70年前の1945年3月10日、東京大空襲で10万人以上の死者を出しました。
東京大空襲の惨状を伝える28回目の資料展が7~10日に浅草公会堂で開かれます。浅草出身の画家が描いた「言問橋炎上」「燃える浅草松屋デパート」など8点の初展示の原画もあります。
台東区の実行委員会のメンバーは「若い世代に悲惨さを伝え続けたい」と語っています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
東京大空襲から70年 7日から資料展
東京新聞 2015年3月7日
東京大空襲の惨状を伝える資料展が七~十日、台東区の浅草公会堂で開かれる。一九四五年三月十日未明、十万人以上の死者を出した大空襲から七十年。区内有志らでつくる実行委員会のメンバーは「若い世代に悲惨さを伝え続けたい」と決意を新たにしている。
空襲被害を撮り続けた写真家・故石川光陽さんの写真や当時の防空ずきん、軍服などを展示。浅草出身の画家狩野光男(てるお)さんが描いた「言問橋炎上」「燃える浅草松屋デパート」など八点の原画は初展示となる。
今年で二十八回目。実行委員長の川杉元延さん(73)は「観光ついでに訪れた人に『大空襲の被害を初めて知った』と言われ、伝え続ける大切さを実感した。語り部が亡くなる前にさらに聞き取りをして、新しい資料を作りたい」と話す。
準備中の会場を訪れた江東区の高橋辰雄さん(86)は大空襲体験者。「近くの学校校庭に逃げて命拾いしたことや、堀に浮いたマネキンみたいな死体を思い出す」と語った。 (小形佳奈)
展示資料について解説する川杉さん
=台東区の浅草公会堂で