2016年3月22日火曜日

22- 夏の参院選 情勢はどう変わる 北海道補選は互角に

 21日付の日刊ゲンダイが、民進、共産、社民、生活の4党が本気で“野党共闘”を進めれば2013年の参院選で、31あった1人区で自民党の29勝2敗だったものが、1人区が32に増える中で、自民党を1517敗にまで追い込めるという見方を報じました。
 
 また、安倍首相が新党大地を取り込んで盤石になった筈の北海道5区補選(4月24日投票)が、自民党の直近の調査によると、なんと自民候補と野党候補の支持率は「4543」の横一線であるということです。
 その理由は、故町村さんの娘婿である自民党候補はとにかくエラソーで有権者に会えば会うほど票を減らしている反、野党統一候補の池田真紀氏の方はざっくばらんで明るく、会った人は皆ファンになっているからだということです。
 この勢いで行くと、補選は京都3区・北海道5区ともに野党の勝利ということになりそうです。
 
 二つの記事を紹介します。
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民進党結成や野党共闘で「夏の参院選」情勢はどう変わる
日刊ゲンダイ 2016年3月21日
 ようやく、来週27日にスタートする「民進党」。この3年間、安倍1強体制に歯が立たず、やりたい放題を許してきた野党だが、総勢151人の新党の誕生によって、少しは安倍政権に対抗できるようになるのか。
 まだ、民進党への期待感は低いが、「新党結成」をきっかけに、少なくとも7月に行われる参院選の選挙情勢に変化が出てくるのは間違いない。
 民進、共産、社民、生活の4党が本気で“野党共闘”を進めれば、勝敗がひっくり返る選挙区はゴロゴロあるからだ。前回、3年前の参院選をもとに算出すると、山形、新潟、長野、宮城、栃木、山梨、三重の7選挙区で野党が逆転勝利する。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。
 
「2013年の参院選は、31あった1人区で、自民党の29勝2敗でした。でも、4つの野党が1人区で統一候補を擁立し、党首が一緒に壇上に上がるような選挙協力ができれば、32に増える1人区は、自民党を15勝17敗にまで追い込めるとみています」
「民進党」がスムーズにスタートするのか、それともゴタゴタするのか。野党の共闘が進むのか。カギとなるのが、4月24日に行われる「北海道5区」と「京都3区」の2つの補欠選挙だ。もし、2勝したら、民進党内は一気に勢いづき、野党共闘も進み、参院選で勝利する可能性が高くなる。勝敗ラインは、安倍1強体制に風穴をあけられるかどうかだ。
「参院選の勝敗ラインは、安倍首相が改憲勢力で3分の2を確保できるかどうかになると思います。届かなければ、改憲は難しくなり、安倍首相の求心力は確実に落ちる。安倍首相は目標を失い、安倍1強体制にも、綻びが出てくるはずです」(鈴木哲夫氏=前出)
 
 参院選で安倍政権に打撃を与えることができれば、その後の衆院選も、野党共闘に弾みがつくことになる。政権交代も近づいてくるはずだ。 
 
 
“3点セット”が逆風に…自民党「北海道5区補選」で大苦戦
日刊ゲンダイ 2016年3月20日
「このままでは負ける」――と、自民党が真っ青になっている。4月24日に行われる“北海道5区”と“京都3区”の2つの補欠選挙。不戦敗の京都3区だけでなく、負けるはずがない北海道5区まで勝利が怪しくなっているからだ。
 
 自民党の直近の調査によると、なんと自民候補と野党候補の支持率は「45対43」の横一線。さらに、農業専門紙の調査では、北海道は「政党支持率」まで「自民17%、民主17%」と並んでいるという。
 自民党にとって北海道5区補選は、本来、絶対に負けるはずがない選挙。自民党議員だった町村信孝氏が死亡したために行われる“弔い合戦”だからだ。しかも、自民党は、万全を期して町村氏の娘婿を擁立している。なのに大接戦とは、いったい何が起きているのか。地元の政界関係者がこう言う。
 
「まず、候補者の差が大きい。亡くなった町村さんの娘婿である自民党候補は、とにかくエラソーで頭を下げない。有権者に会えば会うほど票を減らしています。その反対に、野党統一候補の池田真紀氏(43)は、ざっくばらんで明るく、会った人は皆、ファンになっている。彼女は、介護の専門家。苦労しながら子供を育てているシングルマザーです。エリートである自民党候補と違って、生活感があることが受けているのでしょう」