2021年12月4日土曜日

米軍機事故に抗議 日米地位協定の抜本改正を 志位委員長

 三沢基地所属の米軍16戦闘機1130日、飛行中に緊急事態となり青森空港への着陸前、燃料タンク2個を投棄した問題で。防衛省米側に安全が確認されるまでのF16の飛行中止を要請していましたが、三沢市今月2日、別のF16の飛行を確認しています。

 共産党の志位委員長は2日、記者会見し、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が二つの燃料タンクを上空から投棄し、青森空港に緊急着陸した事故について厳しく抗議し、日米地位協定の抜本改正を求めると表明しました。
 志位氏は、1985年に三沢基地にF16戦闘機が50機配備されて以降、これまでに13機が墜落燃料タンクの投棄が19回、模擬爆弾の投棄事故は12。これだけの危険を与え続けてきた」ことを強調し、沖縄県でも11月23日にオスプレイからステンレス製の水筒住宅街に落下させるなど、米軍機による重大事故が繰り返されていると述べました。
 そして「重大なことは日米地位協定の壁があり、事故が起こっても日本の警察の捜査が及ばないことだ」と指摘し、「日米地位協定がまさに異常な植民地主義的な従属下に日本を置いていることが、事故のたびにあらわになっている。日米地位協定の抜本改正は待ったなしだ」と主張しましたした
 防衛省は今回のF16戦闘機の事故をめぐり、米軍に「飛行の安全が確認されるまでの間、飛行を行わないよう」求めましたが、日米地位協定の下では「要請」にとどまるもので、冒頭に記述した通り、簡単に無視されました。主権国家として飛行を禁止させることができず、独自の原因究明さえできないのは屈辱的なことで、根本的解決のためには地位協定を抜本改定するとともに、F16戦闘機部隊の配備撤回を求めることが必要です。
 しんぶん赤旗が報じました。
 沖縄での水筒の落下は宜野湾市野嵩の閑静な住宅地で起きました。幸いにして人身被害はありませんでしたが、水筒の外側を覆っていたと思われるプラスチックの破片は半径20mの広範囲に飛び散っていました。人間を直撃すれば命に係わる重大事件になった筈です。
 この事件に関連して琉球新報は「米軍、青森では謝罪に来たのに…落下事故、沖縄との差これだけある」との記事を出し、こうした問題でも本土での事件と沖縄での事件とでは、米軍だけでなく日本政府の対応も異なっていることを明らかにしました。
 併せて琉球新報の記事を紹介します。
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米軍機事故に抗議 日米地位協定の抜本改正を 志位委員長が会見
                       しんぶん赤旗 2021年12月3日
 志位氏は、「燃料タンクは民家が立ち並ぶ現場周辺に落ち、最寄りの住宅からはわずか20メートルの距離だった」と指摘。住宅に住む女性が「一歩間違えば家がつぶれて死んでいた。許せない」などと語っていると紹介し、「こうした深刻な重大事故を起こしたことに強く抗議する」と述べました。
 志位氏は、「三沢基地の米軍機は繰り返し重大事故を起こし、命と暮らしを脅かしてきた」として、2019年11月にF16戦闘機が六ケ所村の民有地に模擬爆弾を投棄したことや、18年2月に離陸直後にエンジン火災を起こし、シジミ漁が行われていた小川原湖に燃料タンク二つを投棄した事故を告発。「1985年に三沢基地にF16戦闘機が50機配備されて以降、これまでに13機が墜落している。燃料タンクの投棄が19回、模擬爆弾の投棄事故は12回。これだけの危険を与え続けてきた」と強調しました。
 また、沖縄県でも米軍機による重大事故が繰り返されているとして、「今年の11月23日に普天間飛行場周辺にオスプレイからステンレス製の水筒が住宅街に落下した。これも一歩間違えれば命に関わるような重大事故だ」と指摘。また、米海兵隊普天間基地所属のヘリについて、「17年12月に宜野湾市の緑ケ丘保育園の屋根にヘリの部品が落下した。同月には普天間第二小学校の運動場にヘリの窓が落下した。沖縄ではこうした事故が繰り返されている。日本の空からさまざまな危険物が落ちてくることが日常茶飯事で起きている」と批判しました。
 その上で志位氏は、「重大なことは日米地位協定の壁があり、事故が起こっても日本の警察の捜査が及ばないことだ」と指摘。「今回の燃料タンクの投棄についても、日本の警察は、青森空港に緊急着陸したF16の機体には一切触れられない。投下された燃料タンクも米軍が持ち去ってしまう」と述べ、「日米地位協定がまさに異常な植民地主義的な従属下に日本を置いていることが、事故のたびにあらわになっている。日米地位協定の抜本改正は待ったなしだ」と主張しました。
 さらに志位氏は、「今回の事故は、今月4日から17日まで東北3県と北海道で実施される過去最大規模の日米共同演習の直前に発生したものだ」と述べ、米海兵隊約2700人と陸上自衛隊を中心にした約1400人が参加する「レゾリュート・ドラゴン21」という実動演習には、普天間基地のMV22オスプレイが10機、横田基地のCV22オスプレイが2機の計12機が参加し、パラシュート降下訓練も予定されていることに触れ、「この補給拠点となるのが三沢基地だ」と指摘。「横田基地のCV22オスプレイは、小川原湖で水中から兵士をロープでつり上げる訓練を繰り返すなどしてきたとして、「事故原因すら明らかになっていない下で、日米共同演習は中止すべきだと強く求めたい」と強調しました。


米軍、青森では謝罪に来たのに…落下事故、沖縄との差これだけある
                          琉球新報 2021年12月3日
 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイからの水筒落下事故と、青森県で発生した米軍三沢基地所属のF16戦闘機の燃料タンク投棄事故を巡り、米軍の地元への謝罪や日本政府の飛行中止要請で、沖縄県と青森県などに対する対応の違いが表れている。

 11月23日に起きた宜野湾市の民家敷地への水筒落下事故後、県は抗議のため在沖米海兵隊に来庁を求めたが海兵隊は拒否した。県は12月2日、米軍キャンプ瑞慶覧に出向いて抗議し、事故原因の究明まで同型機の飛行を停止することなどを米軍に求めた。

 外務省沖縄事務所の橋本尚文沖縄担当大使は11月26日、県の抗議要請を受けたが「現時点で飛行停止までは米側に求めていない」と説明していた。
 一方、11月30日に起きた米軍のF16戦闘機の燃料タンク投棄では、三沢基地副司令官は青森県やタンクが落下した同県深浦町、基地がある三沢市などを訪れ謝罪し、事故の経緯を説明した。防衛省は12月1日、同型機の安全が確認されるまで米側に飛行中止を求めた。
 米軍はいずれの事故の後も同型機の飛行訓練を続けている。
 オスプレイは普天間の水筒落下事故翌日の11月24日も飛行が確認され、海兵隊はオスプレイの飛行停止を求める県の要請も拒否した。
 三沢基地は地元の三沢市に通告した上で、12月2日にF16戦闘機の飛行訓練を実施した。(塚崎昇平)