辺野古への新基地建設工事に伴う環境保全措置協議のために沖縄防衛局が設置した環境監視等検討委員会の副委員長を務める東清二氏が、委員を辞任する意向を防衛局に伝えていたことが分かりました。
同委員会はこれまでも内部から客観性や科学性確保への疑義が上がっていました。
東氏は「監視委では環境保全ができない。私の意図とは全く懸け離れている」と話し、監視委の在り方や、防衛局の作業の姿勢に疑問を投げ掛けました。
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国の環境監視副委員長が辞意 辺野古「保全できない」
琉球新報 2015年3月11日
米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、工事に伴う環境保全措置協議のために沖縄防衛局が設置した環境監視等検討委員会(委員長・中村由行横浜国立大学大学院教授)の副委員長を務める東清二氏(81)=琉球大学名誉教授=が、委員を辞任する意向を防衛局に伝えていたことが10日までに分かった。
東氏は「監視委では環境保全ができない。私の意図とは全く懸け離れている」と話し、監視委の在り方や、サンゴが破壊されたコンクリートブロック設置など防衛局の作業の姿勢に疑問を投げ掛けた。 副委員長が委員辞任の意向を示したことで、これまでに内部から客観性や科学性確保への疑義が上がり、第三者機関設置の声もあった監視委の意義が問われる可能性もある。昆虫学者の東氏は「自然が生きてこそ昆虫が生かされる。信念として沖縄の自然を後世に残したい」と語った。
監視委は大学教員ら13人で構成され非公開で実施。これまで環境団体などから不透明性がたびたび指摘され、2014年6月の第2回協議の議事録は、9カ月後の9日に防衛局のホームページで公開された。
東氏は9日、防衛局職員に電話で辞意を伝えたという。(石井恭子)