2024年6月5日水曜日

05- ラファとガザ地区全体の暗い未来

 New Eastern Outlookに掲題の記事が載りました。
 ネタニヤフの軍事的失敗は明らかですが、戦争を終結させれば自分自身が汚職の罪で拘束される運命にあるので、それを避けるために戦争を長引かせたいていることは、衆目が見通していることです。真に恥ずべき存在というしかありません。
 その彼を全面的に援助して、ガザでの虐殺を継続させているバイデンもまったく同罪です。

 ガザ地区の他の場所でのイスラエル攻撃から逃れるためラファ東部地区に移ってきたパレスチナ人に対しイスラエルは次々と「避難」と称して移動を命じていますが、避難先に避難所、食料、医薬品があるわけではなく非人道的な状況で暮らすしかありません。間違いなく人道的状況を更に悪化させ様々な病気を蔓延させることでしょう。
 そもそも戦争のために住民を移動させることも、また戦争手段としての民間人飢餓に追い込むことも国際人道法は禁じています。
 イスラエル意図的にガザ地区の230万人を飢えさせていると国連の専門家は繰り返し述べています。国連人道問題調整事務所(OCHA)報道官は、ラファ検問所にアクセスできないイスラエルから現時点で、国内への人員や物資搬入はできないと言われている。これは我々の物資の供給に重大な影響を与える」と述べました
 世界保健機関もイスラエルはラファ経由の病人や負傷者の移送を許可していないと指摘し国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は「これらの補給ルートが遮断されれば、特にガザ北部の人々が直面している壊滅的飢餓は更に悪化する」述べました。
 欧州連合でさえイスラエルがラファを攻撃したことをようやく非難せざるを得なくなりました。戦争開始以来、イスラエルは米国から数十億ドル相当の武器と弾薬の提供を受けています。米国もいまや世界の良心とはほど遠い存在であることを明らかにしました。

 イランの新聞テヘラン・タイムズは、イスラエルはハマスを倒すことはできるが、パレスチナ人が正当な権利、自らのアラブ国家を樹立する権利を求めて闘う精神を弱めることはできないと述べています
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ラファとガザ地区全体の暗い未来
                  マスコミに載らない海外記事 2024年6月 3日
                    ヴィクトル・ミーヒン 2024年5月31日
                        New Eastern Outlook
 ガザ地区最南端のこの都市に不本意ながら閉じ込められた推定150万人のパレスチナ民間人の運命に対する世界中の懸念にもかかわらず、イスラエルは大胆にもラファ東部への大規模侵攻を遂行した。
 包囲されたパレスチナ領土とエジプトを結ぶラファ国境検問所にガザ側から戦車が進入し、この重要な国境検問所の「作戦統制」を掌握したとイスラエル軍は発表した。パレスチナ抵抗運動ハマスがこの検問所を利用してイスラエル軍を攻撃したとイスラエルは主張している。具体的には、ハマス戦闘員が検問所近くで迫撃砲を発射し、イスラエル軍がケレム・シャロームと呼ぶカレム・アブ・サレム検問所で兵士4人を殺害したとイスラエル軍報道官は述べた。だが、イスラエル軍は口頭での主張以上の確固たる証拠を提示できていない
 ラファ東部地区に住む約10万人のパレスチナ人に対し、カーン・ユニスとアル・マワシの「拡大人道地域」への避難をイスラエルは命じた。現在ラファにいる人々のほとんどは、ガザ地区の他の場所でのイスラエル攻撃から逃れるためここに避難してきた。パレスチナ人は、避難所、食料、医薬品のない非人道的な状況で暮らしている。検問所閉鎖は、間違いなく人道的状況を悪化させ、様々な病気を蔓延させるだろう。

 検問所の無慈悲な封鎖により人道支援物資の輸送が停止していると国連の人道支援機関3社はロイター通信に語った。例えばガザ地区での戦争勃発以来、食料や医薬品など必須物資のガザ地区への流入をイスラエルは、ほぼ制限している。イスラエル政権がガザ地区の人口を大幅に減らすため、意図的にガザ地区の230万人を飢えさせていると国連の専門家は繰り返し述べている。今回、ガザ地区の人道的状況の厳しい現状を国連世界食糧計画の責任者が説明した。ガザ地区北部で「本格的飢餓」が始まったとNBCニュースにシンディ・マケインが語った。更にガザ地区の飢餓は現在急速に南方へ広がり、範囲を拡大していると彼は付け加えた。

