先日は野田元首相が国会で質問に立ち、一体どのツラを下げて・・・と思わせました。
その野田氏はいまも自分が首相時代に取り決めた3党合意にこだわっているということで、今度合流する民主・維新両党がまとめた「消費税について」の見解に、「社会保障と税の一体改革の重要性・必要性は変わりない」という消費税アップを是認する文言が盛り込まれるということです。
なんとも恐ろしいばかりの〝時代錯誤” です。
そういう点は、選挙に勝つためには何でもありの安倍首相とは大違いで、このところ安倍・菅執行部が消費税アップ先送りの雰囲気を醸し出している『時流を見る目』に遠く及びません。
民主党は、自分たちが何故国民からノーを突き付けられて政権の座から滑り落ちることになったのかが、いまだに理解できていないようです。これでは民主と維新が合流してみたところで、国民にとっては何のアピールにもなりません。
まずは民主党の首脳部にいまだに巣くっている野田・前原・長島・・・らの「自民党に行きたい症候群」患者を一掃することが先決のようです。
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消費増税反対に水差す 野党結集は野田前首相ら身内がネック
日刊ゲンダイ 2016年3月1日
これまで安倍首相は来年4月に消費税率10%への引き上げを予定通り実施する姿勢を貫いてきたが、最近になってトーンダウン。先週から国会審議で増税先送りの条件を聞かれると、「世界経済の大幅な収縮」などと答え始めた。従来の「リーマン・ショックや大震災のような重大な事態」が発生しない限り、引き上げるという強気一辺倒とは大違いだ。
この言いぶりの変化について27日付の読売新聞は〈消費増税先送り兆候?〉と伝え、安倍首相が周辺に「消費税を8%に引き上げたら景気が冷え込んだ。税収は今頃もっと増えていただろう」と、半ば悔やむように語っているとまで報じていた。
年初からの急激な円高や株安、不安定さの増す世界経済を目の当たりにして、さすがの安倍首相も増税におじけづいたのかも知れないが、この男の脳裏にあるのは夏の参院選ばかり。にわかに増税先送りムードを演出しているのも野党結集を妨げるための陽動作戦、分断工作とみるべきだろう。
というのも、消費増税を巡る野党の対応は必ずしも一枚岩とは言えないためだ。
合流する民主・維新両党がまとめた「消費税について」の見解も、〈消費税10%への引き上げは身を切る改革の前進と社会保障充実を前提とする〉としたが、〈「社会保障と税の一体改革」推進の重要性・必要性は変わりない〉との注釈付き。政権担当時に自公両党の間で取り決めた「3党合意」に、いまだこだわる党内勢力に配慮した表現である。
「野田佳彦前首相を中心とした政策グループのことですよ。野田さんは3党合意の当事者だけに『社会保障と税の一体改革の必要性』だけは絶対に譲ろうとしない。加えて当時も今も消費増税に絶対反対で、民主を飛び出た小沢一郎・生活の党代表を依然、憎んでいます。生活を含めた残る野党勢力との結集には大きなネックとなりそうです」(民主党関係者)
消費増税を巡る野党間の“温度差”が見透かされて、まんまと安倍首相の作戦に利用されている。
「安倍自民1強に疑念を覚える有権者が、野党各党に望んでいるのは大同団結に向けた覚悟です。消費増税には『絶対反対』で足並みを揃えるべきで、野党第1党が中途半端に増税の必要性に『含み』を持たせ、反対に慎重になっている余裕はない。ましてや過去のしこりにとらわれて敵を利するような議員は言語道断で、野党結集の本気度を疑われるだけ。常に身内が水を差す民主の子どもじみた体質はいい加減にして欲しい」(政治評論家・山口朝雄氏)
この際、野党結集を邪魔する勢力は排除した方がいい。