2021年3月25日木曜日

赤旗スクープ 菅人脈また接待漬け! 文科次官が利害関係者から

 22日付のしんぶん赤旗に「文科省接待の記録 亀岡副大臣(当時)・次官らを複数回 豊栄学園 補助金2400万円」と題するスクープ記事が載りました。
 宮崎県にある豊栄学園が亀岡偉民文部科学副大臣(当時)と藤原誠・文科事務次官を15年から19年にかけて繰り返し接待したとする記録を確認文科省は20年、同学園に約2400万円の施設整備費補助金を決定しており、行政がゆがめられた可能性があるという内容です。
 記録によると同学園の清水豊理事長らが亀岡氏と15年から19年末まで少なくとも計14回会食などをし藤原・文科事務次官は、官房長だった15年と17年に、亀岡氏と同席し会食しており、事務次官になってからも亀岡氏、学園側と複数回会ったと記されています。
 文科省は18年4月、同学園が経営する都城東高校を「教育課程特例校」に指定し202月には補助金約2400万円の交付を決定しています。
 亀岡偉民氏は細田派に属し、19年9月に副文科相に、20年2月に副復興相に就いています。

 23日付の日刊ゲンダイがこの記事を、「菅人脈また接待漬け!“官邸のスパイ”次官が利害関係者から」とタイトルをつけて取り上げました。
 日刊ゲンダイによると藤原次官は「官邸のスパイ」とあだ名されるほど政権中枢にベッタリで、加計学園問題で官邸に弓を引いた前川喜平元文科次官を慕う省内の抵抗勢力を排除するため、官邸の意向によ異例の大抜擢で18年10月に事務次官にき、3月末に異例となる3回目の定年延長をし、次官を続投するとみられている」ということです。
 「菅人脈」とされる所以で官邸に大打撃となる可能性があります
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本紙スクープ 文科省接待の記録 亀岡副大臣(当時)・次官らを複数回
豊栄学園 補助金2400万円
                        しんぶん赤旗 2021年3月22日
 学校法人「豊栄(ほうえい)学園」(宮崎県三股町)が、前文部科学副大臣の亀岡偉民(よしたみ)・復興副大臣(自民党衆院議員)と藤原誠・文科事務次官を、2015年から19年にかけて繰り返し接待したとする記録を本紙は21日までに確認しました。文科省は20年、同学園に約2400万円の施設整備費補助金を決定しています。行政がゆがめられたことはないか、解明が求められます。(丹田智之)
 本紙が確認した記録によると、同学園の清水豊理事長らが亀岡氏と15年から19年末まで東京都内と宮崎県内で、少なくとも計14回会食などをしています。学園側が支払った総額は約95万円にのぼります。会食の場所は都内の高級焼き肉店など。1回の1人あたりの金額は約1万~2万8千円になる計算です。
 亀岡氏が文部科学副大臣だった期間にも会食の記録があります。19年11月に清水理事長と亀岡氏、宮崎県幹部の出席で、同学園から計8万4千円が支払われたことになっています。
 藤原氏は、官房長だった15年11月と17年11月に、亀岡氏と同席し会食した記録があります。藤原氏は事務次官になってからも亀岡氏、学園側と複数回会ったと記されています。
 文科省は18年4月、同学園が経営する都城東高校を、「教育課程特例校」に指定しています。20年2月には、私立高校の産業教育施設を整えるための補助金約2400万円の交付を決定しています。
 人事院によると、特例校に指定されている期間や、補助金を申請しようとしている期間から補助金事業が完了するまで、同学園は「利害関係者」となります。
 閣僚、副大臣などの規範を定めた「大臣規範」は、関係業者から接待を受けるなど「国民の疑惑を招くような行為をしてはならない」と定めています。また国家公務員倫理規程は、官僚が利害関係者から接待を受けることを禁じています。
 本紙の取材に豊栄学園の担当者は、国会議員や官僚らとの会食について、「理事長としては『これは今後のためになる』ということであれば、会うことは何の問題もない。学校のためになるとなれば、学校の経費から出す」と説明。亀岡氏らとの会食費用については「(個別の会食について)言うことはできない」としました。
 亀岡氏は、清水理事長とのたび重なる会食について「割り勘とか言ったりして、私が半分は出して、いつも交代、交代で昔から(会食を)やっている仲ですから」と主張。「一方的にごちそうになったことはない」と語り、接待ではないとの認識を示しました。
 藤原氏は、会食には亀岡氏の招待で出席したとして「行ったら、そこに(清水理事長が)いらっしゃったということ。(飲食代は)亀岡先生の負担だと聞いていた。文科省に届け出はしていない」と述べ、費用の支払いをしていないことを認めました。 













菅人脈また接待漬け!“官邸のスパイ”次官が利害関係者から
                          日刊ゲンダイ 2021/03/23
 ヨレヨレの菅政権にダメ押しとなるか。農水省の鶏卵汚職、総務省の違法接待問題に続き、文科省でも接待攻勢によって行政が歪められた疑惑が浮上。22日の「しんぶん赤旗」がスッパ抜いた。疑いの目を向けられているのは、安倍政権末期に文科副大臣を務めた自民党の亀岡偉民復興副大臣、それに藤原誠文科次官だ。官邸に大打撃となる可能性がある。

2015年から19年末にかけて会食14回
 赤旗によると、亀岡氏と藤原氏に繰り返し接待していたのは学校法人「豊栄学園」(宮崎県三股町)の清水豊理事長ら。2015年から19年末にかけて少なくとも計14回会食し、学園側が支払った総額は約95万円に上るという。私大支援やJAXA事業をめぐる汚職事件で当時、文科省は大揺れだったのに、お構いなしだ。文教族の亀岡氏が文科副大臣だった19年11月の会食では計8万4000円が支払われ、藤原氏は官房長時代の15年11月と17年11月にゴチになったという。
 学園が疑いようのない利害関係者である点も大問題だ。文科省は18年4月に学園が経営する都城東高校を「教育課程特例校」に指定し、20年2月には私立高の産業教育施設を整備するための補助金約2400万円の交付を決定している。ちなみに、都城東高は偏差値50割れの底辺校だ。
 亀岡氏の国会事務所に事実関係を問い合わせると、「質問はファクスで送ってください」とのこと。質問状を送付したが、期限までに回答はなかった。

藤原文科次官は異例の定年延長3回
 疑惑の接待時期は安倍政権下ではあるものの、菅政権にもダメージが及ぶのは必至。というのは、藤原氏は「官邸のスパイ」とあだ名されるほど、政権中枢にベッタリなのだ。
藤原次官は菅首相の懐刀である和泉洋人首相補佐官に非常に近い。加計学園問題で官邸に弓を引いた前川喜平元文科次官を慕う省内の抵抗勢力を排除するため、官邸の意向による異例の大抜擢で18年10月に事務方トップに就いた。霞が関イチのイエスマンですよ。3月末にこれまた異例となる3回目の定年延長をし、次官を続投するとみられています」(霞が関関係者)
 前川氏は著書「面従腹背」で、こう書いている。
〈藤原教育局長からショートメールで、「和泉さんから話を聞きたいと言われたら、対応される意向はありますか?」と送られてきたのです〉
「藤原教育局長」は藤原次官、「和泉さん」とは言うまでもなく和泉補佐官のことだ。亀岡氏はもちろん、ヒラメ官僚も国会で説明させる必要がある。