2021年6月30日水曜日

30- すでに来日選手ら6人コロナ感染 / 五輪「無観客」開催 7月8日決定か

 ウガンダ選手団から計2名のコロナ感染者が出たことで、空港検疫のあり方やその後の対応が問題視されている中、五輪選手関係で他にも4人がコロナに感染していることが、野党議員のヒヤリングで明らかにされました。この4名はウガンダ選手が入国した時点よりもはるか以前に入国していた人たちでした。

 航空機内で数時間以上を過ごせば、機内はその間中 換気されずにただ空気を循環するだけなので、座席の遠近に無関係に「濃厚接触者」になります。それにもかかわらずウガンダ選手団のケースでは、感染判明者以外の人たちは空港から泉佐野市まで通常のバスで移動し、そこにしばらく滞在した後に新たな感染者が顕れたのでした。そこには「海外からのコロナ流入阻止」の配慮は感じられません。
 選手団滞在先の各自治体は、空港から滞在先に送り届けるまでは国が責任を持って行うべきであると要求しています。菅首相は28日に羽田空港を訪れ、コロナの水際対策の状況を視察し対策の徹底を指示したということですが、そんなことでコロナの流入阻止が達成されるとはとても思えません。
 また全ボランティア7万人にこれからワクチンの接種を始めるそうですが、それでは開会までにとても間に合わず感染の防止は出来ません。
 水際作戦と関係者のコロナ感染防止に絞ってみても全てがザルです。無能な政府の下では安全安心の五輪など期し得ません。
 菅首相はコロナワクチン接種の普及を唯一の頼りにしていますが、現行のワクチンがデルタ株に有効でないことは既に明らかですから無意味です。確かにイギリス株に対しては有効で、イギリスでも一時新規感染者数が2千人/日まで落ちましたが、インド株が優勢になった現在は14,654人/日(7日間平均)に増加しています(イスラエル、オーストラリア等のワクチン先進国も増加傾向)。
 ところで東京都のコロナ感染の状況は、28日時点で新規感染者数は7日間平均で490人/日で、1週間前の7日間平均の31%増しと再拡大の傾向が明らかです。実行再生産数は19日に1を上回り28日には117に増加しています。
 こうした中でデルタ株よりも更に凶悪なペルー由来のラムダ株の流行も伝えられています。
 ここにきてさすがに政府は無観客開催を決断しつつあるという情報も流れました。五輪を開催するのであればせめて無観客にすべきでしょう。
 まるこ姫の独り言の他関連の記事を紹介します。
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もうすでに来日選手ら6人コロナ感染、野党ヒアリングで判明
                         まるこ姫の独り言 2021.06.29
まだ、五輪関係者の入国が少ない中でウガンダ選手2人以外に、すでに4人もの五輪関係者がコロナに感染していることが分かった。

五輪、来日選手ら6人コロナ感染 ウガンダ以外に4人判明 
                        6/28(月) 17:06配信 共同通信
>政府は28日、東京五輪・パラリンピックに参加するため日本に入国した選手や関係者で、ウガンダ選手団の2人のほかに、フランスなどから来日した4人が新型コロナウイルスに感染していたと明らかにした。立憲民主党が国会内で開いたヒアリングで答えた。

この記事のように政府が明らかにしたというと政権が自ら発表したかのように思ってしまうが、それとは全然違う。

野党のヒアリングで、野党の追及に官僚が抗えずに渋々喋らざるを得なかったというそんな感じだった。
自公は、野党の要請にも応じず、国会を勝手に閉じてしまい長い夏休みに入り選挙の事ばかり考えているのだろう。

「野党がだらしない」「野党は批判ばかり」と言う人は、なぜ自公がコロナ禍での五輪開催と言う未曽有の状態で国会を閉じたことを批判しないのか。

私はこの部分の動画を見たが、野党議員の質問に答える官僚のシドロモドロ具合が半端じゃなかった。
答えになっていなかったと言っても過言ではない。

しかも五輪開催日からもう1カ月を切っているのに、今に至っても検討すると言っていたが、なんでここまであやふやなんだろう。
今ごろ検討?

本来なら、五輪で世界から色んなコロナウイルスが入ってくるか分かっているのだから、一番悪い状態を想定して対策なり対応なり考えておくのが開催国の使命だろうに。

今ごろ、検討と言う時点でこの国の対策の拙さが際立つ。
しかしなんでここまでずさんなんだろう。

「日本の官僚は世界一」という言葉が躍った時期もあったが、実態はなんでここまでボケているんだろうという印象だ。

野党がヒアリングをしなかったら、海外から来た五輪感染者数も有耶無耶で、発表しなかった可能性大だ。

しかし、海外からの五輪関係者の入国のピークはこれからだ。

まだとっかかり段階でこれだけの感染者数がいる、そして検疫があまり対応できていない現実を見ると、これから毎日何百人・何千人規模で五輪関係者が入国した際に、きちんと対応できるのだろうか。

