トランプ大統領は16日夜(日本時間)、ロシアのプーチン大統領と会談し、米大統領選挙に干渉したとされるいわゆる「ロシア疑惑」について「ロシアが関与していると信じる理由はない」と述べ、ロシア側の主張を受け入れる見方を示しました。
これに対してアメリカでは何と「大統領による最悪のふるまい」だとの批判が起きているということです。
トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を破って大統領に当選した直後から、この「ロシア疑惑」が猛然として巻き起こり、1年余りも吹き荒れました。
この疑惑を調査したロバート・マラー特別検察官は今年の2月16日、13名のロシア人とロシアの3機関を起訴しましたが、起訴状の中身は空っぽと言えるもので、トランプ氏の関与については何も言及はありませんでした。
⇒ (18年2月20日)20- 元々なかったロシアゲート疑惑
そもそもそんなグループが集会やSNSを通じて意見発表を行ったからと言って、何が「ロシア疑惑」であり、トランプ氏が何故それと結託する必要があるというのでしょうか。むしろ『事件』はヒラリー側が捏造したとする方が合理的なくらいです。
そもそもそんなグループが集会やSNSを通じて意見発表を行ったからと言って、何が「ロシア疑惑」であり、トランプ氏が何故それと結託する必要があるというのでしょうか。むしろ『事件』はヒラリー側が捏造したとする方が合理的なくらいです。
アメリカが世界に呼びかけてロシアに経済制裁を課した理由はロシアがクリミヤを併合したことですが、ことの起こりはアメリカのヌーランドらが綿密に計画してウクライナにクーデターを仕掛けたことで、ロシア軍が1997年のウクライナとの協定でクリミヤに軍港を持ち、そこに駐留していたのを放逐しようとしたのでした。
しかしクーデター後、クリミヤの人たちは住民投票を行い、95%の賛成でロシアへの加盟を決めました。それをアメリカはロシア軍が電撃的にクリミヤに侵攻し併合したと非難して経済制裁に踏み切ったのでした。
世界中の気に入らない国の選挙に介入してきたのはまさにアメリカ(CIA)であり、それにとどまらず、軍事的侵略、軍事クーデターなどを繰り返して来ました。ウクライナはその最新のケースと言えますが、豊富な農産物と地下資源の宝庫であった同国は今や破綻したも同然のありさまです。非難されるべきはアメリカの筈です。
いずれにしてもトランプ氏のいう米ロの「実りある会談」に対するアメリカの政界やメディアのバッシングは異常で、マッカーシズムを思わせるものです。
NHKニュースの記事を紹介します。
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「大統領による最悪のふるまい」トランプ大統領に批判相次ぐ
NHK NEWS WEB 2018年7月17日
アメリカのトランプ大統領が米ロ首脳会談でいわゆる「ロシア疑惑」についてロシア側の主張を受け入れる見方を示したことについて、アメリカ国内では与野党の議員などから批判が相次いでいます。
アメリカのトランプ大統領は日本時間の16日夜、ロシアのプーチン大統領と会談し、アメリカ大統領選挙に干渉したとされるいわゆる「ロシア疑惑」について「ロシアが関与していると信じる理由はない」と述べ、ロシア側の主張を受け入れる見方を示しました。
これを受け、アメリカ国内では野党だけでなく与党・共和党の幹部からもトランプ大統領の対応を批判する声が相次いでいます。
共和党のライアン下院議長は「ロシアがアメリカと世界の民主主義をむしばもうとしていることは疑いのない事実だ」という声明を出したほか、重鎮のマケイン上院議員は「きょうの記者会見はアメリカ大統領による最悪のふるまいの1つとして人々に記憶されるだろう」と強く批判しました。
アメリカの主要メディアもABCテレビが「トランプ大統領は自分が大統領を務める国で起きた犯罪を追及する機会をみずから断った」と伝えるなど、批判的に報じています。
トランプ大統領「会談は大成功」
トランプ大統領は首脳会談のあとに出演したFOXニュースのインタビューで「実りある会談だった。直前まで米ロ関係が最悪の状態だったことを考えると大成功だ」と述べ、会談で成果があったと改めて強調しました。