しんぶん赤旗が、改憲発言を繰り返す安倍首相の異常な執念を取り上げました。
安倍首相は昨年の臨時国会での所信表明演説、国会閉幕後の記者会見、年頭所感、年頭記者会見、通常国会での施政方針演説、与党議との質疑応答等々を通じて、たびたび改憲をあおる発言を繰り返しています。憲法順守義務を負う行政府の長である首相がこうした発言をし続けるのは極めて異常なことです。
首相の一番の狙いは、自衛隊を憲法9条に明記することで事実上2項の「戦争放棄」を無実化することにあるのは明らかです。しかし自衛隊は既に国際的にも国内的にも十分に認知されていることなのでそれは有害無益な主張です。
就任期間が長いだけで何の実績もない安倍首相です。ひょっとして9条
改憲こそが唯一の遺産(レガシー)になるとでも思っているのかもしれませんが、それはトランプに迎合するために国費・国益を差し出したのに加えて、自衛隊を米軍の尖兵にしようとするものであり、絶対に許されないことです。
改憲こそが唯一の遺産(レガシー)になるとでも思っているのかもしれませんが、それはトランプに迎合するために国費・国益を差し出したのに加えて、自衛隊を米軍の尖兵にしようとするものであり、絶対に許されないことです。
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改憲発言繰り返す安倍首相 異常な執念と強い焦り
しんぶん赤旗 2020年2月4日
安倍晋三首相の改憲発言が止まりません。憲法順守義務を負う行政府の長である首相が、改憲をあおる発言を繰り返すということ自体が異常です。
安倍首相は1月1日の年頭所感で改憲に言及。6日の年頭記者会見でも「憲法改正を私自身の手で成し遂げていくという考えにはまったく揺らぎはありません」と強調しました。同月27日の衆院予算委員会では、自民党の小野寺五典議員の質問に対して「自衛隊をしっかり憲法に明記」すると9条への自衛隊明記をあからさまに主張しました。
原案策定狙ったが
安倍首相は昨年の臨時国会閉幕以来、たびたび改憲を“あおる”発言を繰り返しています。通常国会が始まるまでの発言は、「必ずや自分の手で成し遂げたい」と自らが改憲を行う“執念”と、国会の憲法審査会で改憲原案策定を進めるという三権分立を無視した国会への介入でした。
昨年秋の臨時国会の所信表明演説では、「憲法審査会を動かせ」と強調。自民党改憲案の憲法審査会への提示を狙ったものでした。
しかし、憲法審への改憲案提示は国民と野党の反対によってできませんでした。2018年の通常国会・臨時国会、19年の通常国会・臨時国会と、4国会連続で見送らざるをえなかったのです。
憲法語る資格ない
繰り返される改憲発言は、安倍首相の執念とともに、強い焦りの表れです。
安倍首相は通常国会の施政方針演説(1月20日)で、改憲の議論を進めることを「国会議員の責任」だと言い放ちました。
しかし、「国会議員の責任」を言うのであれば、憲法99条が国会議員が「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」というように、憲法の理念を実現するための努力をすることこそ国会議員の責任です。改憲が国会議員の責任だというのはまったく逆立ちした議論です。
そもそも、「桜を見る会」私物化やカジノ汚職問題で「国民の知る権利」や、「国権の最高機関」である国会の権限を踏みにじる安倍首相に改憲を語る資格はありません。
発議阻止草の根で
自民党の小野寺議員の質問に「自衛隊をしっかり憲法に明記し、その正当性を確定することこそ安全保障・防衛の根幹」と述べ、「それに(自衛隊明記の改憲に)向けて、しっかりと議論が進んでいくことを期待したい」と述べた安倍首相。憲法9条に自衛隊を明記し、海外で無制限の武力行使を可能にする改憲こそが狙いです。
国会外での市民と野党の共闘の力で、改憲発議阻止、改憲案の提示を許さない草の根の運動が正念場です。(若林明)