NHK NEWS WEB 2014年9月20日
「国際平和デー」を前に、ニューヨークの国連本部で日本が60年前に贈った「平和の鐘」を鳴らす式典が行われ、パン・ギムン(潘基文)事務総長が世界各地で続く紛争の平和的な解決を改めて呼びかけました。
国連では、毎年9月21日の「国際平和デー」にあわせて、日本が60年前に国連に贈った「平和の鐘」を鳴らしています。この鐘は、各国の友好への願いを込めて、当時の国連加盟国のコインを溶かして作られました。
19日に行われたことしの式典には、パン・ギムン事務総長や新しく就任した国連総会のクテサ議長、日本の吉川元偉国連大使らが出席しました。パン事務総長は「すべての戦闘員に武器を置くよう求める。平和を愛するすべての人々に異なる隣人と共存する喜びを分かち合ってほしい」と述べ、民族や宗教の対立から世界各地で続く紛争の平和的な解決を改めて呼びかけました。
このあと、パン事務総長とクテサ議長が「平和の鐘」をつき、平和を象徴する白いはとが放たれました。
国連本部では来週、24日から総会で各国の首脳らが意見を表明する一般討論演説が始まり、シリアやイラクで勢力を強めるイスラム過激派組織への対応や停戦後も緊張が続くウクライナ情勢などを巡って意見が交わされることになっています。