神戸新聞 2014年9月27日
児童が演劇やスピーチを通じて平和の尊さを訴える「平和集会」が26日、明石市立人丸小学校(兵庫県明石市東人丸町)であった。6年生143人が出演し、父母ら約100人が耳を傾けた。
同校の6年生は今年、修学旅行で訪れた広島で原爆被災者の話を聞いたほか、明石空襲を経験した西村寛さん(81)=同市朝霧山手町=らからも平和について学んできた。
集会は、平和を守ることの大切さを伝えるために企画。同日の参観日に合わせて準備を重ねてきた。
演劇は、2歳で被爆し、10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの生涯を描くオリジナル作品。小学校の運動会で活躍する場面や入院する場面、亡くなった後で広島平和記念公園に「原爆の子の像」が建立される場面などを盛り込んだ。
また児童代表の8人は平和をテーマとするスピーチを発表。「自分も他人も大切にすることが平和への第一歩」「世界中の子どもが平和を思う心になれば戦争はなくなる」などと述べた。
実行委員の瀧小夜子さん(12)は「練習の成果を出し切って平和大切さを伝えられた」。禎子役を務めた長野蒼生さん(12)は「つらい目に遭っても人々を明るい気持ちにさせた禎子をすごいと思った」と話した。(井原尚基)
平和についてのスピーチを発表する児童=明石市東人丸町