2019年5月27日月曜日

27- 官邸が「願ってやみません」は「ひらがな」だったと

 ネット上に官邸からの連続ツイート(1~5)が載り、そこでは「一部の報道で、安倍首相が『国民代表の辞』で『~末永くお健やかであらせられますことを願っていませんと述べた、との記事があるが、安倍首相は閣議決定にしたがって述べたもので、その当該部分は「末永くお健やかであらせられますことを願ってやみませんとひらがななので、漢字の読み間違いなどはない」、「官邸ホームページに載っている閣議決定文にはどなたもアクセスできる」と述べています。
 
 ホームページの原文は確かに「やみません」とひらがなで記されています。それならなぜ「や」のところで「詰まり」、もういちど少し前に戻ってから「いません」と読んだのでしょうか。
 そう読んだこと自体は動画で明らかなので、それを原文は「ひらがなだったから読み間違えるはずがない」と言われても何の説得力もありません。
 
 官邸としては、一度、読み間違い説を完全に否定する文書を出しておく必要があったのでしょうが、こんなに日にちが経ってから何の説得力もない文書を出されてもどうにもなりません。
 きっと多少はほとぼりが冷めたし、トランプ米大統領が来日する前夜だから問題にされかたが小さいだろうと考えたのでしょう。安倍官邸のやりそうなことです。
 官邸の連続ツイートと「国民代表の辞」の原文を紹介します。
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官邸名の連続ツイート

首相官邸 ✔ @kantei  20:36 - 2019年5月24日
1)一部の報道に、4月30日に挙行された「退位礼正殿の儀」での国民代表の辞の最後の部分を、安倍総理が「・・(前略)・・。天皇皇后両陛下には、末永くお健やかであらせられますことを願って『い』ません」と述べた、との記事があります。
 
2)国民代表の辞は、同日の閣議で決定されたものであり、安倍総理はそれに従って述べています。
 
3)閣議決定された国民代表の辞の当該部分は、「・・(前略)・・。天皇皇后両陛下には、末永くお健やかであらせられますことを願って『や』みません」とひらがなです。

4)これらの報道にある漢字の読み間違いなどは、ありません。
 
5)閣議決定された国民代表の辞を含む4月30日の模様は、当日以降、官邸HPに掲載してきており、既に多くの方がアクセスし、どなたでもご覧いただけます。
 
安倍首相が読み上げた「国民代表の辞」の原文(官邸ホームページより) 
 
 平成31年4月30日、安倍総理は、宮中で退位礼正殿の儀に参列しました。
 総理は、国民代表の辞で次のように述べました。
 
 謹んで申し上げます。
 天皇陛下におかれましては、皇室典範特例法の定めるところにより、本日をもちまして御退位されます。
 平成の三十年、『内(うち)平(たい)らかに外(そと)成(な)る』との思いの下、私たちは天皇陛下と共に歩みを進めてまいりました。この間、天皇陛下は、国の安寧(あんねい)と国民の幸せを願われ、一つ一つの御公務を、心を込めてお務めになり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たしてこられました。
 我が国は、平和と繁栄を享受する一方で、相次ぐ大きな自然災害など、幾多の困難にも直面しました。そのような時、天皇陛下は、皇后陛下と御一緒に、国民に寄り添い、被災者の身近で励まされ、国民に明日への勇気と希望を与えてくださいました。
 本日ここに御退位の日を迎え、これまでの年月(としつき)を顧(かえり)み、いかなる時も国民と苦楽を共にされた天皇陛下の御心(みこころ)に思いを致し、深い敬愛と感謝の念を今一度新たにする次第であります。
 私たちは、これまでの天皇陛下の歩みを胸に刻みながら、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来を創り上げていくため、更に最善の努力を尽くしてまいります。
 天皇皇后両陛下には、末永くお健(すこ)やかであらせられますことを願ってやみません
 ここに、天皇皇后両陛下に心からの感謝を申し上げ、皇室の一層の御繁栄をお祈り申し上げます。