2018年7月26日木曜日

くりぃむしちゅうの上田氏が赤坂自民亭に続き安倍首相を痛烈批判

 有田哲平氏と組んでいるお笑いコンビ・くりぃむしちゅー上田晋也氏は、TV番組の司会などを務めています。その彼がTVで安倍首相を痛烈に批判していることを24日、LITERAが取り上げました。
 
 LITERAはその3日前の21日にも「くりぃむ上田晋也が安倍首相の赤坂自民亭を一刀両断!『えひめ丸事故の森首相と同レベル』『大阪の地震でも食事会』のタイトルで、上田氏の批判を取り上げています。
 そこでは、西日本への豪雨警報が出た7月5日の夜に自民党議員が「赤坂自民亭」で宴会を開き、そこに安倍首相がメインゲストとして参加していたことについて、7月14日『上田晋也のサタデージャーナル』(TBS)で、上田氏が
「先日の大阪の地震のときもね、安倍総理と岸田さんお食事会してらしたわけでしょ。で、今回のコレでしょ。僕はね、以前、えひめ丸の事故のとき、森喜朗首相がゴルフやってて退陣まで追い込まれたじゃないですか。僕はまったく同レベルの話だと思うんですよ」
と痛烈に批判し、その後安倍首相らが弁解したことについても
「いろんな釈明がありましたけれども、我々国民に響くようなものはないと言いましょうかね。いつもそうですよね。世間が怒ったから、取り敢えずかたちだけ謝っておこうっていうような、芯から感じているというふうには思えないんですよね」
と述べたうえ、特に西村官房副長官の「誤解を招いた」発言したことに対しては、
「えっ? 我々が誤解してたの? 誤解じゃないと思うんですけどね。間違えて解釈したこっちが悪いんだといわれてる気もするし」とコメントしていることを紹介しています
 
 普段あまり政治的な発言をしない人ですが、その上田政治家としての資質が問われる」とまで述べました。
 
 14日の放映を受けて、早速、安倍シンパのネトウヨたちが上田晋也は反日左翼」「上田晋也も極左マスゴミの操り人形に成り下がったななどと攻撃を仕掛けました。彼らの目的は、口汚く罵ることで発言者を委縮させ安倍首相への批判を封じることにあるのですが、上田氏はそれに怯むことなく翌週21日の放送でも、
あの特定秘密保護法案のときですかね、(法案を)強引に通して、『ちょっと私も説明不足でした』『今後、真摯に丁寧に説明していきたい』とおっしゃいましたけど。あれ以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはないどの法案もただ強引に通して、今回参院の議員定数6増公選法改正についても党利党略で拙速に決められた感が非常にあるんですが」
と述べました。
 
 特定秘密保護法以降、安保法制にしても共謀罪法にしても、あるいはカジノ法にしても、政府は何一つ丁寧に説明したことはありません。これは大多数の国民がずっと感じてきたことで、まさに上田氏の指摘の通りです。
 LITERAはくりぃむ上田には、ぜひ、安倍政権の横暴や怠慢を徹底批判する気骨をこれからも発揮し続けてもらいたい」と、記事を結んでいます。 
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くりぃむ上田が赤坂自民亭に続き安倍首相を痛烈批判!
「特定秘密保護法以降、ひとつも丁寧に説明してもらった覚えない」
LITERA 2018.07.24.
 カジノ法案や高プロなど悪法の数々が強行採決された“最悪の国会”が閉幕したが、安倍首相は会見で「我が国が次の時代に向かって大きな一歩を踏み出した、そういう国会になったと考えている」などとワケわからない総括をした。豪雨災害のなか、お友達の利権のためにカジノ法案の審議を強行し、国民の生活を置き去りにした政権の問題は、閉会後も一層追及されねばならないのは言をまたない。
 
 そんななか、本サイトでは先日、くりぃむしちゅーの上田晋也が14日放送の『上田晋也のサタデージャーナル』(TBS)のなかで、例の赤坂自民亭の一件を強く批判したことを紹介した(http://lite-ra.com/2018/07/post-4140.html)。
 
 マスメディアが弱腰のなか、「えひめ丸の事故のとき、森喜朗首相がゴルフやってて退陣まで追い込まれたじゃないですか。僕はまったく同レベルの話だと思う」とまで踏み込んだ上田の発言は大きな共感を呼んだ一方、ネット上ではまたぞろ安倍シンパのネトウヨたちが〈上田晋也は反日左翼〉〈上田晋也も極左マスゴミの操り人形に成り下がったな〉などと攻撃を仕掛ける事態となっている
 あきらかな政治の国民軽視に対して苦言を呈しただけで「反日極左」呼ばわりする頭の悪さは毎度のことだが、しかし、人気商売のタレントにとってはときに命取りになりかねない。実際、ネトウヨの批判や電凸(放送局などへ電話クレーム攻撃)によって、どんどん政治的発言を封じ込められてきた芸能人を本サイトはごまんと見てきた。
 そんなことから、くりぃむ上田も、ネトウヨからの攻撃を受けて、政権に対するまっとうな批判のトーンが弱まってしまうのではないか。そんな懸念を抱いていたのだ。
 
