2021年1月31日日曜日

31- 愛知県知事リコール署名不正 刑事告発へ

 高須克弥高須クリニック院長が主導し、河村たかし・名古屋市長が支援した愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動で、名古屋市の各区選管に提出された署名計約16万人分の署名のうち、同一人物が書いたとみられる署名が約11万件、選挙人名簿に記載されていない署名が数万件に及ぶなど、全体の約83%が無効と判断されました。

 愛知県選管は、県内64選管に提出された署名の大部分に不正が疑われるとして、地方自治法違反容疑での刑事告発に向け調整を進める方針を決めまし
 こうした不正は住民の意思で地方自治体の首長などを解職できる直接民主制を揺るがす重大な問題で放置できません。
 追記)このリコール運動は「愛知トリエンナーレ」への展示品の賛否を巡って、大村秀章知事への反感を持つ河村たかし・名古屋市長らのグループが起こしたものでした。
 この件では大村知事が常に理路整然と正論を発信していたのに対して、河村氏の方はそうとは言えない対応でした。
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愛知県知事リコール署名、刑事告発を調整へ 名古屋市でも8割超不正の疑い
                          東京新聞 2021年1月29日
 愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡り、名古屋市選挙管理委員会に提出された約16万人分の署名のうち、8割以上に不正が疑われるとの調査結果を市選管がまとめたことが29日分かった。愛知県選管は、県内64選管に提出された署名の大部分に不正が疑われるとして、地方自治法違反容疑での刑事告発に向け調整を進める方針を決めた。関係者が明らかにした。
 住民の意思で地方自治体の首長などを解職できる直接民主制を揺るがす重大な問題だと判断した。週明けにも選管委員会を開き、告発のタイミングなどを巡り協議する。
 関係者によると、名古屋市の各区選管に提出された署名計約16万人分の署名のうち、同一人物が書いたとみられる署名が約11万件選挙人名簿に記載されていない署名が数万件に及ぶなど、全体の約83%が無効と判断された。無効署名が9割を超えた区もあった。
 リコール運動は美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が主導。名古屋市の河村たかし市長が支援した。高須氏らは昨年11月、各選管に計約43万5千人分署名を提出。解職の賛否を問う住民投票実施に必要な法定数約86万6千人には届かなかった。(共同)


大村知事リコール、署名の8割超が不正か 高須院長らが提出  愛知
                         東京新聞 2020年12月28日
 美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らが主導した愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動で、県選挙管理委員会は28日、署名の提出があった県内64選管のうち、14の選管の署名を調べたところ、署名の8割超が選挙人名簿に登録されていない人物や、同一人物の筆跡と疑われる署名があったと明らかにした。
 25日までに県選管に報告のあった分。年明け以降も調査を継続し、悪質と判断した場合は県警への刑事告発も視野に入れるという。選管の担当者は「現行の直接請求制度の問題点や課題を示すものが非常に多く見られる」としている。リコール運動の事務局は取材に「現段階ではコメントできない」と答えた。
 高須氏らは11月、43万5231人分の署名を県内各市区町村の64選管に提出。その後、不正な署名が多数あるとの情報が寄せられ、県選管は21日、調査を決定した。自治体の選管に自己情報開示請求をした複数の愛知県議や県内の自治体の市議らも、取材に「無断で自分の名前を書かれた」と証言している。(共同)