国連のアクセスを拒否
 国連人道問題調整事務所(OCHA)報道官は、この国際機関は閉鎖されたラファ検問所にアクセスできないと述べた「COGATによりアクセスを拒否されたため、現在ラファ検問所には物理的に駐留していない」とジュネーブの記者会見でイェンス・ラールケが述べた。パレスチナ自治区への物資供給を一方的に管理しているイスラエル機関に彼は言及している。「現時点で、国内への人員や物資搬入はできないと言われている。これは我々の物資に重大な影響を与える」と彼は説明した。
 世界保健機関も検問所閉鎖に反応した。この国連機関は、イスラエルはラファ経由の病人や負傷者の移送を許可していないと指摘した。別の国連機関も、イスラエル軍事作戦によりガザ地区への全ての援助物資輸送が中断されると警告した。「ラファ検問所への援助物資と燃料の輸送が引き続き中断されると、ガザ地区での重要な人道支援が停止する」と国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はウェブサイトXでの声明で述べた。「これらの補給ルートが遮断されれば、特にガザ北部の人々が直面している壊滅的飢餓は更に悪化する」とUNRWA報道官は述べた。

EUは犠牲者の増加を警告し、イスラエルの残虐行為を非難
 このような状況下では、欧州連合でさえ、イスラエルがラファを攻撃したことを非難せざるを得なかった。「国際社会、アメリカ、欧州連合加盟国、そしてネタニヤフ首相にラファを攻撃しないよう求める全ての人々の要請にもかかわらず、ラファへの地上攻撃が再開された」とEU外務政策責任者は述べた。イスラエルの攻撃は大きな犠牲者をもたらす可能性があるとジョセップ・ボレルは警告した。「これら警告や要請にもかかわらず、攻撃は始まった。彼らが何を言おうと、再び民間人犠牲者が増えるのを私は恐れている。ガザには60万人の子どもがいる。彼らはいわゆる「安全地帯」に追いやられるだろうが、ガザに安全地帯はない」と彼は述べた。ノルウェー難民評議会のガザでの活動責任者もイスラエルの行動に対する高まる批判に加わった。「安全に行く場所がないだけでなく、多くの人々がそこ(安全地帯)に行く方法もない」とスーゼ・ファン・メーゲンはCNNに語った。
 世界中の多くの当局者がイスラエルの攻撃を非難し、トルコはこれを戦争犯罪と呼んだ。「ハマスがカタールとエジプトの停戦提案を承認した翌日にラファへの地上攻撃を開始したことで、イスラエルは10月7日以来パレスチナ自治区で犯してきた戦争犯罪に新たな罪を加えた」とトルコのジェヴデト・ユルマズ副大統領がウェブサイトXで述べた。エジプトはラファでのイスラエルの作戦を非難し、検問所占拠は「我々の援助に頼っているパレスチナ人や多くの国際組織の命を脅かす」と警告した。
 イスラエルがラファ攻撃を開始したのは、ハマスがエジプトとカタールの仲介による停戦提案を受け入れた翌日だったのは注目すべきことだ。抵抗運動は、イスラエルの攻撃は停戦と捕虜解放に向けた調停努力を妨害する意図を裏付けるものだと述べた。ハマスの報道官は、ガザのパレスチナ人はイスラエルによって「絶滅戦争と組織的飢餓にさらされている」と付け加えた。これは「ナチス占領」の政策と一致する。

明らかな失敗
 イスラエルの侵攻は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が何ヶ月も前から脅迫しているラファへの全面攻撃には及ばないようだ。同首相は、ハマスに対する「完全勝利」と全ての抵抗集団を「壊滅」させる計画の下、ラファへの地上侵攻を開始すると繰り返し誓っている。イスラエルがガザ地区の全てのパレスチナ人に宣戦布告してから7ヶ月経つが、これまでのところイスラエルは弱いハマスを戦場で倒すことに失敗している。イスラエル軍はハマスを壊滅させられないとネタニヤフ首相は認識しているものの、政権の軍事的失敗を隠蔽し、自身に対する法的措置を回避するため戦争を長引かせたいと考えていると多くの観測筋は指摘している。
 飢えたパレスチナ人に人道支援を届ける生命線であるラファ検問所をイスラエルは厳重に封鎖した。国際人道法は、戦争手段としての民間人の飢餓を禁じている。国際刑事裁判所ローマ規程は「人道支援の届けを故意に妨害するなど、生存に必要な物品を奪う」ことにより民間人を故意に飢えさせることは戦争犯罪だと規定している。ここ数カ月、国連機関や人権団体は、イスラエルのガザでの行動は戦争犯罪および人道に対する罪に該当すると主張している。10月7日以来、イスラエルはガザで約3万5000人のパレスチナ人を殺害している。ネタニヤフ首相が言う通りにイスラエルが近い将来ラファへの地上攻撃を拡大すれば、同市で更に多くの民間人が殺害されることになるだろう。
 最終的に、エジプトのシナイ国境北部にあるラファに約130万人が取り残された。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やベン・グビル治安相、ベザレル・スモトリッチ財務相などの過激派閣僚連中は、イスラエル国民に嘘をつき、戦争開始以来、アメリカからだけでも数十億ドル相当の武器と弾薬の提供を受けており、中東で最も先進的な軍隊であるはずのイスラエル軍と、小規模で資金もさほど多くないハマス民兵との間のこの犯罪的軍事作戦が成功すれば、全ての問題、とりわけパレスチナ問題が解決できるという幻想を抱かせようとした。ガザの他地域で行ったように、占領軍がラファの建物を破壊することが、ハマスに降伏を迫り、10月7日のイスラエル軍基地と近隣入植地への大胆な攻撃以来、拘束している残りのイスラエル人捕虜を強制的に解放する唯一の方法だとネタニヤフ首相は主張している。ラファにはハマスの4個大隊が最高指導者たちとともに残っており、戦争「勝利」を宣言するためには彼らを壊滅させなければならないという主張は、過去7か月の経験を考えれば、世界にはばかげたことに聞こえる。ガザの北部、中央、南部を問わず、ハーン・ユニスなど、イスラエル軍が完全制圧したと宣言した全ての地域は、その後再び戦場となり、原始的武器にもかかわらずハマス戦闘員がイスラエル軍に多大な損害を与えている。イランの新聞テヘラン・タイムズが正しく書いた通り、イスラエルはハマスを倒すことはできるが、パレスチナ人が正当な権利、自らのアラブ国家を樹立する権利を求めて闘う精神を弱めることはできない。

