2015年3月27日金曜日

下村大臣告発状の “決定的証拠”

 安倍内閣閣僚の不正献金受領問題の国会での追及は殆ど成果がないままに下火になってしまいました。民主党の岡田氏にも疑惑が浮かんだので手仕舞いにしたという噂がありますが、あってはならないことです。
 岡田氏に不正がないというのであればなおさらそんなことをすべきではありません。
 
 ところでその疑惑の中心人物 下村博文文科相は23日ナント自著の出版記念パーティーを兼ねた「博友会講演会」(会費は書籍代ともで1人1万2千円)を東京プリンスホテル開催したということです。
 国会で追及されている最中なので普通は自粛するものですが、厚顔無恥というか大した開き直りです。出席した人の話によると、下村氏は現在の騒動に関し事細かに説明し、法に触れるようなことは一切していないので心配しないで欲しい。逆に、自分を批判している人たちの間違いが、この先明らかになるだろうと話したということです(「日刊ゲンダイ」より)
 
 24日に、大学教授などで構成される市民団体「政治資金オンブズマン」が、「博友会などを政治団体として届け出ずに会費の名目で寄付を受けるなどは政治資金規正法に違反する疑いがある」として下村氏を東京地検に告発しました。
 26日の日刊ゲンダイは告発状の骨子について「中・四国博友会」「近畿博友会」の「趣意書」に書かれている「規約」には、「下村博文氏の政治活動を支援することを目的とする」、「会費は年払いとし、『自由民主党東京都第11選挙区支部 下村博文』宛に振り込むものとする」となっているので、下村氏の所属する政党支部と博友会が密接に連絡を取っていることは明らかで、「任意団体だから会の内容については知らない」という説明は完全に破綻している、という内容であるとしています。
 
 これまでも国会で数々の証拠を挙げて追及しましたが、自民党が絶対的多数を握っていることを背景にして当人が鉄面皮に否定を続ければ、国会の質疑ではそれ以上は突き崩せないという面がありました。そうなれば後は検察の強制力に頼るしかなさそうです。
 
 日刊ゲンダイは、ここまで「証拠」がそろったら、このまま黙認していれば世論の批判の矛先検察にも向く、だから東京地検は動かざるを得ないと述べています。
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下村大臣を違法献金疑惑で告発 “決定的証拠”添付で万事休す
日刊ゲンダイ 2015年3月26日
 大臣辞任どころか、議員バッジを外す日も近そうだ。下村博文文科相の後援会組織「博友会」をめぐる違法献金問題で、市民団体「政治資金オンブズマン」が刑事告発に踏み切った。
 
 24日、東京地検に送付された告発状によると、東北や近畿など全国6つの「博友会」は、政治団体の届け出をせず、会員から集めた“年会費”を下村が代表を務める政党支部「自民党東京都第11選挙区支部」に“寄付”していたと指摘。下村や団体役員らは政治資金規正法違反(虚偽記入など)に当たる、という。
 国会などで数々の「証拠」を突き付けられても、シラを切り通してきた下村だが、今度ばかりは年貢の納め時ではないか。告発状には下村のウソを暴く決定的な資料が添付されているからだ。
 
 12年の総選挙で自民党が政権に返り咲き、下村が文科相に就いた後に出されたとみられる「近畿博友会」の「趣意書」に示された「規約」だ。
 「中四国博友会」と同様、第2条(目的)に「下村博文氏の政治活動を支援することを目的とする」と書かれているだけじゃない。第4条(会員)には「なお、会費は年払いとし、『自由民主党東京都第11選挙区支部 下村博文』宛に振り込むものとする」とハッキリ表記されているのだ。
 告発人のひとり、神戸学院大大学院教授の上脇博之氏はこう指摘する。
「下村氏が国会で答弁しているように、もし、近畿博友会が任意団体ならば、(特定の)政党支部を指定して会費を振り込ませたり、集めたりすることは絶対にありません。常識的に考えれば、政党支部側が、振り込まれたカネが寄付なのか、任意団体の会費なのかを区別できないからです。この仕組みが成り立つのは、政党支部と(各)博友会が会員情報などをやりとりしなければできない。つまり、下村氏の『任意団体だから知らない』との説明は完全に破綻します」
 そもそも、「博友会」は、誰がどう見たってリッパな政治団体だ。これが「任意団体」で許されるなら、世の中に政治団体は存在しないだろう。
 
 もはや、ここまで「証拠」がそろったら、東京地検は動かざるを得ない。黙認していれば世論の批判の矛先は検察にも向くからだ。捜査着手は時間の問題。下村もいよいよ万事休すだ。