2019年5月1日水曜日

欧米6カ国歴訪の不毛/悠仁さま脅迫事件は野党つぶし!(天木直人氏)

 天木直人氏の二つのブログを紹介します。
 一つはこの度の安倍首相の欧米6カ国歴訪は不毛であったとするもので、そのことを明確に説明しています。
 安倍首相の不毛な外遊は毎回のことなので驚きもしませんが、当人は一体どう考えているのでしょうか。
 
 もう一つは、天皇の退位と新天皇の即位が行われるときに、よりによって起きた 幼い悠仁様の学校に侵入し机の上に刃物を置くという気味の悪い事件のことです。
 犯人の素性や犯行理由などはいずれ明らかになる筈ですが、もしも不十分な追及のままで終わるようなことになれば、天木氏は、絶好の野党つぶしの口実になると述べています。
 要するにかつてのナチスドイツ政権下での「国会焼き討ち事件」のミニ版になりかねないということです。
 
 留意すべき指摘です。
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安倍首相の欧米6カ国歴訪の不毛さを見事に言い当てた毎日
天木直人のブログ 2019年4月30日
 安倍首相はきのう29日、欧米6カ国歴訪を終えて帰国した。
 はたしてその外遊の成果はあったのか。もちろん無い。
 そもそも安倍首相の地球儀俯瞰外交に成果があろうはずがない。
 しかし、そのような一般論で成果がなかったと言っているのではない。
 
 今度の外遊にははっきりした目的があった。
 すなわち今年6月に大阪で開かれるG20を成功させるための各国首脳からの協力の取りつけだ。
 果たしてそれに成功したのか。成功するはずがない。
 なぜなら昨年のカナダで開かれたG20の失敗を思い起こせばいい。
 あの時はトランプ大統領一人のために失敗に終わった。
 G20の最大の目的である自由貿易主義の重要性の確認について、トランプ大統領の合意が得られなかったために宣言案の採択が行われないまま閉会せざるを得ない大失敗に終わった。
 だからG20を成功させるためにはトランプ大統領を説得し、米国第一主義から自由貿易主義優先に頭を変えさせなければいけないのだ。
 
 ところが安倍首相はトランプ大統領との首脳会談で何を話したか。
 説得どころか、ひたすらトランプ大統領に迎合し、米国第一主義のお目こぼしを取り付ける事に精いっぱいだった。
 これでどうしてG20の成功のために成果を上げられたというのか。
 まったく無意味な今度の外遊だったのだ。
 その事をきょう4月29日の毎日新聞が見事に書いていた。
 G20首脳会議には米国と対立する中国やロシアが加わることもあり、トランプ氏の全面協力が得られるかはなお予断を許さない、と。
 首脳宣言の発表見送りなどの失敗は何としてでも避けたいところだと。
 5月のトランプ氏の訪日時にも引き続き協力を求めると見られると。
 何のことはない。なにひとつ成果がなかったということだ。
 
 下手をしたら5月末に国賓で訪日したら、それで十分だと言って6月のG20にはペンス副大統領を派遣するかもしれない。そうなれば目も当たられない大失敗になる。
 G20を夏の参院選に向けた政治的アピールの場にしたいなんて、どこまで安倍首相はピント外れなのか(了)
 
 
悠仁さま脅迫事件は野党つぶしのやらせではないのか
天木直人のブログ 2019-04-30
 国民がこぞって天皇の退位と新天皇の即位を祝う時に、よりによって幼い悠仁様の学校に侵入し、机の上に刃物を置くという、気味の悪い事件が起きた。
 こんなことが起こり得るのだろうか。
 これは参院選に向けた野党つぶしの為に政府が仕組んだやらせではないのか。
 それはありないとしても、この事件は間違いなく野党にとって不利になる事件だ。
 犯人は必ず捕まる幼稚な事件だ。
 しかも防犯カメラに映っていたと報じらた時点で、犯人逮捕は時間の問題だった。
 そしてやはりきのう捕まった。
 
 犯人の素性や犯行理由などは不明だが、やがてそれは明らかになる。
 もし天皇制に反対の左翼の仕業だったら、左翼は国民の敵となる。
 右翼政党は左翼政党をたたき、立憲民主党はますます左翼から距離を置こうとする。
 私はこの事件は犯人の素性がわからないまま一過性に終わると思っている。
 それでも、野党共闘にとってはまことに不都合な事件だ。
 そう考えると、どうしても安倍政権側に仕組まれた事件だったのではないかと思えてくる。
 そうでなかったとしても政府側はこの事件を利用するだろう。
 それほど悪いタイミングで起きた不自然で不愉快な事件である(了)