 ビクトル・ミーヒンは、ロシア自然科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2024/05/31/the-bleak-future-of-rafah-and-the-entire-gaza-strip/

2024年6月3日月曜日

規正法・自公維合意 金権腐敗の温床はそのままだ(しんぶん赤旗)

 自民党は今週中に政治資金規正法改定案をまとめ今国会で成立させるということです。しかしながら改定案は裏金事件を解消するものではなく、その温床となった規正法の抜け道をそっくり温存するというものです。
 政治資金パーティー券の購入者の公開基準を「5万円超」にしたものの何故か「3年の経過措置」を設けました。その間に「5万円超」を小分けにする手法(現在も行われている)を購入者との間で確認するとでもいうのでしょうか。政策活動費の領収書の「公開は10年後とする」のもそれでは税法上の時効を大幅に上回るし、それで「政治資金の規正」が行われる保障は何もありません。
 与党の改定案は、本来あるべき企業・団体献金禁止や政策活動費の廃止など抜本改革とはかけ離れています。しんぶん赤旗の3つの記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
主張】 規正法・自公維合意 金権腐敗の温床はそのままだ
                        しんぶん赤旗 2024年6月2日
 自民党派閥による裏金事件の温床だった政治資金パーティーをはじめ、企業・団体献金の禁止に踏み込まない「修正」案では、国民の不信は募るだけです。強行すれば岸田文雄・自公政権は国民から完全に見放されることになるでしょう。

 裏金事件を受けた政治資金規正法改定案をめぐり岸田首相は公明党の山口那津男代表、日本維新の会の馬場伸幸代表とそれぞれ会談し、新たな「修正」で合意しました。しかし、パーティー券購入者の公開基準額を「5万円超」に引き下げ、政党が党幹部らに渡す非公開の政策活動費を10年後に公開するというだけです。企業・団体献金禁止や政策活動費の廃止など抜本改革とはかけ離れています

「同じ穴のむじな」
 自民と公明の合意は、パーティー券購入者の公開基準額を、現行の「20万円超」から「5万円超」にするものです。5万円以下は非公開のままです。政治家は今でも、名前を出すのを嫌う企業から基準額を超える多額の券を買ってもらうため、企業と示し合わせ、企業が買った分を従業員や関連会社が買ったことにし、それぞれの購入額が基準額以下になるよう名義を分散し、公表を避けています
 20万円超から5万円超にしても「直径20メートルの抜け穴を5メートルにするようなもの」です。企業によるパーティー券購入を温存することに変わりはなく、そこから裏金をつくる抜け道は残ったままです。
 しかも、5万円超にするのは3年後の2027年からとされ、それまでは20万円超が続きます。
 公明党の山口代表は昨年末、裏金事件の発覚を受け「(自民党と)同じ穴のむじなに見られたくない」と批判していました。しかし、これでは結局、「同じ穴のむじな」です
 自民と維新の合意は、政策活動費の支出状況を領収証などを含め10年後に公開するというものです。
 しかし、10年間は非公開で、「ブラックボックス」のままです。しかも、10年後に違法・不適切な支出が分かっても、党幹部や議員の交代、政党の離合集散などがあれば責任はあいまいにされてしまいます。
 さらに「制度の具体的な内容については、早期に検討が加えられ、結論を得る」とされ、仕組みの決定は先送りされています。
 決定までは「組織活動費」「選挙関係費」など大まかな項目別に支出年月・額を政治資金収支報告書に記載することになりますが、具体的な使い道が不明な「ブラックボックス」の状態が続きます。

■自民党に手を貸す
 維新は、日本共産党、立憲民主党、国民民主党、有志の会とともに、(1)企業・団体献金の禁止 (2)政策活動費の廃止 (3)政治家に会計責任者と同等の責任を負わせる措置 ―を求めてきました。馬場代表が自民党案に「基本的に賛成する」と述べたことは、この3点の一致をほごにするものです。
 公明、維新は、「修正させた」という形をつくり、結局、抜本的な改革をせずにやり過ごしたい自民の思惑に手を貸しました。自民党は改定案の4日の衆院通過を狙っていると報じられています。「金権腐敗」の温床をそのままにしての強行などもってのほかです。


