安倍政権下で防衛相を務めた稲田朋美氏は右翼思想で鳴らした人で安倍前首相のお気に入りでしたが、結局防衛相としての不始末が重なって最後に更迭されました。しかし安倍政権下では、防衛相が公明正大に務めようとしても元々無理な話なので、その犠牲者と見ることもできました。
日刊ゲンダイが、丸川珠代五輪担当相の国会でのデタラメ対応ぶりを取り上げました。
それを読むと、よくまあ次々とその場しのぎのデタラメ放題を重ねられるものと呆れます。もしも本人がそれでしのげると思っていたのであれば一層呆れます。そのくせプライドが高いというのも全く理解ができません。
丸川氏が最初に注目されたのは福島瑞代議員が夫婦別姓問題で追及したときで、あの時の鉄面皮な対応には呆れるというよりも驚かされたというのが正直なところでした。
日刊ゲンダイの記事にも載っていますが、「五輪をこういう状況の中で何のためにやるのか」と疑問を呈した政府分科会の尾身会長に対して、「全く別の地平から見てきた言葉をそのまま言っても通じづらい」と答えました。そんな意味不明な言葉でけむに巻けると思ったのであれば知性が疑われる話です。
ところでそんな人物がなぜ五輪相に選ばれたのかと思い返してみると、菅首相が極端に反感をもっている小池都知事への当てつけに彼女を選んだのでした。で、彼女はその犠牲者かと言えばそんなことはなく、菅氏の意を体して嬉々として任じたのでした。ここでも任命責任が問われます。
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丸川五輪相“ああ勘違い”空回り 妄言連発に自民からも苦言
日刊ゲンダイ 2021/06/16
「未確認のことをきちんと調べないで断定したり、発言内容が後から覆ったり。プライドが高いから勘違いしているのか、ちょっとお粗末過ぎる」
最近の言動に対し、身内の自民党内からもこんな苦言が聞かれるのが、丸川珠代五輪担当相だ。
15日の記者会見では、東京五輪・パラリンピックの大会関係者向けに米ファイザー社から2万人分のワクチンが追加で無償提供されることを喜々として発表していた。既に選手団向けの2万人分と合わせ4万人分となるが、そもそも丸川大臣は4月段階で五輪選手向けのワクチン優先接種について、「現時点で全く検討していないし、これから先も具体的な検討を行う予定はない」「私たちはワクチンを前提としない大会という準備をしている」と完全否定していた。ファイザーの“好意”で状況が変わったとはいえ、丸川大臣は自身の発言を記憶しているのだろうか。
15日来日したIOC(国際オリンピック委員会)のコーツ調整委員長のスケジュールについても不可解な発言をしていた。既にIOCは5月中旬にはコーツ氏の「6月15日来日」を発表済みだったのに、丸川大臣は今月8日の会見でその件について聞かれると、「まだ決まっていない。来るとは聞いていない」と否定。しかし、やはりコーツ氏は15日にやって来た。丸川発言は一体何だったのか。大臣に正しく情報が入っていないのか。
他にも、五輪の資金が不足した際の財政負担について、「東京都が補填できない事態はおよそ想定しがたい」と都の行政当事者でもないのに踏み込んだ発言をして物議を醸した。
五輪取材の海外プレス向け申請書で大会組織委員会が例示したコピペが横行している一件でも、「コピペが出回っている実態はない」と完全否定していたが、コピペの証拠が出てきている。
極めつきは、「別の地平」発言。「五輪をこういう状況の中で何のためにやるのか」と疑問を呈した政府分科会の尾身会長に対して、「全く別の地平から見てきた言葉をそのまま言っても通じづらい」と意味不明な言葉を吐いたアレだ。
■知性に溺れ、計算高く
「知性に溺れ、弁が立つと思っているから、ああいう態度になる。計算高いから、どう発言すれば自分にとってプラスなのか計っているんでしょう。それが空回りしている」(自民党関係者)
本人にその自覚があるのかどうか。スガ内閣はポンコツ大臣ばかりだ。