2022年7月16日土曜日

母親が入会直後に5千万円献金 一家の生活困窮 容疑者の伯父が証言

 旧統一教会(現「世界平和統一家庭連合」)日本教会会長の田中富広氏は11日、特定のメディアを対象に記者会見を行い「献金は本人任せでノルマはありません」と断言しまし

 しかし別掲の記事の通り献金・収奪の実態は過酷を極めたもので、「札幌の裁判で分かったことは、必ず支払わなければならない義務献金が650万円あり、それが終わると愛国献金が300万円、聖本献金が3000万円と続郷路征記弁護士)という、常識を遥かに超えた異常なレベルです。同組織に勧誘する際に当人の保有財産状態を入念に調べているのは、入会したら最大限、借金をしてでも献金させるという前提があるからと思われます。
 「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は安倍氏への公開質問状のなかで、「統一協会は、今日もなお、きわめて多数の善良な市民に対し、先祖因縁による脅迫を行い、その資産の全部を奪い取る反社会的活動を継続している」と述べています。

 山上徹也容疑者の伯父15日大阪府内で報道陣の取材に応じ容疑者の母親が旧統一教会に、総額約1億円のうち計5千万円を入会直後の短期間に献金するなどして一家の生活が困窮したと強調しました。約1億円の献金のうち約6千万円は自殺した山上容疑者の父親の死亡保険金が原資で、他の約4千万円は母親が相続した不動産を売却して得た金額としています。
 旧統一教会は、返還を要求されたために05~14年にかけて5000万円を母親に返金しました。デイリー新潮などによると、母親は何故かこの5000万円を再び教会に献金したということです。
 以下に関連の記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
母親、入会直後に5千万円献金 一家の生活困窮、容疑者伯父証言
                         共同通信 2022年7月15日
 安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃され死亡した事件で、山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の伯父(77)は15日、容疑者の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に傾倒し、総額約1億円のうち計5千万円を入会直後の短期間に献金するなどして一家の生活が困窮したと強調した。献金トラブルを巡る証拠書類を捜査当局に提出、母親の任意聴取にも同席していると明らかにした。大阪府内で報道陣の取材に応じた。
 伯父によると、計約1億円の献金のうち約6千万円は自殺した山上容疑者の父親の死亡保険金が原資。他の約4千万円は母親が相続した不動産を売却して得た金額としている。


旧統一教会 5000万円返金も母親再び献金か「記録が残っておらず分からない」
                         スポニチ  2022年7月15日
 山上容疑者の母親が献金したとされる約1億円について、旧統一教会は、05~14年にかけて5000万円を母親に返金していたと明らかにした。
 09年に母親ら家族と、教会の男性信者との間で取り交わした合意書が残っているとしている。
 一方、デイリー新潮は、母親がこの5000万円を再び教会に献金したと伝えている。教会は「(母親の寄付については)記録が残っておらず分からない」などと説明している。


山上容疑者「兄妹に自分の死亡保険金を」母の破産後“自殺未遂”も…安倍元総理銃撃
                                                     テレ朝news 2022/07/16
安倍元総理の銃撃から15日で1週間が経ちました。
山上徹也容疑者は「母が宗教にのめりこみ、家庭をめちゃくちゃにされた」などと供述していますが、当時の状況を知る複数の人物への取材で、母親が献金を繰り返すようになった詳しい状況が分かってきました。

山上容疑者の伯父が15日、取材に応じました。事実を伝えてほしいという思いからです。
山上容疑者の伯父:「これまで統一教会が弁明していること、笑ってまうほど違う。事実と。(母親の)入会の時期。平成10年(1998年)とかいう話がある。平成3年(1991年)です。(Q.平成3年と本人から聞いた?)本人から。(母親は)2階にいますよ。疲労こんぱいして寝ている」