主張裏金原資に税還付 常套手段でないのか調査せよ
                        しんぶん赤旗 2024年6月1日
 自民党が裏金事件の真相解明に背を向け、企業・団体献金の温存など抜け穴だらけの政治資金規正法の改定に躍起になるなか、驚くような裏金の“活用法”が明らかになりました。

■自分で自分に寄付
 派閥の政治資金パーティー収入のキックバック(還流)で裏金を手にした政治家個人が、裏金を原資に自らが代表を務める政党支部に寄付し、それによって所得税の控除を受けていたのです。
 裏金事件で「党役職停止6カ月」の処分を受けた自民党安倍派の菅家一郎・元副復興相(衆院比例東北ブロック)は、2018~21年の4年間に受け取った裏金1289万円の全額を、自身が支部長だった自民党支部などに個人名義で寄付したうえで国に控除を申請し、約148万円の還付(今年1月に返納と説明)を受けたと認めました。
 租税特別措置法では、個人が政党や政党支部に寄付した場合、寄付額の約3割が税額控除されるか、課税対象の所得総額から寄付分が差し引かれます。有権者の政治参加と個人献金を促すためです。
 菅家氏は「法を犯したわけじゃない。適正にやっていた」(27日の記者会見)と居直りました。しかし、岸田文雄首相は派閥からキックバックされた金について、繰り返し「政治団体でなく個人が受け取ったならば法律違反」と答弁してきました
 派閥などの政治団体が政党支部や政治家個人の資金管理団体などに寄付するのは、政治資金収支報告書にきちんと記載すれば違法ではありません。自民党はこれを記載せず裏金にしてきました。
 菅家氏の場合、こうした金を違法に個人の懐に入れ、それを原資に実質的に自分で自分に寄付し、税の還付を受けていました。二重三重に悪質な行為です。

■深まる使途の疑惑
 看過できないのは、政党支部への寄付について菅家氏が会見で、安倍派から「政治資金収支報告書に記載するな」と指示され、税の還付は「私だけではない」と語っていることです。80人超の裏金議員の間でこうしたやり方が常套(じょうとう)手段となっていないのか。自民党として調査すべきです。
 196万円の裏金があった安倍派の稲田朋美幹事長代理(衆院福井1区)も、自らが代表を務める党支部に202万円を寄付し税控除を受けたことを認めました。稲田氏は裏金が原資ではないと言うだけで根拠はあいまいです。
 稲田氏は、全会一致で議決した衆院政治倫理審査会への出席意向の確認で「さらに説明を求められれば、拒むものではない」と回答しています。ならば裏金の使い道を含め少なくとも政倫審で説明すべきです。

 自民党は2月発表の裏金議員からの聞き取り調査結果で、裏金を政治活動費以外に用いたと述べた者はいなかったと片付けました。しかしその後、選挙買収に使われた疑惑も浮上、脱税の疑惑も消えません。裏金を原資に税還付を受ける政党支部への寄付なども調査結果にはありません。
 裏金づくりは誰がいつ始め、何に使ったのか―。徹底的な実態解明抜きの政治資金規正法改定の強行などもってのほかです。


金権の温床温存自公維合作 政治資金規正法改定案
                        しんぶん赤旗 2024年6月1日
 自民党は裏金事件を受けた政治資金規正法改定の再修正案をまとめ、これに公明党が同意する方向で、日本維新の会は同意を表明しました。これら3党による合作″は、金権腐敗政治の温床となっている企業・団体献金を温存し、使途を明らかにしない政策活動資も廃止しません裏金の原資となってきた企業・団体による政治資金パーティー券購入も温存します。真相解明に背を向けたうえ、対策も示せない自民党の無反省と無責任が際立つと同時に、国民の怒りに応えようとしない公明と維新の責任も重大です。

論点ずらし
 裏金事件の原資となったのは、政治資金パーティー券購入という形を変えた企業・団体献金です。企業・団体献金には賄賂性があります。同時に、企業が金を出し、企業の利益のために政治をゆがめ、国民の参政権を侵害することにつながります。
 リクルート事件などを受けた1990年代の 「政治改革」では企業・団体献金の廃止が議論となったにもかかわらず、自民党がつくった抜けつが政治資金パーティー券の購入でした。これが裏金事件へとつながったのです金権腐敗政治を改めるには企業・団体献金の全面禁止が必要です。
 再修正案は、政治資金パーティー購入者の公開基準を「5万円超」に引き下げ、政策活動費の領収書を10年後に公開するというものそもそも企業には収支報告書の提出の義務がなく、公開基準を引き下げても透明性は高まりません。しかも、公開基準の引き下げ論とは、政治資金パーティーが企業・団体献金の抜け穴になってきたという本丸″の問題からの諭点ずらしにすぎません。パーティー券購入を献金みなし、企業によるパティー券の購入も禁止べきです。政策活動費は例外的に議員個人への寄付を認めたもので、使途を明らかにする義務のない不透明な資金です。選挙買収に使われた疑惑もあり、きっぱり廃止すべきです。
 公明党の山口那津男代表は「そのまま賛同はできない」(30日)と言っていましたが、公開基準引き下げなど「求めていた大きな判断を(自民は)した」(31日)と変化。
 維新に至っては、日本共産党や立憲民主党、国民民主党、有志の会とまとめていた
① 企業・団体献金の禁止  政策活動責の廃止  会計責任者と等の責任を政治家に負わせる という3点の一致を事実上反故(ほご)にする態度です。

