2022年10月20日木曜日

20- 徹底追及統一協会 高額献金編(2) 借金に借金重ね〝霊感グッズ″ずらり

 徹底追及統一協会 高額献金編の(2)です。
 両親が統一協会に2000年代初頭に合計約1億6000万円もの献金をした女性が、統一協会の勅使河原が先の会見で、「反対する家族を無視して献金できないはずだ」と述べたことをもとに協会に返金を求めたのですが、統一協会側からは「大前提として献金した本人(親)の返金に応じます」と拒否された例が語られています。
 協会が会見等で説明することと実際が違っているという実例です。
 それとは別に、大学で統一協会に誘われて「原理運動」に走った息子を、母が他の家族3人と一緒になって4ヵ月かけて協会から脱退させること成功した体験を報じた記事を併せて紹介します。
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徹底追及 統一協会 高額献金編(2) 借金に借金重ね 引き換えの〝霊感グッズ″ずらり
                      しんぶん赤旗 2022年10月18日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)は韓国・清平に豪華施設「天苑宮(てんえんぐう)」を建設するため、日本の信者にI家庭あたり183万円もの献金を求めています。
 「献金のノルマはない。献金は信徒の意志で、無理強いは駄目ということだ」。協会の勅使河原秀行・改革推進本部長は会見(4日)でそう言い切りましたが・・・

信者あおりたて
 実際は天苑宮について「地上天国のモデル」「人類歴史の完成」と信者をあおりたて、献金に向かわせてきました。
 両親が信だという元信者の女性は「親は先祖解怨(供養)のツケで統一協会に80万円借りて、月1万円を返済しています。ほかにおじに70万円、サラ金に100万円借りています。それなのに天苑宮の献金を払おうとしていた」と憤ります。
 統一協会は430代前までの先祖を供養する「先祖解怨」しなければ子孫に悪さをすると信者を脅しています。先祖解怨には献金が必要です。
 信者たちに求められるのは先祖解怨の献金だけではありません。女性の実家には、統一協会の開祖文鮮明の言説を記録した書籍の『聖本』『天聖経』やツボ、印鑑などが飾ってあります。統一協会が高額献金と引き換えに渡す霊感グッズ″です。
 実は女性の両親は2000年代初頭に、合計約1億6000万円もの献金を統一協会にして
いました。祖父の遺産が献金に回った、というのです
 女性はいま統協会に返金を求めています。統一協会の勅使河原氏は会見で「反対する家族を無視して献金できないはずだ」と述べました。女性は、この言葉をもとに返金を請求しましたが、統一協会側は「大前提として献金した本人(親)の返金に応じます」と娘からの請求を拒否したといいます。

法整備し救済を
 なぜ信者は借金までして高額な献金をするのかー。勅使河原氏は「宗教の場合よかれと思って献金する」と述べています。しかし実態は違います。
 統一協会は、この世のお金はすべて神のものなのに、サタンに奪われていると信者を洗脳しています。献金はサタンから神への復帰″となり、「『地上天国』の実現という神の働きへの積極的な協力の表れ」とされるのです。この結果、信者たちは生活を破壊するほどの高額な献金へ駆り立てられます。
 この女性は強調します。「統一協会は返金に真摯(しんし)に応じていない。法整備をして被害者をすくってほしい。霊感商法や高額献金で多くの被害者を生み、家族を分断する統一協会は、解散させるべきです」   (つづく)


「統一協会は若者の将来を奪う集団」 息子を救った母は「解散命令当然だ」
大阪府の女性が宮本・辰巳両氏に
                      しんぶん赤旗 2022年10月19日
 息子の統一協会の洗脳を解くためマンションを借りて4カ月閉じこもりました。自宅を離れ、家族は全員休職。でも、息子が助かるなら仕事がなくなっても家がどうなってもかまわないと思ってやりぬきました」―。大阪府の70代女性が、統一協会から息子を脱会させた経験を日本共産党の宮本岳志衆院議員と辰巳孝太郎元参院議員に次のように切々と語りました。(速水大地)
 息子は学生時代、学生名簿を知りつくす大学事務局員による勧誘で統一協会に入会しました。1990年代半ば、北陸の大学で息子は下宿生でした。彼らは素性を隠し、姓名判断で近づきました。
 マインドコントロールの方法は「報連相」といって、息子に「上司」を1人つけ、何でも報告・連絡・相談しなければならないルールを作る。徐々に「自分で判断すると間違う」と思わせるのです。息子は統一協会の寮に移り、協会系企業「一心天助」で魚商バイトし、学内に「原理研究会」をつくる役割を担わされたようです。

キリスト教会に
 救出は、その方法を学ぶため、統一協会とたたかうキリスト教会に私たち家族が毎週通うことから始めました。相談会で、元信者や家族から最初に聞いたのは「決して否定してはいけない」でした。
 すぐにでも救出したかったですが、家族の気持ちがそろうまでは実行できず、準備に8カ月かかりました。キリスト教会からゴーサインが出ると、指導の下、近県の田舎の田んぼに囲まれたマンションの3階、2LDKの部屋を借りました。
 12月のある日、私の父の法要を計画して息子を帰省させ、車でマンションに移動。そこで家族みんなで統一協会について学びたいと伝えました。「報連相」できぬよう電話をなくし、息子と私、夫、娘、私の母で部屋から一歩も出ない生活が始まりました。
 2日に1回牧師が来て統一協会の聖典『原理講論』とキリスト教聖書の違いを比べながら学習。息子は学ぶ気がなく、逃げようと暴れて壁に穴が開き、わざとケガや病気をする。
 「反牧(統一協会に反対する牧師)対策」を受け、脱会させられることを恐れていたのです。管理人からは出ていってくれと迫られました。

世間から見た本
 そんな状況が続き、脱会は無理なのかと落ち込みもしましたが、3カ月ほど過ぎた時、私たちの学習に耳をそばだてていた息子が「世間から見た統一協会の本はないか」と言い、届いた本をむさぼるように読み出しました。徐々に自分の頭で考えることができてきたのでしょう。息子は脱会を決意。久しぶりの外。桜が本当にきれいでした。その後、キリスト教会内で8カ月のリハビリ生活を送り、院進学は諦めましたが無事、大学を卒業。キリスト教会の助けと家族全員の力です。
 人権を無視したように見える方法に思い悩みましたが、後に息子から「あれしか逃れる方法がなかった」という言葉を聞き、私は何とか自分を納得させています。

 当時、最も驚いたのは「統一協会が国会議員の秘書に会員を送り込んでいる」と聞いたことです。そして今、報道で統一協会と自民党や維新との関係がここまで深いことに驚いています。彼らは若者を利用し将来を奪う詐欺集団。解散命令はもちろん、疑惑を明らかにしてほしいです。