2019年5月5日日曜日

漢字が読めないでは済まされない 安倍首相の大失態

 これはまだ安倍氏が首相になる前のことですが、ある会議で彼が「ガイチテキ」と述べるので、隣に座っていた(有名な)政治家が不審に思い原稿を盗み見したところ「画一的」のことだったそうです。
 17年1月、首相になってから蓮舫議員の質問に対して、興奮気味に「訂正デンデンというご指摘は全く当たりません」と答えました。初めて耳にする言葉なので意味は不明ながら多くの人は聞き流しましたが、ある人が直ぐに「云々」の読み間違いだと気づいて、それをネットに投稿しました。当然ネットは沸き立ちました。
 18年9月26日、国連の一般討論演説で開始1分位のとこところで、今度は「セイゴには・・・がありました」と述べました。勿論「背後」の読み間違いです。
 
 かつて麻生首相が国会で「未曽有」を「ミゾウユウ」と読み上げた時には、メディアは大いに取り上げてその不勉強を批判しましたが、安倍首相になってからはそういう批判はすっかりなりました。これもメディアが官邸に抑え込まれた結果なのでしょう。
 
 それにしても本人に反省はないのでしょうか。メディアはさておいて、官邸までが本人に誤読を指摘しないのであれば、本人も反省のしようがありません。
 しかし一応国家のトップなのですからそんなことで済ませていい筈がありません。
 果たして4月30日、退位礼の儀で、安倍首相が国民を代表して平成天皇・皇后両陛下に感謝を述べる際に、取り返しのつかない失態を演じました。
 
「両陛下には、末永くお健やかであらせられますことを願って已みません」と申し上げるべきところを、まず「あらせられます」が上手く読めずに一度言い直したのちに、「願ってやみません」と読むべきところを「願っていません」と読み上げました。
 世紀の儀式においてこれ以上はない誤読です。あまりにも深刻な失態で、メディアも、仮に官邸に抑え込まれていなくても取り上げようがないほどのものです。
 
 漢字が読めないからで済まされる問題ではありません。
 そもそも首相を国語の能力の有無に無自覚なままに官邸が放置した結果がこの始末です。最大限に反省すべきです。
 それにしても、いくら何でも本人に「漢字に堪能である」という自覚はなかった筈です。そうであれば何故事前に読む練習をし、読めない個所は他人に聞くなりしなかったのでしょうか。あまりも不誠実で言葉を失ないます。
 
 関連の動画がネットに載っているので紹介します。
 当該の発言は6分58秒くらいから始まります。
 
動画:「日米・日中・そして米中」  https://youtu.be/Ck4DDSNo5FI