旧統一教会、現在の『世界平和統一家庭連合』は“1998年ごろに入会した”と説明していました。
同様の証言は他からも出ています。
山上容疑者の母親の大学の同級生は、大学を卒業して約20年後に山上容疑者の母親と会いました。その時の様子はまるで別人のようだったということです。
山上容疑者の母親の大学時代の同級生(1994年に再会):「素晴らしい宗教だと。すごく人が変わったみたいで、同じ人か?と思いました。びっくりして。(Q.旧統一教会?)その話ばかり彼女はしていた。彼女の夫が亡くなって、自殺ということで、すごく傷ついていたんです。入信によって救われたと話していた」

山上容疑者の親族によりますと、まだ山上容疑者が小さかった時に父親が自殺。その後、母親が統一教会にのめり込むようになっていったとしています。
山上容疑者の母親は、教会に通い始めた時に知り合った関係者に、家庭の悩みを相談していました。
今も母親と親交がある旧統一教会の関係者:「悩みはご主人が自殺されたことや、お子さんのこと。『悩んでいることが少しずつ解決しますよ』と言われて、だんだんハマっていっちゃったんですよ。献金額は(県内)トップクラスですよ、常に。最高で一回1000万円の献金はしていると思います。もちろん現金です

母親は2002年に破産。夫の生命保険や一家が住んでいた家など、所有する財産のほとんどを失ったとみられています。
母親の破産と同じ年に、海上自衛隊に入った山上容疑者。数年後に自殺をはかったといいます。
山上容疑者の伯父:「(山上容疑者に)聞いたら、兄と妹が人生に困っているから『自分の死亡保険金を渡す』と」

「1998年ごろに入会」と説明してきた“旧統一教会”に改めて見解を問うと、次のような説明がありました。
世界平和統一家庭連合広報:「入会文書を受理することで初めて入信となるが、その前に何かのイベントに参加したのではないか」

山上容疑者の母親は、今も親交がある教会関係者に、こう話しているといいます。
今も母親と親交がある旧統一教会の関係者:「『自分がこの教会に入ってこんなことをしたから、家が歯車がくるった。こうなったのは私のせいだ』って。この前も電話とかで、安倍さんに『安倍さんのご家族や親族の方には本当に申し訳ない。謝罪したい』と。その一方で、教会には何の悪口も批判も言いませんね」


「母親の献金はトップクラス1億円以上」山上徹也容疑者の伯父が証言「原資は保険金や自宅売却 献金で破産…」
                  FNNプライムオンライン 2022/07/15
   (太字強調は原文に拠っています
1億円以上の献金…原資は「山上容疑者の父の保険金」
安倍元首相が銃撃され死亡してから1週間。山上徹也容疑者(41)の伯父が、報道陣の取材に初めて応じた。
伯父は、山上容疑者の母親が世界平和統一家庭連合、“旧統一教会”の会員になった後の献金の実態について証言した。

山上容疑者の伯父:
(山上容疑者の母親は)入会とほぼ同時に2000万円献金。さらにすぐ3000万円。これが総計1億円以上なんでね、保険金と不動産でね
その原資は(山上容疑者の父親の)保険金です。(山上容疑者の母親は)トップクラス、優良信者じゃないか。

伯父によると、山上容疑者の母親は入会後すぐに2000万円を献金。
献金の総額は少なくとも1億円にのぼり、山上容疑者が幼い頃に亡くなった父親の生命保険金や、自宅の土地などを売却した金なども含まれているという。
山上容疑者は調べに対して「母親が宗教団体の信者で、多額の献金をして破産した」と供述している。

母親の破産は、旧統一教会側にも伝えられたという。
山上容疑者の伯父:
(旧統一教会側に)破産の内容を全部知らせた。そしたら統一教会の方が「5000万円(の返金)で勘弁してくださいと言ってきた

山上容疑者は「生活困窮で兄と妹に自分の死亡保険金を…」
さらに伯父は、山上徹也容疑者の過去についても明かした。
山上容疑者の伯父:
(過去に)徹也が自殺未遂している。実行した理由は、旧統一教会によって兄貴と妹が生活に困窮している。そこへ自分の死亡保険金を渡す。統一教会によって人生がめちゃくちゃに…
長年、旧統一教会に恨みを募らせていたとみられる山上容疑者の新たな供述も明らかになった。

山上容疑者の供述:
遊説前に早めに行って下見していた
   (後 略)