それこそ世界各国からウイルスが検疫を逃れて国内に入り、五輪閉会後、最悪の変異ウイルス見本市になる覚悟は必要だと思う。
政府はそういう想定をしているのだろうか。


ペルー発のラムダ株が“五輪上陸”する恐れ ワクチン効果5分の1の衝撃
                       日刊ゲンダイ 2021 年 6 月 29 日
 インド株を超える脅威となるのか――。南米ペルーで大流行している新型コロナウイルスの「ラムダ株」の威力はハンパじゃない。東京五輪を機に上陸する恐れが浮上している。
                ◇  ◇  ◇
 ペルーは感染者数が200万人を超え、死者数は20万人に迫る。人口10万人当たりの死者数約600人は世界最多だ。昨年8月、同国で見つかったラムダ株が感染を広げている。今年4月以降の感染者の81%がラムダ株だった
 近隣のアルゼンチンやチリでも3割を占め、米国、ドイツ、イスラエルなど南米以外でもラムダ株が確認されている。15日時点で29カ国で見つかっている
 恐ろしいのが、ラムダ株がワクチンの効果を大幅に低減させる可能性があることだ。WHO(世界保健機関)は感染力の強さに加え、抗体への耐性を持つ恐れを警戒。ニューヨーク大の多田卓哉博士研究員も、これまでにない変異がみられることから、3~5倍程度ワクチンの有効性が下がる可能性を指摘している。効果5分の1とは衝撃である。

WHOは「警戒」も厚労省「様子見」
 WHOは変異株を「懸念される変異株」(VOC)と「注目すべき変異株」(VOI)に分類しているが、14日、ラムダ株をVOIに指定した。厚労省も15日付の報告でWHOの指定を伝えている。
 ところが、23日の厚労省専門家会議「アドバイザリーボード」の資料には、「VOI」のリストにラムダ株が載っていない。厚労省に聞いた。
「WHOがVOIに指定しても、すべてを紹介するわけではありません。もちろん、国内で確認されていなくても、リストに載ることはあり得ますが、現在、掲載されている株は国内で確認されたものばかりです。検疫の陽性者全て、国内陽性者の検体の5~10%はゲノム解析を行っていますが、今のところ、ラムダ株は確認されていません。引き続き、情報収集を行っていきます」(結核感染症課)
 差し迫った脅威ではないという認識なのだ。今月の空港検疫での陽性者145人のうち、ペルーからの渡航者は1人だけ。たしかに、今のところは地球の裏側の話だが、五輪が始まると世界200カ国以上から9万3000人が来日する。ペルーなどラムダ株流行国からの入国も予定されている。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。
「もし、既存ワクチンの有効性が大幅に低下するのであれば、ワクチン接種が進んでも、ラムダ株によって感染再拡大が起きかねません。厚労省の対応は従来通りのようですが、五輪を控え、今から、最大限の警戒を払うべきです。今から水際を強化すれば、上陸を食い止められます。すべての五輪関係者に対して、例外なく入国後14日間の待機が必要です
 ラムダ株を上陸させてはならない。


東京五輪「無観客」開催と7月8日決定か…飛び交う菅政権のシナリオ
                          日刊ゲンダイ 2021/06/29
 心配された通り、新型コロナの感染拡大が止まらなくなってきた。27日の東京の新規感染者は386人。これで8日連続、前週の同じ曜日を上回った。もはや7月11日に期限を迎える「まん延防止等重点措置」の解除は難しい状況である。延長は確定的だ。はやくも政界では、東京五輪の観客数について「菅首相は7月8日、無観客開催を決定する」という情報が飛び交っている
                ◇  ◇  ◇
 現在、東京都を含む10都道府県に発令されている「重点措置」について、当初、菅政権は期限通り7月11日に解除する予定だった。しかし、新型コロナの感染者が急増し、シナリオは崩壊している。「重点措置」の解除どころか、「緊急事態宣言」の再発令に追い込まれかねない状況だ。
 東京五輪の観客数は、政府のイベント制限に準拠し、「緊急宣言」や「重点措置」が解除された場合は上限1万人、発令中は上限5000人となっている。5000人は入れられる。
 しかし、菅政権は、「無観客」で行うと腹をくくったという話が流れている。具体的なスケジュールまで流布されている。
「いま発令されている“重点措置”を7月11日(日)に解除するかどうかは、7月8日(木)、専門家に諮問して決定されます。間違いなく延長になるでしょう。場合によっては“緊急宣言”に切り替わる。菅首相はその日の夜、『安心安全のために、東京五輪は無観客で行いたい』と記者会見で発表するとみられています。ミソは、7月6日に五輪観戦者の抽選結果が発表されることです。抽選は観客1万人を想定して行われます。もし、7月11日以降も“重点措置”が延長されたら、もう一度、観客を5000人にして再抽選しなくてはならない。しかし、再抽選となったら混乱必至です。時間もない。混乱を避けるためには無観客にするしかない。本当は観客を入れたいのでしょうが、その時、菅首相は『国民の安全安心のためだ』と強調するシナリオだといいます」(政界関係者)

「天皇 五輪懸念“拝察”」発言も後押し
「無観客」にするかどうか――。宮内庁長官の<天皇 五輪懸念「拝察」>発言も大きいとみられている。24日、西村長官は、「陛下は感染状況を大変心配されている。開催が感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察している」と記者会見で発言している。
 宮内庁長官が記者会見を行った2日前、菅首相は皇居に行き、天皇に内奏している。当然、東京五輪についても話が出たはずだ。
「宮内庁長官の“拝察発言”を、国民の多くは、陛下のお気持ちだと受けとめたはずです。もし、菅首相が“無観客”に方針を一転させても、陛下のお気持ちに応えられたと国民は考えるはず。だから、批判はされない。菅周辺は、そう判断しているようです」(自民党事情通)
 五輪を「無観客」でやるなら、一日でも早く発表した方がいい。7月6日に抽選結果を発表し、当選者をぬか喜びさせるのは最悪である。