2014年9月11日木曜日

NHKはマレーシア航空機墜落でも情報操作

 NHKは10日、7月にウクライナの上空でマレーシア航空の旅客機が墜落した原因について、オランダ政府の安全委員会9日、暫定的な調査結果を発表したことを伝え、「旅客機が空中でミサイルに撃墜されたという見方を裏付ける」としています。
 
 これは「ウクライナの親ロシア派が発射したミサイルで撃墜された」、とした当初の見方が裏付けられたと述べているのですが、9日と10日のブログ:「よらしむべし、知らしむべからず」は、報告書の原文では「複数の高エネルギーの物体(high-energy objects)」または「多数の高エネルギーの物体(a large number of high-energy objects)」が機体を損傷させたとなっており、ミサイルで撃墜されたとはなっていないと述べています。
 例示された報告書の一部原文でも、4箇所でhigh-energy objectsが用いられています。
 「多数の高エネルギー物体による機体の損傷」とは「多数の弾痕」のことで、それは明らかに機関銃・機関砲の銃撃の跡を示すものです。
 
 マレーシア航空機が地上からの「ミサイル」で撃墜されたのか、それとも戦闘機の機関銃(機関砲)で撃墜されたのかは、撃墜の犯人を決める極めて重要な要素です。
 その意味を熟知している筈のNHKが敢えて原文にはない『ミサイル』を挿入したのは、意識的に世論を誘導しようとする許されない報道姿勢です。
 
 紙面の関係で9日のブログは抜粋文にしましたので、詳細は原文でご覧ください。
 (青字のURLをクリックするとジャンプします)
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NHKが情報操作を繰り返す・・・
 ~マレーシア航空機墜落、調査報告書を読んで
よらしむべし、知らしむべからず 2014年9月 10
 NHKがまたいい加減なことを言いふらしているのでオランダ安全委員会が作成した報告書「premliminary report」を全文検索してみました。やはり「missile」ミサイルの、「ミ」文字もでてきません。さらに安全委員会の公式サイトをくまなく検索しましたが、「missile」は出てきません。当然でしょう。
 彼らはのっけから「the accident」「不慮の事故だ」としているわけですからミサイルがでてくるわけがありません。
 
 「NHKが報道する内容には間違いはない」と信じ込んでしまう人が多いことを知って知らずか、(ニュースウォッチ9が世論を思うように作ろうと操作することといい、このようにニュースの現場でもウブな国民や情報弱者を惑わそうとするやり方は、到底看過できません。
 
 こんなツイートが流れるのも不思議ないことです。
 「マレーシア航空MH17便の墜落について、NHKは、オランダの調査機関によると「ミサイル」で撃墜されたと報道。当初は、さんざん親ロシア側のミサイルとデマを流しておいて、今度はどこのミサイル言わないところが実にずるい。ひどいプロパガンダだ。」(michiyoshiさん)
 
 
マレーシア機墜落「現場調査が鍵に」
NHK NEWS WEB 2014年9月10日
ことし7月にマレーシア航空の旅客機が墜落した原因を調査してきたオランダ安全委員会の委員長は、機体が外部から強い衝撃を受けたなどとする暫定的な調査結果を受けて、今後は現場での本格的な調査が真相究明の鍵になるとして、ウクライナ東部の治安状況が改善される必要性を訴えました。
 
ことし7月にウクライナ東部の上空でマレーシア航空の旅客機が墜落した原因について、オランダ政府の安全委員会は9日、暫定的な調査結果を発表しました。
調査結果では、墜落当時の機体の状態やパイロットの操縦に問題は見られなかったとしたうえで、強い衝撃をもたらす多数の物体が外部から貫いたことで機体が空中で破壊されたなどとしていて、旅客機が空中でミサイルに撃墜されたという見方を裏付けるものとなっています
これについて、安全委員会のヤウストラ委員長は「墜落現場には操縦室の残骸が残されているなど、フライトレコーダーからは分からない情報が得られる可能性がある」と述べ、本格的な現場調査が真相究明の鍵になるとの見方を示し、ウクライナ東部の治安状況が改善される必要性を訴えました。
原因調査を巡っては、現場周辺で戦闘が続いてきたことから、墜落直後にウクライナ政府の調査官が短時間、現場を訪れただけで、オランダの安全委員会は、今後、現場での本格的な調査を実現させ、来年7月までに最終報告書を発表したいとしています。
 