全面禁止を

 日本共産党が一貫して主張してきた企業・団体献金の全面禁止や政策活動費の廃止などを実現する法改正こそ、本来の政治改革への道です。     (若林明) 

政府は保有米国債全額売却すべし(植草一秀氏)

 日本がインフレを抑止し円安を改善すべきであるのは論を俟ちませんが、そのために「利上げ」をすれば様々な弊害が伴うので容易には出来ません。「金融の異次元緩和」から「正次元」に戻るのは「至難の業」というよりも「大悲劇を伴わずには不可能」、ということはアベノミクスの当初からいわれていたことでした。

 その「異次元緩和」を安倍元首相と共に長年に渡って漫然と続けてきた黒田・前日銀総裁の責任は例えようもなく大きいと言えます。
 ではどうすればいいのか。植草一秀氏は、日本政府は約1兆ドル155兆円ほど)の米国国債を保有しているので、それを全額売却すれば相当な為替利益を獲得できるとし、これまで数日間の円買い介入で10兆円分のドル資産の売却が出来たのだから、1兆ドルのドル資産売却は十分に可能なので、それを実行するべきだと述べていますこれは以前からの主張です。
 米国は当然反対するでしょうがこれは日本の当然の権利であり、米国がこれまで陰に陽にそれを妨害してきたことの方に非があります。
 米国も自国の都合で一方的に利上げをしてきたのですから、日本が自国の都合で米国債を売却することに文句を言える立場ではありません。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
政府は保有米国債全額売却すべし
                植草一秀の「知られざる真実」 2024年6月 2日
日本の経済政策について歪んだ議論が多い。
日銀はいま金融政策運営を大きく変化させている。背景にあるのはインフレの進行。
2022年から24年にかけて激しいインフレが進行した。
この現実に対して日銀がインフレ抑止を基軸に対応するのは当然のこと。
ところが、日銀の政策軌道修正を批判する声が聞こえてくる。

日本経済は超停滞を続けている。
昨年の4‐6月期に実質GDPがコロナ前のピークをようやく超えた。
コロナ前のピークは2019年4-6月期。この水準を超えるのに丸4年かかった。
その間にコロナ禍が日本経済を襲った。
政府の対応がまずかった。コロナを2類相当から5類に変えたのは昨年5月。
対応が1年遅れた。そのために、日本経済の回復も1年遅れた。
しかし、昨年7-9月期から実質GDPはまた落ちた。
昨年7-9月期から本年1-3月期まで実質GDPは減り続けている。日本経済は景気後退に陥っている

この状況下で対応するべきは財政政策である。
金融政策はインフレ対応で「超緩和」を修正するのが正しい。
インフレ進行下でインフレの旗を振る中央銀行は存在しない。狂気の沙汰だ。
諸外国がインフレ対応しているのに日本銀行だけが超金融緩和の旗を振り続けた。
そのために日本円が暴落している。日銀の政策修正は正当であり、必要不可欠なもの。

このなかで景気後退が発生しているなら財政政策を活用するしかない。
また、日本円暴落に対してどのような対応策を示すのかも考える必要がある。
金利を大幅に引き上げれば景気後退が深刻化する。
いま実行可能な有効性のある対応を取るべきだ。それがドル売り為替介入。

財務省が本年4月~5月のドル売り為替介入が9兆7885億円だったことを公表した。
日本政府は約1兆ドルの米国国債を保有していた。円換算金額で155兆円ほど。
10兆円の介入は保有米国国債の10分の1にも達しない。
円暴落を是正するために、まずは保有米国国債を全面売却するべきだ。
4~5月の為替介入で160円/ドルが151年/ドルまで円高回帰した。
金利差が残存しているから米ドルの基調は強いが為替介入には一定の効果がある。
何よりも重要なことは、現在のドル円水準で日本政府が保有する米国国債を売却すれば為替利益を獲得できること。
しかも、日本政府がドル売り介入をして、大きな弊害は発生しなかった。
数日の介入で10兆円のドル資産売却ができるのだから、1兆ドルのドル資産売却は十分に可能。これを実行するべきだ。

