2015年3月16日月曜日

3月例会の報告

   と き   3月15日(日) 13:30~15:30 
   ところ  湯沢公民館 3階 「会議室2」 
   
1 連続学習 「憲法の空語を充たすために」 (第2回)
    (“憲法の「空語」を充たすために” 内田樹著 かもがわ出版 900円+税)
       学習予定: テキスト 25~35ページ
 
 今回の学習範囲:「敗戦国の中での日本の特異性」の節では、概略下記のようなことが述べられています。
 ・・・・近代戦では普通、軍事力の損耗率30%で降伏するのに対して、日本は損耗率100%まで闘おうとした。そのために価値観も、文化も、宗教も、芸術も根こそぎダメになるという歴史上例のない負け方をした。
 同じ敗戦国でもフランスはド・ゴールが英に亡命政権を作ってそこから自由フランス軍に対独戦争を呼びかけるなどして、最終段階でドイツを追い出したことで、連合国の一員として終戦を迎えることが出来た。
 一方欧州中で暴れまわったドイツは、敗戦後ヒトラーとナチスに全てのマイナス要素を押し付けることで、東西に分割されたけれども主体的に立ち直ることが出来た。
 それに対して日本には敗戦時に国家を再建する主体が残されていなかったために、「一億総懺悔」するしかなかった。その結果戦後作られた新憲法に「主語」がないという事態になった。・・・・
 
 上記範囲を読み合わせ後に出された感想などの一部を簡単に紹介します。
 
・マッカーサーが日本人の精神年齢は12歳と述べたのは社会的成熟度を皮肉ったもので、日本人は外国人に比べて率直に議論を戦わせることが不得手。
・ポツダム宣言の趣旨に則って財閥解体その他、平和・民主化志向の画期的な戦後改革が押し進められたのは1945~1950年の5年間で、朝鮮戦争が始まってからは逆にアメリカは日本に再軍備をすすめるようになった。それ以後は日米安保条約・日米同盟につながる「逆コース」を辿った。
・これまでに出会ったことのない考え方が述べられていて参考になった。孫たちに伝えたい。
・戦争を知らない若い人たちは戦争への忌避感をあまり持っていない。
・お上には逆らえない、長いものには巻かれろという風潮はいまでもある。
・ドイツが周囲と完全に和解できたのは見事。それに対していまの政府の態度は情けない。
・政府はまた軍国主義化の道を辿ろうとしているので警戒しなくてはならない。
 
 次回の学習範囲は、テキスト36~48ページ「日本国憲法がもっていた本質的な脆弱性」他2節です。
 
2 署名を訴えて対話を広げ、平和の輪を大きくする取り組みについて
 (1)「憲法9条にノーベル賞を」の署名の取り組み
    これまでに約260筆が集まりました。
    今後も引き続き取り組んで行きます。 
 (2)取り組み経験の交流
    以下のような経験が話されました。
    ・多くの人たちは簡単にOKしてくれた。
    ・塾に通っている生徒が賛同して塾の教師に署名をお願いした。
    ・戦争することは避けられないとか9条の考え方はおかしいという人も現実にいる。どんな風に説得すればよいのか実際の場になると迷ってしまう。
    ・我々も議論に馴れないといけないが、あまり深追いはしないという考え方も必要。
        ・いずれにしても対話を続けることが大事。
        ・年配者は戦争はいやだと切実に思っている。しかし若者はそうでもないようだ。
    ・政府と反対のことをするのに抵抗があるという人はいる。
 
3 相談・意見交換
 (1) 畑田重夫さん講演会(3/28)への参加について
     会議の時点で参加予定者は10人となりました。魚沼市の会場まで2台の車で行くことにします。
     湯沢公民館前に集合し12:00に出発します。(昼食はその前に各自で)
 (2) 2015年度総会の準備について
           総会の期日を当初4月12日(土)に設定しましたが、県議選との関係で会場の公民館が使用できなくなったので、5月17日(日)に変更します。
   (3) 春の平和キャンペーン成功に向けて
      春の平和キャンペーンは、例年通り「花まつり(4/29)」に合わせて行います。
      上記の準備作業等を4月5日(日)13:30~15:30に行います。
            そのときにシールアンケートの検討や、憲法記念日(5/3)の新聞折込ビラの検討を併せて行います。どうぞお集まりください。
4 連絡・その他
 (1)九条の会全国討論集会 3月15日 13:20~17:00 東京・専修大学内)
 (2)憲法講演会 新潟県弁護士会主催
    講師:柳沢協ニ(元内閣官房副長官)    
        わが国で最も戦争を知る元防衛官僚で、安倍政権の安全保障政策を徹底的に批判しています。
    期日:3月21日(土) 14:00~16:00 (開場13:30)
    場所:三条市総合福祉センター 1階多目的ホール(入場無料・申込不要です)
 (3)第4回立憲主義と憲法9条を守る新潟県民の集い
    講師:小沢隆一(東京医科歯科大教授:憲法・政治)    
    期日:5月23日(土) 14:00~16:00 (開場13:30)
    場所:新潟県民会館
                 (詳細は日)
以 上