 
マレーシア航空墜落報告書
 ~何も記録されてないといいながらブラックボックス開示拒否
よらしむべし、知らしむべからず 2014年9月 9日
 マレーシア航空MH17便撃墜のプレリミナリ報告書がでてきました。
 解析途中なので・・・という言い訳がでてきますがそれなら最終報告が纏まるまで待って提出することもできた筈です。でもそうしなかった。まずは小出しにして「世間の反応を見よう」という作戦でしょうか。
 内容をみても何か奥歯に物が挟まったようないいまわしであって、調査解析に主権をもっているオランダ政府安全委員会も「苦労しているなぁ」という印象が先に立ちます。
さらに、ボイスレコーダーにもフライトレコーダにも特段異常なデータや音が記録されてないといいながらなぜか、それらの開示を拒否しています。なにも記録されてないなら見せたってなんら支障ない筈ですが、なぜか見せない。オランダ政府が不可解なことをやっています。
 
「誰が撃墜したんだ!?」 これが事件の核心の筈ですが・・・、
 
 オランダ政府は、はやばやとブラックボックス開示拒否を打ち出し、「真相は明かさないよ」と決めたようです。
 このプレ報告書にしても、あからさまなことは書かず、読者に行間を想像させるような書き方をしています。困ったことです。
9/11報告書もJAL123便墜落報告書もそうでしたが初めに結論ありきで、あとはそうなるようにストーリーを作り込んでいくという手法でしたがこの事件の最終報告書もそうなってしまうのか?
 墜落機調査にあたっている国は、秘密を保持する契約に署名しました。もう真相がでてくることはないでしょう。そんな懸念が高まっています・・・
 隔靴掻痒というもどかしさは一時おいといてホントならここが包み隠さず明かされたなら、 誰にでも原因が理解できるであろうポイントをいくつかかいつまんで取上げてみます。
    (中  略
 報告書ではコックピットの天井と床の写真をとりあげ、貫通穴とともに小さなくぼみにこだわっています。コックピット側面の写真も一応貼ってはあります。
 が、つぎの写真を取上げてみせた方が分かり易いと思いますが、それではまずいんでしょうか。
   (以前に公開された機関銃の弾痕のある機体の写真 下記参照
8月3日記事「マレーシア機はウクライナ軍戦闘機の砲撃で撃墜された 
 
 高エネルギーの物体が外から入ってきて機体を損傷させたと説明しています。
 その物体は何? 読者に連想させようという意図のようです。
Figure 9: Part of the inside cockpit roof, indicating penetration with objects from outside. (Source: DCA)
 Noting that the investigation team has not yet had the opportunity to recover these components for forensic examination, photographs from the wreckage indicated that the material around the holes was deformed in a manner consistent with being punctured by high-energy objects. The characteristics of the material deformation around the puncture holes appear to indicate that the objects originated from outside the fuselage. 
    (中  略
 ここでも「高エネルギー物体」とゆっています。
 誰が撃ち込んだかがわかってしまうような見せ方はしないがしかし、誰が撃ったかを連想してねというような趣です。
Figure 10: Cockpit floor with floor parts showing puncture holes (red circles) coming from above the floor. 
 (Source: NBAAI)
 Detailed examination of the structural damage is ongoing. Forensic examination will be performed if the wreckage can be recovered, 
The pattern of damage observed in the forward fuselage and cockpit section of the 
 aircraft was consistent with the damage that would be expected from a large number of high-energy objects that penetrated the aircraft from outside.
    (後  略