2022年11月28日月曜日

28- 庶民を待ち受ける大増税が着々と計画中(日刊ゲンダイ)

 岸田内閣は軍事費を倍増(+5兆余円/年)しようとしているのですから、少しくらいの増税ではとても足りません。いくら何でもすぐに消費税を上げることはないと思いますが、思いつく限りの処で税を上げない賄えません。しかも別掲の記事の通り法人税のあっぷについては経団連の十倉会長から釘を刺されているようなので、彼のいう通り広く増税をすることを考えているのでしょう。
 日刊ゲンダイが「『#岸田に殺される』がもうすぐ現実に…庶民を待ち受ける大増税が着々と計画中」という記事を出しました。
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人生100年時代の歩き方
「#岸田に殺される」がもうすぐ現実に…庶民を待ち受ける大増税が着々と計画中
                          日刊ゲンダイ 2022/11/26
 「#岸田に殺される」がツイッターで拡散している。〈国民が望んでないことばかりやり、望むことは一切しない政府〉〈テレビで節約とか言うの止めて欲しい。もう無理なんだって〉〈防衛費のために増税を望む国民がいると思いますか〉〈財務省からしたら岸田文雄って最高のピエロだよな。一番操りやすい総理大臣〉──。この庶民の言葉は岸田首相の元に届くのか。これから“大増税”が待ち受けている。
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 岸田首相の元で「大増税」が着々と計画されている。その下地作りとして機能しているのが、内閣府が設置する「政府税制調査会」。10月26日開催の会合に参加した委員から「未来永劫、(消費税が)10%のままで日本の財政がもつとは思えない」という刺激的な発言まで飛び出している。
 もちろん、国民も今後の高齢化の進展に合わせて相応の負担は理解しているが、乾いた雑巾を絞っている最中に増税が行われれば景気をさらに悪化させるだけだ。

■非難続出の走行距離税
 そんな中、政府税調から出てきたのが自動車の「走行距離税」。すぐさま日本自動車工業会の豊田章男会長らが猛反発しているが、走行距離税自体は突如湧いてきたわけではない。2018年からひそかに検討されており、その理由は車のEV(電気自動車)化によって減る「ガソリン税」を補うため。
 ガソリン税は揮発油税と地方揮発油税の総称で、税収は20年度が約2兆2000億円、21年度が2兆1000億円と大きい。財務省はスイスやドイツの「重量貨物車課徴金」を引き合いにしているが、「どの国も輸送トラックを対象にしており、自家用車にまで拡大しようというのは聞いたことがない」(政府関係者)という。スイスはこれで年間約16.3億スイスフラン(約2460億円)、ドイツは約4.63億ユーロ(約680億円)程度の税収入を得ている

24年度から1人1000円の「森林環境税」
 一度導入した税金は中身が変わろうとも手放したくないのが役人たちの本音。走行距離税がガソリン税の代わりなら、24年度から導入される「森林環境税」は、期限の切れる「個人住民税加算」の穴埋めとされる。森林保護を名目に24年度から個人住民税均等割と併せて1人当たり年額1000円が徴収されるのだ。
 すでに国民は東日本大震災の復興を名目に13年から37年まで「復興特別所得税」として2.1%相当が所得税で引かれているが、これとは別に14年度から23年度まで地域の防災対策に充てるため、多くの自治体で個人住民税の均等割額が都道府県民税と市区町村税で500円ずつ(計1000円)加算されている。この期限が切れると同時に森林環境税1000円が導入されるわけだ。

■消費税は2030年までに15%
「国際通貨基金(IMF)が社会保障費を賄うため、30年までに消費税率を15%に上げる必要があると報告していますが、ここにきて出てきたのが防衛費の増額。岸田政権は来年度から5年間で総額43兆~45兆円程度とする方針で、27年度には10兆円超を目指している。今年度の5.4兆円の約2倍です。さすがに社会保障の財源に充てる建前の消費税での補填は難しいが、年金給付の不足分に充てるという手もある」(税務関係者)
となっていて、ちょうど消費税を5%アップする分に相当する。

■「第3のビール」「贈与税」もアップ
 酒税の増税もすでに決まっている。現行、第3のビールは350ミリリットル缶1本当たり37.8円の酒税がかかっているが、来年10月から47円、26年には54.25円へアップ。それよりも安い檸檬堂などのチューハイも同28円が26年には35円になり、ビールでさえ高くて手が届かないという庶民の気持ちを逆なでしている。
 他にも政府税調から出てきたのが、「相続税」と「贈与税」の見直し〈高齢世代の資産が、適切な税負担を伴うことなく世代を超えて引き継がれることとなれば、格差の固定化につながりかねない〉と、もっともらしいことを言っているが、要は増税のこと。現在、親から子、祖父母から孫などへの「教育資金一括贈与」は最大1500万円、「結婚・子育て資金一括贈与」は同1000万円まで非課税だが、廃止の方向。「住宅取得等資金贈与の特例」は来年12月で廃止される。年間110万円の生前贈与についても制限の予定だ。

■フィリップ・コトラー氏の「『公共の利益』のための思想と実践」が静かな話題
 そんな折、米ノースウェスタン大学経営大学院特別栄誉教授のフィリップ・コトラー氏の「『公共の利益』のための思想と実践」(ミネルヴァ書房)という書籍が静かな話題となっている。貧困・格差・搾取・環境問題などの課題は、利益至上主義の“カウボーイ資本主義”では解決できないとする内容だ。
 15年に日本でもブームになったトマ・ピケティの「21世紀の資本」でも自由主義経済を採用する限り格差が拡大することは避けられないとしていたが、コトラー氏は共同体志向が強いヨーロッパ型資本主義を目指すべきとしている。アメリカ資本主義はごく少数の経営者に莫大な給与を渡すことで経済を回すという発想なのに対し、ヨーロッパは最低賃金を引き上げることによって経営者を刺激しようとする
 本の監訳を務めた現代社会総合研究所の松野弘所長(社会学者)がこう言う。
「消費税がその最たるもので、低所得者ほど負担が重くなります。コトラーの祖父は旧ソ連のウクライナからの貧しい移民であり、労働経済学を学んだ彼自身も『胸の奥底には常に両親が属していた労働者階級への思いがあり、貧富の格差が解消されないことに怒りを覚えていた』と述べている。ある程度の所得不平等は、経済成長を促すエンジンとして欠かせませんが、広がる格差は社会正義に対する疑問、そして階級間の争いを生み出します」

 上杉鷹山の師匠である儒学者・細井平洲は「経世済民」がよく知られている。民の救済が根底にあり、その薫陶を受けた鷹山がまず手がけたのは財政規律の見直し。その上で子供の養育手当を創設して「人への投資」を積極的に行った。エリート階級の家庭に育った岸田首相の目には、庶民の痛みなど見えないのだろう。