2021年6月21日月曜日

21- 「菅で勝てるか」が選対のテーマ/総選挙で自民50議席減の衝撃データ

 次の衆院選に向けて自民党の予定候補者のポスターが貼りだされています。通常であれば候補者は時の首相と並んで写るものですが、今回はどうもそうでないようで、二会派の某予定候補でさえも相手に選んだのは河野氏でした。そのためか菅氏の顔が大写しになっている自民党のポスターをタマに見かけますが、どう見ても集票効果があるようには見えません。

 自民党の総裁選の時期は衆院選の前後くらいの範囲では動かせます。それで菅首相としては、東京五輪の勢いを借りて9月に解散し10月に総選挙を狙っているようですが、五輪中に感染爆発が起きればどうする積りなのでしょうか、
 党選対としては「菅氏で勝てるか」、「菅氏の応援は必要か」が最大のテーマになります。
 日刊スポーツの「政界地獄耳」が取り上げました。

 やや以前に自民党が重点地区を中心に行った調査で、菅首相の看板で衆院選を戦えば、50議席減という予測データが出て関係者は真っ青になっているということです (^○^)
 大いにあり得ることでそうなることを期待しています。
 日刊ゲンダイが報じました。
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【政界地獄耳】
「菅で勝てるか」「菅の応援は必要か」が選対のテーマ
                       日刊スポーツ 2021年6月18日
★16日、自民党政調会長・下村博文はテレビ番組で「首相が総裁任期中に解散を模索する意向を表明しているため自民党内では『9月解散、10月衆院選』が有力視されている」と見通しを語った。下村はポスト菅の1人でもあり、党3役として政局の見立てをする数少ない党人派といえる。下村にとっても身の振り方も考えた熟慮の末の発言だろうが、悩ましいのは党総裁である首相・菅義偉の総裁任期は、前首相・総裁の安倍晋三の任期である9月30日までということ。その際、総裁選挙が先にあって総選挙となるか、総選挙の結果を受けて総裁選挙になるのかが1つの焦点ということだ。

★菅が総裁である限り、総裁選挙は総裁の都合でどうにでもなる。それを前提に下村は番組で「衆院議員の任期は10月21日までだが総裁選は柔軟に対応できる。任期満了で衆院解散すれば11月もあり得る。新型コロナウイルス次第だ。流動的だ」と仕掛けを放った。菅が、選挙前に総裁再選を固めて解散する流れを固めてきていることへのけん制もあるだろう。理由はコロナウイルス次第だといっているが、自民若手の 菅と今の内閣では選挙は戦えない という空気の醸造にある。

★前首相・安倍晋三や幹事長・二階俊博が議連などを立ち上げ主導権争いを始めているが、国会が閉じれば議連など役には立たない。それよりもだれの応援が欲しいか、だれが総裁なら自分の選挙は勝てるのかと選挙を控える候補者たちは地元の声も聴きながら、勝てる選挙態勢を模索する。「菅で勝てるか」「菅の応援は必要か」が自民党候補選対の分析のテーマになっているはずだ。総選挙後の総裁選挙ならば本格的総裁選挙になる公算が高い。それぞれの思惑が交差する選挙戦がジワリと動き出す。(K)※敬称略


解散・総選挙で自民50議席減 単独過半数割れの衝撃データ
                          日刊ゲンダイ 2021/06/20
 通常国会が閉じて、来月の東京都議選、秋までの衆院選と政界は一気に選挙モード。各党の情勢調査も活発になってきた。自民党内では壊滅的な数字が出回っている。
                ◇  ◇  ◇
 菅首相は17日夜の会見でも「この秋のどこかで判断したい」と、自身の手で衆院を解散する意向を示した。その頃には新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、東京五輪の高揚感で衆院選に勝利、総裁再選のシナリオに強気で突き進む。
 だが、菅首相の看板で衆院選を戦えば、50議席減――。自民党が重点地区を中心に行った調査で、こんな予測データが出て関係者は真っ青になっているという。
 まだワクチン接種が進まず、菅政権のコロナ対策に対する国民の不満が最高潮だった時期の調査とはいえ、マイナス50は衝撃的な数字です。50議席も減らしたら、自民党は単独過半数(233議席)を割り込んでしまう。公明党との連立与党では過半数で政権は維持できますが、格段に政権基盤が弱くなる。党内を引き締める目的で、あえて厳しい数字を流しているとの見方もありますが、これが本当なら、“魔の3回生”と呼ばれる安倍チルドレンの多くが落選でしょう」(自民党中堅議員)

 自民党は現在、衆院で277議席を占め、野党第1党である立憲民主党(114議席)の倍以上の勢力だ。仮に自民が減らす50議席がそのまま立憲に移れば、自民227議席、立憲164議席と一気に100議席も差が縮まる。

■“クラブ活動”議員復党でさらに下振れも
 そんな中、緊急事態宣言中の今年1月深夜に銀座のクラブで楽しんだことがバレて自民離党に追い込まれた松本純・元国家公安委員長(衆院神奈川1区)、大塚高司衆院議員(大阪8区)、田野瀬太道衆院議員(奈良3区)を衆院選前に復党させる案が自民党内で浮上。3氏とも次期衆院選に無所属で出馬し、「当選したら復党」が既定路線だっただけに、党内では「やはり、そんなに情勢が厳しいのか」という声が上がっている
「不祥事を起こしても半年間ほど反省したフリをしていれば選挙前に復党できるなんて完全に国民をバカにしています。衆院選で3議席でも上乗せしたいという思惑が執行部にあるのかもしれませんが、そんなことをすれば、かえって有権者の反発を招いて、自民党は票を減らすのではないか。そのうえ、五輪強行で新型コロナ感染拡大となれば、50議席減どころでは済まない可能性もあります」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏) 
 そうなれば、菅首相の総裁再選どころか、執行部の引責辞任は免れない。場合によっては、政権交代も視野に入ってくる。