  しかし、それは杞憂に終わった。21日放送の同番組でも上田は恐れることなく、赤坂自民亭の問題に対する批判を繰り返し述べたのだ。それだけでなく、政権による乱暴な国会運営を正面から批判、さらに与党が強行成立させた議員定数増の改正公職選挙法についても、実に当を得た指摘をしたのである。
 まず、番組では最初のVTRのなかで、赤坂自民亭について麻生太郎財務相が「いろいろな話をするという意味では極めて有効な手段の一つだと」「いいことだと思ってますから」「ああいう(批判的な)話で取られたのははなはだ残念ね」と擁護したことを紹介。スタジオトークにうつると、すぐに上田がこう切り込んだのだ。
「先週ね、この番組でも赤坂自民亭ね、あのタイミングでああいう会合をやるとはなんぞやと、大いに怒りましたけど。麻生さんがね『非常に有意義な会合だ』と。いや、そういうことを言ってるんじゃないんですよ。あのタイミングでやること(が問題)。ああいう(気象庁の)発表もあってね」
 
 まさに上田の言う通りだ。何度でも繰り返すが、事実、5日14時の時点で、気象庁は「記録的な大雨となるおそれ」と大雨では異例の緊急会見を開き、17時台には「厳重な警戒」を呼びかけ、十数万人に避難指示や勧告が出されていた。にもかかわらず、安倍首相ら政権幹部は内輪の酒盛りで騒いでいたのだ。政府としてなすべき対応をなおざりにしていたのは明らかであり、それを「有意義な会合」などと言うのはスリカエにもほどがある。
 しかも、上田はその前の週の放送で赤坂自民亭に対する怒りを表明したことを自ら持ち出した上で、もう一度、その問題点を指摘したのだ。ネットで「反日極左」などと言われようが、おかしいことはおかしいと言い続けるという、上田の決意表明のようにも思えてくるではないか。
 
くりぃむ上田「特定秘密保護法以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはない」
 実際、上田はその後も政権や法案の問題点について鋭い指摘を連発。たとえば参議院の議員定数を6増加する公選法改正案についても、「あれだけね、(安倍首相は)力強く『定数削減をします!』と言っておきながら、ねえ、人口は減っている、消費税は上がる、国民一人一人の負担は増えるにもかかわらず、定数を6も増やすというのは」と真っ向から疑義を呈したのだ。
 これは、安倍が野党時代の2012年党首討論で「私たちの選挙公約においてですね、定数の削減と選挙制度の改正を行なっていく、こう約束しています。いまこの場で、そのことをしっかりとやっていく! 約束しますよ!」と大見得をきり、首相に返り咲いてからも「身を切る改革」と連呼していたことを念頭に置いた発言だ。ようは「身を切る」とアピールしておきながら、実際には国民の負担を増やす安倍首相のアベコベと嘘を、上田は端的に指摘しているのである。
 
 さらに上田は、話題を振られたゲストのミッツ・マングローブが、定数6増は一票の格差を是正するためという面もあるとコメントしたこと対しても即座に反論。「でも他に方法があるわけでしょ、(定数を)6増やさなくても。一票の格差を是正するためには」とつっこんだ。
 これもその通りで、番組でもジャーナリストの龍崎孝氏が解説していたように、定数6増のうち4増にあたる比例区で、合区で候補者を立てられない県から優先して当選させる「特別枠」をつくる改正案は、実際のところ司法が指摘している一票の格差を解消するものではなかった。結局は、議員を増やしたいだけのお手盛りの法案なのである。
 
 しかも、上田がすごかったのは、これで話を終わりにしなかったことだ。上田は改正公選法のような合理的説明のつかない法案を、次々に強行成立させ続けている安倍首相の態度を、こう強く批判したのだ。
「なんて言うんでしょうね、あの特定秘密保護法案のときですかね、(法案を)強引に通して、『ちょっと私も説明不足でした』と安倍総理がね、『今後、真摯に丁寧に説明していきたい』とおっしゃいましたけど。あれ以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはないんですけどね。どの法案もただ強引に通して、今回も党利党略で拙速に決められた感が非常にあるんですが」
 振り返ってみれば、特定秘密保護法にしても安保法制にしても共謀罪にしても、有権者の多くが反対しているなか、安倍首相は「国民に丁寧に説明し続ける」と強弁を重ねながら数の力で強行成立させていった。そして、一度法案を通してしまえば知らん顔して、その「丁寧な説明」とやらを続けた試しはない。ようするに、国会会期中のみ殊勝なことを言っているだけで、あとはやりたい放題というわけだ。その意味でも、上田の批判は極めて筋が通ったものと言う他ない。
 
 本サイトでは、上田が赤坂自民亭を痛烈に批判した14日放送回を紹介する記事の中で、これまで目立って政権批判をしてこなかった上田が、ここまで怒りの声をあげたのは、安倍首相の暴挙のあまりの酷さゆえではないかと指摘した。だが、特定秘密保護法のころから安倍首相の二枚舌を見抜いていたということは、もしかすると、上田は今になって政権の問題点を指摘するようになったというよりも、ずっと前から、そのヤバさに気がついていたのではないか。そんな風にも思えてくるのだ。
 
 いずれにしても、“権力のウォッチドッグ”であることを放棄した現在のテレビ界では、安倍応援団コメンテーターばかりが重宝され、日和見のお笑い芸人やタレントがワイドショーや情報番組を仕切っている。そのなかにおいて、上田のようなスタンスは貴重だ。くりぃむ上田には、ぜひ、安倍政権の横暴や怠慢を徹底批判する気骨をこれからも発揮し続けてもらいたい (編集部)