2018年7月29日日曜日

北朝鮮が「対日交渉班」を設置という情報

 「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」の代表が27日、加藤拉致問題担当大臣と面会し日朝首脳会談の実現などを要望しました
 ところが要望書では「すべての拉致被害者の帰国の実現が期待できる局面で日朝首脳会談を開催する」ことを求めているということです。
 時期を見図らっていればいずれそういう局面が訪れるとでも言うのでしょうか。そんなことはあり得ません。それではいつまでも会談はしなくてもいいということになりかねず、政府が一向に北朝鮮との会談に踏み切る姿勢を見せていないことをそのまま容認するものです。
 拉致被害者家族は高齢化が進みもう一刻の猶予も許されません。もはや時期を見図らう場合ではなく、会談に何の障害もなくなったのですから、直ちに会談に取り組むべきです。
 
 日刊ゲンダイによれば、逆に北朝鮮4月に開かれた朝鮮労働党中央委員会総会で「周辺国とも対話を積極化していく」との方針を決定し、金正恩氏が日本との交渉に携わる「対日交渉班」を設置したということです。
 そうであればなおさら積極的に会談を行うべきであるのに、安倍首相は一体何を惧れているのでしょうか。
 拉致被害者は相手の支配下にあるのだから、相手にぶつかることでしかこの問題は解決しません。自分の体面を損なうのが怖くて踏み出せないなどというのは論外です。あらゆる点から見て「全ては自分の責任」なのですから、その自覚のもとに進めるべきです。
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「日朝首脳会談実現を」拉致被害者救出知事の会が要望
NHK NEWS WEB 2018年7月27日
北朝鮮が拉致問題の解決を求める日本との対話に応じるか不透明な中、「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」の代表が加藤拉致問題担当大臣と面会し、日朝首脳会談の実現などを要望しました。
すべての都道府県の知事でつくる「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」の会長に就任した神奈川県の黒岩知事と会長代行の新潟県の花角知事らは27日夕方、内閣府を訪れ、加藤拉致問題担当大臣と面会しました。
この中で黒岩知事は「米朝首脳会談で拉致問題が取り上げられたことは大きな一歩で、次は日朝首脳会談を実現してほしい」と述べ、要望書を手渡しました。
 
要望書では、残された家族の高齢化が進み一刻の猶予も許されない、としたうえで、すべての拉致被害者の帰国の実現が期待できる局面で日朝首脳会談を開催することや、拉致問題が解決しないかぎり国交正常化や経済支援を行わない方針を堅持することなどを求めています。
これに対し加藤大臣は「アメリカや韓国と連携をとりながら対応していきたい」と述べました。
 
面会のあと黒岩知事は記者団に対し「政府が交渉しやすいよう、知事の会としても世論の喚起をしていきたい」と述べました。
花角知事は「新潟市で育ち、この問題の深刻さを感じている人間として、しっかりこのチャンスを逃すこと無く、政府の後押しができるよう取り組んでいきたい」と述べました。
 
 
北朝鮮「対日交渉班」設置情報 トップは金正恩の最側近か
日刊ゲンダイ 2018年7月28日
 北朝鮮が、日本との交渉に携わる「対日交渉班」を設置したとの情報があることが分かった。複数の日朝関係筋が27日、明らかにしたと共同通信が報じた。設置は今年4月以降。金正恩朝鮮労働党委員長が指示したものとみられる。米朝首脳会談が実現するなど、北朝鮮情勢が激変する中、日本との対話を模索するために設置したようだ。
 
 関係筋によると、北朝鮮は今年に入り、米国や韓国、中国との関係改善に踏み出し、その先には日本との関係進展も課題になってくると判断したもよう。4月に開かれた朝鮮労働党中央委員会総会で、「周辺国とも対話を積極化していく」との方針を決定し、対日交渉班が設置されたという。
 交渉班は、6月12日のシンガポール米朝首脳会談までに設置され、組織トップの人物は判明していないが、金正恩の最側近のひとりとされる金英哲党副委員長らの名前が取りざたされている。
 日本側は日本人拉致問題の突破口を開こうと、この交渉班を主要な窓口にしてやりとりを続けているが、具体的な進展はないもようだ。
 
■日朝交渉正常化議連「首脳会談」実現を求め決議
 超党派の日朝国交正常化推進議員連盟が27日、国会内で総会を開き、日朝両首脳による直接会談の実現を求める決議をとりまとめた。今後、安倍首相への提出を検討するとともに、秋の臨時国会で同様の国会決議採択を呼びかける。
 決議では、「今、北朝鮮に対して、世界各国が大きく動き出す時、我が国は、更に主体性をもって対応すべきである」とし、早期の首脳会談の実現に「最善を尽くす」としている。
 また、2002年の日朝平壌宣言に基づき、拉致・核・ミサイル問題などを「包括的に解決し、国交正常化を目指すべき」としたうえで、「日朝両首脳の直接対話・直接会談が新しい日朝関係の構築に資することを確信している」と強調している。
 議連会長を務める衛藤征士郎元衆院副議長は「安倍総理自らが金正恩党委員長と直接対話する用意があると表明している。しっかり支えたい」と述べた。