ところが、米国政府がクレームをつけた。
主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席するためにイタリアのストレーザを訪れた米国のイエレン財務長官が、日本政府のドル売り為替介入について、
「介入はまれであるべきで、実施には事前の伝達が適切だと考える。そして介入するのであれば、主に為替市場のボラティリティー価格変動の度合いへの対応であるべきだ」「介入は決して日常的に用いられるような手段ではない」
と述べた。
米国は日本政府の米国国債売却に不快感を示した。

日本政府の保有米国国債売却は、米国に貸したお金を回収することを意味する。
米国政府は日本政府からお金を借りたと考えていない。
日本政府の米国政府への上納金だと考えている。
だから、日本政府が米国国債を売却して貸したお金の回収に動くことを不快に感じるのだ。
貸したお金を返してもらうのは当たり前。
日本政府は毅然とした姿勢で必要に応じて米国国債を売却する方針を明言するべきだ。

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」https://foomii.com/00050
のご購読もよろしくお願いいたします。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」3802号
「歪んだ経済政策論議を正す」でご購読下さい。

メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

パレスチナにおけるアメリカの犯罪的加担(賀茂川耕助氏訳)

 耕助のブログ」に掲題の記事が載りました。
 永く歴史に残るイスラエルによるガザ侵攻=パレルチナ人殲滅作戦を容認し、必要な武器弾薬を供給している米国は正にイスラエルと「共同正犯」の犯罪者です。
 数千年前に生れた旧約聖書のごく一部に書かれていることを根拠にして、自分たちが「神に選ばれた選民」であるからジェノサイドは許されるという主張は、明らかに人道に反するもので到底通用しません。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
パレスチナにおけるアメリカの犯罪的加担
                   耕助のブログNo. 2165  2024年6月1日
    America’s criminal complicity in Palestine   by Alex Lo
アメリカのエリートたちはイスラエルの大量虐殺戦争を擁護するために、国の世界的地位と政治的資本を浪費している。
彼らは大量虐殺を擁護するだけでなく、積極的に虐殺と子どもたちの大量殺人を可能にし、人間の良識に関するすべての規範や基準を投げ捨てている。それこそがアメリカやドイツなどの西側同盟国の支配層やメディア・エリートがやっていることであり、彼らは今、イスラエルによるガザでの大量虐殺戦争とヨルダン川西岸での殺人的弾圧に完全に加担している
アメリカは、自ら大きな穴を掘り、道徳的な奈落の底に落ちようとしている。イスラエルがパレスチナ人の存在そのものを容赦なく攻撃し続けるために不可欠な武器、情報、資金を提供してきただけでなく、そうすることが正義であり必要であるかのように装っている。
だからこそ、現代世界でいかにして大量虐殺が可能になったかをライブのテレビ放送で語るエリートたちの発言や行動がますます滑稽になっているのだ。
前統合参謀本部議長のマーク・ミリーは先週、ワシントンで開かれた議員や軍事請負業者向けのフォーラムで、米軍が犯した重大な残虐行為を認めた。
しかし、それが道徳的な自己反省の貴重な瞬間だと思ったら、がっかりするだろう。
   われわれ(アメリカ)は、モスルやラッカで罪のない多くの人々を殺し、1万2000人の罪のないフランス市民を殺したことを忘れてはならない。そして今、我々はノルマンディーの80周年目にノルマンディーの予行演習をしている。我々は広島と長崎を除く69の日本の都市を破壊した。我々は大量の人々を虐殺した。政府と何の関係もない無実の人々、男性、女性、子供たちを

職業軍人の罪滅ぼし?そうではない。彼が言いたかったのは、アメリカ人も同じことをしたのだから、「われわれ」(アメリカ人)はイスラエルを批判する立場にはないのだから、ただやらせるのだ、ということだ。
同じフォーラムで、パランティアの億万長者のCEOアレックス・カープは、ガザ戦争の終結を求める学生デモ隊に対して暴言を吐いた。「パランティア」はCIAから資金援助を受けている監視とデータマイニングのテクノロジー企業で、アメリカ・イスラエルの防衛・諜報産業複合体と密接なつながりがある。「私たちは、特に大学のキャンパスで起こっているこれらのことは、余興ではなく、ショーだと考えている」とカープは言った。「知的な議論を失えば、西側諸国にはどんな軍隊も配備できなくなるだろう」。まさにそれはオーウェル流「戦争は平和である」表現で、彼はこう付け加えた。「 平和活動家は実は戦争活動家であり、我々こそが平和活動家なのだ」
四つ星大将のミリーも同意してうなずいた。
しかしどうしてそうなるのか?フォックス・ニュースのインタビューで、カープは学生デモの宗教的・文化的危険性について詳しく語った。真面目な話だ!
彼は言った:
     この新しい宗教は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教とは何の関係もない。 これは私たちの憲法の下からの全面的な後退だ、 西洋の伝統の下からの。
  古典の下から、三大宗教の下から、異教的で、差別的で、非合理的で、私たちが持つ規範のどれにも縛られないものへと
 ドイツ語で書かれた彼の博士論文が、「専門用語と攻撃性と文化の間の関連性」についてであったことは興味深い。
一方、アメリカ議会では、ホワイトハウスに国連への資金拠出を止めさせる動きが出ている。これは国連総会が143対9の賛成多数でパレスチナの国家承認と国連への正式加盟を可決したことを受けたものだ。彼らは、1990年に制定された財政充当法を引き合いに出し、パレスチナ政府が正式加盟国として承認された場合、国務省はいかなる国連機関にも資金を提供できないとしている
下院共和党の新法案は、有罪判決を受けた学生デモ参加者をガザに送ることで罰するというものである。これは作り話などではない。
これは、共和党の上院議員12人が、もし国際刑事裁判所の主任検察官とその家族、そしてその関係者が、戦争犯罪でイスラエルの指導者たちに逮捕状を発行した場合には制裁を科し、軍事的対応さえも行うと脅迫する正式な書簡を書いた後のことだ。
このような行動や発言こそ、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の範疇を超えている

