫を理由に自民や公明、維新や国民民主の各党は原発再稼働をそろって強調しています。今でも甚大な被害をもたらしている福島原発事故などないかのような発言は無責任です。
逼迫の根本原因は自公政権が原発と石炭火力にしがみつき、再生可能エネルギーと省エネルギーの推進を怠ってきたことにあります。
日本のエネルギー自給率は10%程度です。海外の化石燃料頼みでなく、100%国産の再エネこそエネルギー安定供給の切り札です。
日本共産党は、原発即時ゼロ、石炭火力から撤退します。気候危機打開のために、30年度までにCO2(二酸化炭素)を最大60%、省エネでエネルギー消費を40%削減し、電力の50%を再生可能エネルギーでまかないます。こうすれば、GDP(国内総生産)を累計205兆円押し上げ、年間平均254万人の雇用が生まれます。
憲法改定
9条守り、反戦平和を貫く
政府はこれまで、憲法9条のもとでは「専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にならない」ことを「国の基本方針」としてきました。ところが、岸田政権と自公の与党は軍事費2倍化、敵基地攻撃能力保有などを打ち出し、憲法9条との関係で説明がつかなくなっています。岸田首相が9条改憲をいうのは、戦力不保持と戦争放棄を規定した9条を名実ともに無力化して、自衛隊の海外での全面的な武力行使に道を開くことに狙いがあります。
日本共産党は、憲法改定に断固反対し、9条を守り生かすよう主張しています。党をつくって100年、一貫して反戦平和を貫いてきた日本共産党だからこそ、平和憲法を守る確かな力となります。
※ 記事の末尾に「日本共産党の財源提案の表」が掲載されていますが、残念ながらコピーできません。ご覧になりたい方は 共産党 どの課題でも打開策 をクリックして原記事にアクセスしてください。(ブログ作成事務局)