2021年3月21日日曜日

武田総務相の暴走ぶりに菅首相も手に負えず・・・とは言っても自分は

 国会論戦で非常識な対応を繰り返している武田総務相に、菅首相も相当持て余しているということです。武田氏はああ見えても次期の二階派会長と目されていて、二階氏から強引に総務相にねじ込まれたという経過があるので、簡単に交代もさせられないということのようです。

 とはいっても菅氏はいまこそ表面上は殊勝げに振る舞っているだけで、本心では国会を軽視している似た者同士なので、「持て余す」ことの意味は内閣支持率が下がるからの一点の筈で、それ以外の意味ではありません。
 武田氏は国民が疑念を抱くような会食に応じたことはない」という詐術の見本のような答弁を鉄面皮にもひたすら繰り返したので、聞かされる側はその卑劣さにホトホト嫌気が差しました。
 しかしそれすらも、菅首相が日本学術会議会員の任命を拒否した際に「人事に関することなので理由は説明できない(要旨)」と的外れな言い訳を何十回も繰り返したことと、殆ど差はありません。
 武田氏が大臣席から総務官僚に対して「記憶にないと言え」とハッパをかけた問題19日の参院予算委で追及されると、「なぜか私は無意識っていうか、口に出た」と釈明し、「答弁を指図するようなつもりもないし、意味もない」と開き直ったということです。しかし「意味もない」どころか、「記憶にない」こそが特効薬であることを信じ切って発言したのに違いないので、言うことの辻褄が合っていません。要するに無茶苦茶な発言が平気でできる人間だということです。
 もしも菅首相が内閣をいくらかでも真っ当なものにしたいのであれば、自らが内閣官房長官時代に官僚たちを蹂躙してきた惰性と傲慢さから学術会議会員の任命を拒否したという非を、先ず改めるべきです。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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武田総務相が官僚ドーカツ 暴走ぶりに菅首相も手に負えず
                         日刊ゲンダイ 2021/03/20
 菅首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」の外資規制違反をめぐり、武田総務相のドーカツめいた“指示”に批判が噴出している。東北新社側が主張する2017年8月の面会の有無について衆院予算委員会で問われた総務官僚に向かい、大臣席から武田氏が「記憶にないと言え」とハッパをかけた問題だ。
 19日の参院予算委で追及された武田大臣は「なぜか私は無意識っていうか、口に出た」と釈明。「答弁を指図するようなつもりもないし、意味もない」と開き直った。言い訳も含め、やることなすことまるでチンピラだ。
 NTTの澤田純社長との会食をめぐっても、武田大臣は「国民が疑念を抱くような会食に応じたことはない」などとスットボケ続け、審議はたびたびストップ。野党からは辞任を要求され、地元の福岡県で知らぬ人はいない犬猿の仲の麻生財務相には「〈いい加減にしろや〉と言おうと思った」とあてこすられる始末。菅首相はすっかり武田大臣の扱いに困っているという。
「総理は17日、自民党本部を訪問。表向きは、福岡県知事選立候補予定者への推薦証手渡しでしたが、事務局幹部と面会することが目的だった。解散時期と武田大臣の処遇について、意見を交わしたそうです。総務相問題に収束のメドが立たず、頭を悩ませているといいます」(官邸事情通)
 新たな火種となっている武田大臣を相当持て余しているという。

二階派次期会長も目され軽く扱えない
「総理は、武田大臣にこだわりがない。もともと、重要ポストの総務相にはお気に入りの河野太郎行革相を就けたかったのに、自民党総裁選で支援を受けた二階幹事長のゴリ押しに応じざるを得なかった経緯がある。しかも、武田大臣は、二階派の次期会長と目されていることもあり、軽く扱えないのです」(永田町関係者)
 武田大臣は官僚からの評判も悪く、「常に上から目線。部下をアゴで使うタイプ」(霞が関関係者)という。代表を務める資金管理団体が高級寿司店に政治資金を大量支出していることから、「寿司大臣」と揶揄する声もあるようだ。
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「武田大臣の態度は目に余ります。〈余計なことを言うな〉と官僚にクギを刺すのは、問題が拡大するのを避けたいからでしょうが、議会による行政のチェック機能を妨害する行為。国会議員の後ろにいる国民を愚弄しているに等しく、即辞任すべきでしょう」
 総務省汚染の責任を取ってトットと総辞職してほしい。