原記事America’s criminal complicity in Palestine

03- ラファで虐殺に虐殺が続く中、ネタニヤフを権力の座に留め置くバイデン

「マスコミに載らない海外記事」に掲題の記事が載りました。
 前掲の記事でも述べているように、イスラエルによるガザ侵攻・パレルチナ人殲滅の行為は人道の観点からも決して許されません。それを公然と容認しそのために必要な武器弾薬あるいは資金を供給しているバイデンも同罪です。
 ネタニヤフはガザ侵攻作戦が停戦になり戦時内閣でなくなれば国内法で汚職の罪で収監されると言われています。そのため断固として停戦を拒否し旧約聖書の文言を根拠に戦争継続を叫んでいるのであれば、なおさら道義的にも認められるものではありません。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ラファで虐殺に虐殺が続く中、ネタニヤフを権力の座に留め置くバイデン
               マスコミに載らない海外記事 2024年6月 1日
                     Steven Sahiounie 2024年5月30日
                       Strategic Culture Foundation
 イスラエルは大量虐殺をしても何の罰も受けずに済む。世界の超大国アメリカがイスラエルを擁護し、責任を免除しているからだ
 イスラエル軍はラファで激しい砲撃を続け、ドローンで人々を追跡している。過去24時間に、逃げようとした際、少なくとも20人がテント内で死亡した。
 国際社会や援助団体の停止の呼びかけを無視してイスラエル軍は攻撃を続けており、水曜22日早朝からガザ地区全域で少なくとも31人のパレスチナ人が殺害された。
 5月26日にイスラエル機がテントを爆撃し、高齢者3人、子ども9人、女性12人を含むパレスチナ人45人を殺害した最初の恐ろしい虐殺から30時間も経たないうちに、ラファのテントに暮らす民間人に対しイスラエルは二度目の虐殺をした。
 5月28日、ラファ市西部の避難民テントをイスラエル戦闘機が再び爆撃し、女性4人を含む民間人7人が殺害されたとユーロ・メッド・モニターの現地チームが報じた。

 この新たな標的指定は、日曜日の虐殺を非難した全ての国際的立場を無視するイスラエルの姿勢を示している。国際法および国際司法裁判所(ICJ)の判決に対する実に甚だしい違反行為として、ガザ地区のパレスチナ民間人を根絶する意図で、イスラエルは最も凶悪な犯罪を行い続けている
 ガザ全域で、辛うじて機能している病院が負傷者の殺到に対処している。
 昨夜パレスチナ赤新月社(PRCS)はラファで殺された救急隊員二名の遺体を発見した。
 ガザ戦争中、イスラエル攻撃により看護師、救急隊員、医師を含む少なくとも493人の医療従事者が死亡し、更に多数が負傷している。

 イスラエルはどうして何の罰も受けずに済むのか?
 イスラエルが大量殺戮をしても罰せられないのは、世界超大国アメリカがイスラエルを擁護し、責任を免除しているからだ。アメリカ国務省庇護下にあるイスラエルの傲慢さのおかげで、パレスチナ人600万人の人権と自決権をイスラエルは無視できるのだ。自決権はアメリカも署名している世界人権宣言で保障されている権利だ。アメリカの署名は何の意味も持たないようだ。
 世界は南アフリカのアパルトヘイトを止めたのに、なぜイスラエルを止めないのか?
 数十年にわたり、南アフリカのアパルトヘイト政権を世界は注視してきた。アメリカやその他の自由を愛する国々は、ダイヤモンドなどの南アフリカ製品に制裁を課した。最終的に、南アフリカのアパルトヘイトは解体された。白人至上主義政権は、世界貿易から孤立したままでは経済的に存続できなかったからだ。南アフリカのアパルトヘイト政権を破滅させたのは経済だった
 イスラエルはアパルトヘイト体制を敷いており、国連は過去調査結果を報告している。イスラエルがアパルトヘイト国家であることは全世界が認めている。ボイコット・投資撤退・制裁(BDS)運動が盛んに行われているが、南アフリカの場合のようにイスラエル経済を破壊するほどの勢いは得られていない。

