2021年3月30日火曜日

30- 政界に安倍氏の「再々登板」説

 呆れ返る話ですが安倍晋三氏が首相に「再々登板」するという説があるということです。
 安倍前首相は27日、新潟市で開かれた自民党新潟県連会合で講演し、対中国政策を巡って「インド太平洋地域がフロントラインになってきたとの認識と覚悟を持ち、外交・安全保障政策に取り組む必要がある」と述べたということですが、同時に「命けのスクランブルのために自衛官の諸君が飛んでいく。その横には『自衛隊は憲法違反』という立て看板が立てられている。その状況に終止符を打つことは私たちの責任ではないか」と、憲法に自衛隊を明記する持論を改めて訴えたということです
 それにしても安倍氏の自衛隊憲法明記論は相変わらず情緒的です。まあ、議員が個人としての意見を述べること自体は許されるかもしれませんが、永田町では「改憲が後半国会の焦点なんて、安倍さんの再々登板に向けた布石ではないか」という臆測が広がっているということです。
 先に森元首相五輪組織委会長の後継を安倍前首相に打診したところ、「次の総選挙で派閥議員の応援に回りたい」と断られたそうです。それに関して森氏は、安倍氏は総選挙に勝ち抜いて現在の細田派に戻り、最大派閥の数の力で首相に返り咲くというシナリオを考えていると見ているようです。
 安倍氏は野党が要求している「桜」問題でのホテルの領収書をいまだに提出していません。「モリカケ桜」問題について国民に対しても明確な説明もしていません。
 それにもかかわらず首相に再々登板するという妄執を持ち、またそれをにおわせることで検察の再捜査を牽制出来ると考えるとは、余りにも独善の度が過ぎます
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政界に安倍「再々登板」説…菅首相と改憲発言“連係プレー”
                          日刊ゲンダイ 2021/03/29
 2021年度予算案の参院成立を受け、26日にぶら下がり取材に応じた菅首相。憲法改正の手続きを定める国民投票法改正案について問われ、「当然、後半国会の焦点になる」と答えた。改憲への関心が薄い菅首相の前のめりな発言は珍しい。
 すると、翌27日に自民党新潟県連の会合で講演した安倍前首相が改憲に意欲を見せて話題になっている。安倍前首相は「命懸けのスクランブルのために自衛官の諸君が飛んでいく。その横には『自衛隊は憲法違反』という立て看板が立てられている。その状況に終止符を打つことは私たちの責任ではないか」と、憲法に自衛隊を明記する持論を改めて訴えた。
 どこの立て看板かは知らないが、相変わらず情緒的で薄っぺらい改憲論だ。しかし、菅首相と安倍前首相そろっての改憲発言に、永田町では「改憲が後半国会の焦点なんて、安倍さんの再々登板に向けた布石ではないか」という臆測が広がっている。
 9月の自民党総裁選前に改憲機運を醸成すれば、安倍前首相を担ぎ出す動きが出てくるというのだ。

最大派閥の会長で復権狙う
 森元首相も地元・石川発行の月刊誌の最新インタビューで気になる発言をしていた。五輪組織委会長の後継を安倍前首相に打診したところ、「次の総選挙で派閥議員の応援に回りたい」と断られたという。森氏はこう続けた。
<うちの派(細田派)の幹部連中に安倍さんの思いを教えておいたよ。みんなしっかり選挙に勝ち抜いて、安倍さんをうちの派に迎えようと。そして、あらためて安倍派をつくればいい>
 五輪組織委トップを断ったのは、最大派閥の数を維持するため。そして、派閥に戻った安倍前首相が会長におさまり、数の力で首相に返り咲く。そんなシナリオが考えられる。
「権力のウマミが忘れられないのでしょう。『桜を見る会』の前夜祭の問題で、検察審査会が秘書に『不起訴不当』の議決を出したことも関係しているかもしれない。再々登板もあるとにおわせ、検察の再捜査を牽制する狙いです。岩盤支持層をつなぎ留めるには改憲を唱えるのが効果的。“やるやる詐欺”みたいなもので、改憲に意欲を燃やすポーズを見せていれば権力を維持できるという計算です」(政治評論家・本澤二郎氏)

 そんなに元気なら、改憲より先に、数々の疑惑について説明責任を果たすべきだ。