共産党の志位和夫委員長が9日夜、国民民主党の小沢一郎衆院議員が主宰する政治塾で講演しました。
志位氏は共産党を含む「野党連合政権」構想について、野党間で合意できるかどうかが今後の選挙協力のあり方にも関わると主張。「もうそろそろ決断してもいいのでは」と各党首に呼びかけました。
朝日新聞と毎日新聞が取り上げました。
朝日新聞は「志位氏が小沢氏の政治塾で講演するのは初めて。塾生ら約100人の前で志位氏は、小沢氏との関係について『二十数年間は立場が異なり、お互いに批判をし合う関係にあった』ものの、この5年間は野党共闘を進めるうえで、小沢さんを信頼し、さまざまな協力をしてきた。共産党が昨夏提唱した『野党連合政権』構想について、政権をともにする政治的合意が大事だ。そろそろ我々と一緒に政権を奪っていく決断をしようではないかと訴えた」と伝えました。
毎日新聞は、志位氏が「連合政権構想を巡り『私たちは閣外協力でも良い』と重ねて表明。入閣した場合も、自衛隊解消や日米安全保障条約廃棄などの主張は閣内に持ち込まないと説明した」と述べ、共産党が「連合政権」に向けて柔軟な姿勢であることを伝えました。
野党連合政権がなかなか進まないのは立憲民主の枝野氏がネックになっているからと思われます。情けないことです。
日刊スポーツは、翌10日に小沢氏が同塾で講演し、安倍首相のことを「子どもの悪ガキと同じで、悪いことをしているのに思わないのがいちばんの問題だ」と指摘し、「『総理がうそをついているので、ぼくもついていいだろう』という空気を生んだことが、安倍総理の最大の罪悪だ。精神的なゆがみ、崩壊は、そう簡単には直らない」と述べるとともに、「野党結集の流れがこのまま進まなければ、次の選挙で野党は、どの党を問わず自民党に勝てないどころか惨敗の結果になる」と最大級の懸念を表明したと伝えました。
小沢氏はかつて「乱世の小沢」(金丸信)と称され、実際に民主党を率いて「政権取り」を実現しました。今もその手腕を高く評価するファンを多く抱えています。
毎日新聞が「小沢一郎や山本太郎をかついで政権を奪え」とする亀井静香氏の発言を報じました。
毎日新聞の記事(2本)と日刊スポーツの記事を紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
野党連合政権へ「あとは政治的決断だ」 共産・志位氏、小沢一郎氏政治塾で
毎日新聞 2020年2月9日
共産党の志位和夫委員長は9日、東京都内で開かれた国民民主党の小沢一郎衆院議員の政治塾で講演し、立憲民主党など他の野党に対し、自ら提唱する野党連合政権樹立に向けた協力を求めた。「確実に信頼の絆が深まってきた。あとは政治的決断だ。意思さえあれば道は開ける」と述べた。
次期衆院選に向け「安倍政権に代わる政権を共につくるという政治的合意が必要だ」と強調。消費税率5%への減税を含む政権公約の策定と、小選挙区での選挙協力を挙げ「政権合意と三位一体で進めたい」と語った。
連合政権構想を巡り「私たちは閣外協力でも良い」と重ねて表明。入閣した場合も、自衛隊解消や日米安全保障条約廃棄などの主張は閣内に持ち込まないと説明した。
志位氏の講演後、小沢氏は記者団に「同じ目標や志を持った野党が国民のための政治を実現するには絶対に協力しなくてはいけない」と述べ、歩調を合わせた。
講演は、今年で政治塾創設から20年となるのを記念して実現。2018年には小沢氏の政敵とされた小泉純一郎元首相が講師に招かれ、脱原発の必要性を訴えた。(共同)
小沢一郎氏「平気で嘘つく安倍さんの罪、万死に値」
日刊スポーツ 2020年2月10日
国民民主党の小沢一郎衆院議員は10日、都内で開いた自身の政治塾で講演し、安倍晋三首相の政治姿勢を「万死に値する」と、強い口調で批判した。
首相の「桜を見る会」問題をめぐる発言などを念頭に「(安倍首相は)平気でうそをつく。子どもの悪ガキと同じで、悪いことをしているのに思わないのがいちばんの問題だ」と指摘。「『総理がうそをついているので、ぼくもついていいだろう』という空気を生んだことが、安倍総理の最大の罪悪だ。精神的なゆがみ、崩壊は、そう簡単には直らない」と述べた。
その上で「日本、日本民族に大きな弊害を与えた安倍さんの罪は、万死に値すると思う」と述べた。「経済格差(を生んだこと)もひどいが、日本人が長年美徳としている正直さやまじめさ、一生懸命というたぐいの倫理観が、まったく喪失している」とも評した。
一方、小沢氏は、野党結集の流れがこのまま進まなければ「次の選挙で野党は、どの党を問わず自民党に勝てないどころか惨敗の結果になる」と最大級の懸念を表明。「野党が団結できなければ(次の衆院選は)惨敗の結果に終わることは、特に、私が所属する国民民主党の皆さんはたぶん、それぞれの心の中では自覚していることだろうと思う」とした上で「それにもかかわらず、ああそれなのに、それなのに、ということだ」と、かつての流行歌のフレーズを引用しながら、野党結集の遅滞を嘆いた。
また「3月に予算が成立すれば、いつ解散総選挙があってもおかしくない」と、4月以降の衆院解散・総選挙の可能性に触れた上で「今、解散する理由はないが、総理大臣の経験者に聞くと、衆院解散は総理にとって快感らしい。全員のクビを切ることに引っ張られる、という傾向があるらしい」と言及。「安倍某という総理は、感情のおもむくがままにいく傾向がある。4月以降の解散は否定できない」との見通しを示した。
小沢一郎や山本太郎をかついで政権を奪え 亀井静香・元建設相
今の野党はかつての社会党みたいになっている。居心地が良くなってしまっているのではないか。批判だけしておけば、そうだそうだ、と言ってくれる人がいて気持ちがいいのだろう。
政権を取ろうという気概が感じられない。
相手にドスを突きつけろ
(中 略)
政治家というのは相手の首にドスを突きつけないとならない。爪切りを持って行って、爪切りしましょう、なんてのはダメなんだ。
小沢氏は遠慮しすぎ
枝野氏も玉木氏も自分が大将になりたいというようなことを言っていないで、小沢一郎氏を大将にすればいい。
小沢氏も弁慶みたいに「義経がんばれ」なんて言っていないで、自分が出てくればいい。まだ若いじゃないか。
小沢氏は自分は嫌われ者だから、と思っているのかもしれないが、羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹いている。遠慮しすぎている。
ある日突然、オセロのように一挙にひっくりかえる時がくる。悪者待望論というのがある。ぐにゃぐにゃした妙な善人より、悪人のほうがいい時がある。善人が場合によって害をなし、悪人が場合によって善をなす。
山本氏の言葉は胸に響く
れいわ新選組の山本太郎代表もいいね。ぐちゃぐちゃ、ややこしいことを言わないで、スパッと国民の胸に響くことを言う。ずばりといま言うべきことを言っている。彼はいいと思う。政策的にも、消費税廃止など鋭角的なことを言っている。
山本氏を中心に野党がまとまればいい。いい野党になる。枝野や玉木がぐちゃぐちゃしているなら、もう山本でいいじゃないか。