 イスラエルは支援する価値があるのか?
 イスラエルは中東にある非常に小さな国だ。裕福な近隣諸国のようには石油やガスを産出しない。
 アメリカは2024年4月にイスラエルに約260億ドルを拠出すると約束しており、そのうち約40億ドルはイスラエルのミサイル防衛システムの補充に充てられる予定だ。
 どの大統領が就任しているか、どの政党が大統領職を出しているかに関係なく、イスラエルは「中東唯一の民主主義国家」なので支援する価値があるという話をアメリカ国務省はアメリカ国民に売りこんでいるこれは全くの空想で、現実に何の根拠もないが、アメリカ国民はそれを丸ごと鵜呑みにしている。
 民主主義においては、誰もが平等に発言権を持ち、代表権を持ち、選挙権を持ち、生命、財産、平等な正義を尊重する法制度を有する。
 イスラエルでは、ユダヤ人として生まれた人には民主主義と人権があるユダヤ人として生まれなかった人には人権も法的権利も財産権もない。自分に対する告訴を知る権利も、自分の事件を担当する弁護士を雇う権利も、家族と面会する権利も、自分の刑期や刑務所での服役期間を知る権利もない

 アリエル・シャロンの悪夢
 イスラエル将軍で、2001年から2006年までイスラエル首相を務めたアリエル・シャロンは、かつてアラブ軍がイスラエルを攻撃し破壊するのを懸念していないと語ったことがある。彼は、アラブの統一は決して起きないと語った。しかし、彼が本当に恐れていたのは、アメリカとイスラエルの関係に予期せぬ出来事が起こり、アメリカがイスラエル支援をやめ、イスラエルの消滅につながることだった。

 イスラエルのせいで、バイデンは選挙に負けるだろう
 2024年は選挙の年で、ジョー・バイデン大統領とドナルド・トランプ大統領の支持率は拮抗しているにもかかわらず、バイデンは依然ガザの虐殺場支援に固執している。「ラファの屠殺者」とはジョー・バイデンのことだ。バイデンとヒラリー・クリントンは大学の抗議行動参加者たちを無知と呼んだ。しかし、世界中の行動参加者たちも皆無知なのだろうか? バイデンとクリントンによると彼らだけが賢いのだ。
 バイデンがイスラエルにガザ戦争の停止を強く求め、イスラエルへの武器供給を止めたら、人権と自由をアメリカの中核的価値観とみなす教養があり道徳心あるアメリカ人から相当数の票を獲得していたかもしれない。イスラエルによるガザでの大量虐殺を擁護し、2024年の選挙をトランプに譲るバイデンの選択は歴史に残るだろう。世界にとって「生命と自由」の松明としてのアメリカの地位をバイデンは消滅させた。彼はアメリカ合衆国の名を回復不能なほど汚し、世界中の人々はうんざりしている

 アメリカの大学キャンパス抗議と世界都市の抗議
 ガザにおけける無辜の非武装民間人虐殺にアメリカの大学生たちが抗議し始めた時、アメリカ・イスラエル公共問題委員会AIPACは直ちに行動を開始した。彼らはAIPAC支援のおかげで議席を維持しているアメリカ議員連中に連絡を取り、抗議の原因は反ユダヤ主義だと非難し始めた。若く高学歴のアメリカ人たちが、突然暗闇の中で暮らし、ユダヤ人に対する盲目的で不当な憎しみのためだけに抗議する気が狂った人々だと言われたのだ。古風な反ユダヤ主義の考えを持つ人々はいるが、アメリカ中の大学のキャンパスを埋め尽くすほどではない。
 AIPACは、下院議員エリーズ・ステファニックを、三人の大学学長に質問する議会委員会委員長に選出した。ステファニックは大成功を収め、一人は辞職し、もう一人は職務から解かれた。ユダヤ人だと自称した学長は職を維持した。

 イスラエル国民は国を去りつつある
 最近、テルアビブのベングリオン空港は国際ジャーナリストの到着でにぎわっているが、海外で新生活を始めるため飛び立つイスラエル国民で更ににぎわっている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる右翼過激派政権はイスラエル人全員を代表しているわけではない。平和を愛し、自分たちが享受しているのと同じ権利をパレスチナの隣人にも与えたいと考えるイスラエル人も多い。イスラエル人の多くは高等教育を受けており、海外旅行、居住、留学を経験し、そこでイスラエルに対する世界の意見に直面している。イスラエル・メディアは国内政治の一面だけ伝え、パレスチナ人の窮状や抑圧を決して報じない。イスラエル国民は子供の頃から、自分たちだけが権利を有するに値する人間で、ユダヤ人として生まれない他の全ての人々は劣っていると教えられる。イスラエル人はユダヤ人として生まれていない人々名前を持っており、この民族的優越感は妄想の一種だ。人種は一つしかなく、それは人類だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/05/30/massacre-upon-massacre-in-rafah-while-biden-keeps-netanyahu-in-power/