2022年10月7日金曜日

徹底追及 統一協会 「結婚相談」で接近/2世信者が告発 借金して献金

 しんぶん赤旗で報じられた統一協会に関する2つの記事を紹介します。
 一つは、やや高齢な男性独身者に「結婚できないのは、あなたにサタンがいるから」結婚相談所を装って近づき、入会すると入会金として10万円。結婚に至れば70万円、パートナーが亡くなると7年間の供養料に70万円が必要と説明を受けました。
 入会後もはじめは「学びが必要」と言われ、週1回、統一協会の施設で文鮮明の人生や教義を解説するDVDを見せられました
 紹介相手のリストなどは示されず、2ヶ月後に初めて紹介されたのは、遠く離れた西日本に住む女性でオンラインで話すものの、女性は統一協会の教義を深く信じている様子で、あまり会話もできないまま 先方から断られました。2度目のときは、「相手が断った」として会うことも出来ませんでしたその後安倍元首相銃撃事件を契機に統一協会の危うさに気づき退会しました
 もう一つは4日に開かれた野党ヒアリングに出席した2世の女性で、彼女は、協会は「借金をカードでさせて自己破産させます。お金がなくなると献金できないので生活保護を受けさせて、月ごとにもらったお金からさらに献金させるというサイクルをつくっている」と告発しました。
 対象者の人生の破綻を前提にした実に巧妙かつ狡猾な献金収奪の手口であり、仮にも宗教組織とは呼べるようなものではありません。
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徹底追及 統一協会 紹介ちらつかせ洗脳 「結婚相談」で接近
                       しんぶん赤旗 2022年10月6日
 「結婚できないのは、あなたにサタンがいるから」―。結婚相談所を装って近づいてきた統一協会(世界平和統一家庭連合)から、こんな言葉でマインドコントロール(洗脳)されかけた事例が起きています。(統一協会取材班)
 東日本の地方都市に住む50歳代の男性Aさんに電話がかかってきたのは一昨年のこと。結婚相談所の者だと名乗る女性は「婚活をやっています」と入会の勧誘をしてきました。
 この時点で女性は統一協会の勧誘とは明示していません
 入会を断ったものの、それから1年後、結婚相談所を名乗る女性はAさんの自宅を訪問してくるようになりました。不在の時も、Aさんの母親に接近。渡されたパンフレットには「絶対出会いがある」と書かれ、「宗教法人 世界平和統一家庭連合」とありましたが、Aさんはあまり気にしませんでした。

入会金10万円
 数カ月後、「相談所に来て」と誘われたAさん。「これまでいろんな結婚相談所に行ったがうまくいかなかった。ここならチャンスあるかな」と入会することにしました。そこでの説明は、入会金として10万円。結婚に至れば70万円、パートナーが亡くなると7年間の供養料に70万円が必要というものでした。
 Aさんは「入会したら、すぐに紹介してもらえると思っていた」といいます。ところが、相談所から「学びが必要」と言われ、週1回、統一協会の施設で、DVDを見て感想文を求められました。
 統一協会の開祖、文鮮明の人生や教義を解説する内容に、Aさんは疑問を感じながらも「1人でも紹介してもらわないとやめられない」と通いました。
 入会して2カ月ほどたって初めて紹介されたのは、遠く離れた西日本に住む女性です。オンラインで話すものの、女性は文鮮明・韓鶴子夫妻のことを「真の父母様」と呼ぶなど統一協会の教義を深く信じている様子。女性とはあまり会話もできないまま先方から「お断り」を受けました。
 その後、別の人を紹介する話がありましたが、「相手からお断りがあった」と会うこともありませんでした。

危うさ気づき
 紹介相手のリストなどは示されず、協会の指定した相手だけ。不審に思うAさんに、担当者は「学びを深め、次の紹介はそれから」というばかり。Aさんは「なぜ勉強か」と聞きました。
 担当者は「結婚できないのはサタンがいるから。生まれた時から原罪があって、唯一、救えるのがメシア、文鮮明。浄化するには学びを深めた上で祝福結婚(集団結婚)をするしかない」と言いました。
 7月の安倍晋三元首相銃撃事件を契機に、統一協会の危うさに気づき、Aさんは相談所を退会しました。Aさんは「人の弱みにつけいるのが巧み。紹介をちらつかせて、少しずつ洗脳されていたのか。情報が協会に握られて、どう扱われるか心配」と話します。






(写真)ある地方で配られた統一協会の「結婚教室」のチラシ。各地で結婚相談を使った勧誘が行われています(画像は一部加工)











借金・生活保護から献金 統一協会 2世信者が告発 野党国対ヒアリング
                       しんぶん赤旗 2022年10月5日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)問題に関する野党国対ヒアリングが4日、国会内で開かれ、2世信者の小川さゆりさん(仮名)が統一協会の悪質な献金手口の実態と、宗教法人法に基づく同協会の解散請求を求める切実な思いを語りました
 小川さんは、統一協会には「カード摂理」と呼ばれる献金手口があると説明。「借金をカードでさせて自己破産させます。お金がなくなると献金できないので生活保護を受けさせて、月ごとにもらったお金からさらに献金させるというサイクルをつくっている。しかも、生活保護を受けさせるためのアドバイザーを協会が用意している」と話し、生活度外視の過度な献金を、組織的かつ計画的に信者に強いる悪質な手口を告発しました。
 小川さんは、自主的なアンケートに寄せられた60件近い被害報告から「小学生のころから、信仰を破ると断食や土下座をさせられた」などの深刻な声を紹介。児童虐待などの新たな被害を生まないためにも、統一協会を解散させてほしいと訴えました。
 全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣弁護士は、現行法のもとで協会による今後の被害を防ぐ方法としては、「解散請求が最も効果的だと思う」と強調しました。