韓国外交部の高官が17日、韓日関係について「韓日両国には歴史問題があるが、それ以外の問題、すなわち安全保障、経済協力、文化・人的交流などは切り離して対応していく」と述べました。
韓国政府高官が日韓の歴史問題と安全保障や経済協力を切り離して対応する方針を、公の場で明らかにしたのは異例ということです。
そうした中 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、19日、仁川アジア大会の開会式に出席するため訪韓する森喜朗元首相と面会する予定で、森元首相はこの席で、安倍晋三首相のメッセージを伝えるものとみられています。
日韓間の部分的な雪解けに向かうのでしょうか。朝鮮日報の記事を紹介します。
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韓日関係の「政経分離」、韓国政府が異例の表明
韓日関係、歴史問題と安保・経済協力を分離へ
朴大統領、19日に森元首相と面会へ
朝鮮日報日本語版 2014年9月18日
韓国外交部(省に相当)の関係者は17日、韓日関係について「韓日両国には歴史問題があるが、それ以外の問題、すなわち北朝鮮の核問題のように戦略的な利害を共有する部分や、経済協力、文化・人的交流などは切り離して対応していく」と述べた。対日政策をめぐって、韓国政府高官が歴史問題と安全保障や経済協力を切り離して対応する方針を公の場で明らかにしたのは異例だ。
同関係者はこの日、記者たちと面会し「見方によっては、対日強硬論者である外交部長官が日本に対し融和的なジャスチャ-を示したとも取られる部分もあるが、われわれは強硬論者ではなく、バランスを考慮した合理論者だ」として、上記のように述べた。このため、政府の対日戦略が対話を基調としたものに転換するのではないかとの見方も出ている。旧日本軍の慰安婦問題など、短期間での解決が難しい歴史問題についても解決策を模索しながら、安全保障や経済分野などでの協力から正常化していく方針を示したというわけだ。
このような中で、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は今月19日、仁川アジア大会の開会式に出席するため来韓する日本の森喜朗元首相と面会する予定だ。森元首相はこの席で、安倍晋三首相のメッセージを伝えるものとみられる。
また、共同通信は17日、朴政権の発足後行われていない韓日外交次官級戦略対話が、来月1日に東京で行われると報じた。これについて外交部は「日程について調整中だ」と説明した。外交筋は「来月初め、韓日次官級戦略対話を行うことはほぼ決定している」と語った。
最近、韓日次官補級協議(今月12日)を皮切りに、尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官と別所浩郎・駐韓日本大使の面会(14日)、尹長官と「日韓文化交流基金」の訪韓団との面会(16日)など、韓日関係の改善に向けた動きが見られるが、これらに続き、朴政権発足後では初めてとなる次官級戦略対話まで行われるというわけだ。
18日には東京で、韓日外交当局の文化外交局長会議も4年ぶりに行われる。
李竜洙(イ・ヨンス)記者