内閣府が17日発表した19年10~12月期のGDP速報値は、実質で前期比1・6%減(年率換算6・3%減)となり、1年3カ月ぶりのマイナス成長に転落しました。消費税増税に伴う個人消費の落ち込みと、台風19号などの自然災害が影響しました(GDP概要写真版は末尾に添付)。
1~3月期はさらに落ち込む可能性があります。
一方、共同通信が15、16両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は41・0%で、前回調査から8・3ポイント下落しました。
支持率の急落は桜を見る会に加え、黒川東京高検検事長の定年延長や野党議員へのやじといった首相の国会対応が原因になっている可能性があるとみられます。
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GDP、年率6・3%減 10~12月、増税や災害響く
東京新聞 2020年2月17日
内閣府が17日発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除く実質で前期比1・6%減、このペースが1年間続くと仮定した年率換算は6・3%減となり、1年3カ月ぶりのマイナス成長に転落した。昨年10月の消費税増税に伴う駆け込み消費の反動で個人消費が落ち込んだほか、台風19号などの自然災害が影響した。
年率の減少幅は、前回の消費税増税時の14年4~6月期(7・4%減)以来、5年半ぶりの大きさとなった。
景気実感に近いとされる名目GDPは前期比1・2%減、年率換算で4・9%減だった。(共同)
内閣支持率 41%に急落 「桜の説明不十分」84%
東京新聞 2020年2月17日
共同通信社が十五、十六両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は41・0%で、一月の前回調査から8・3ポイント下落した。「桜を見る会」の疑惑に関し、安倍晋三首相が「十分に説明していると思わない」は84・5%と依然高く、首相の国会対応への批判が背景にあるとみられる。新型コロナウイルスの感染拡大による日本経済への影響について「懸念」「ある程度懸念している」との回答が計82・5%に上った。
支持率に関しては、森友学園問題を巡る決裁文書改ざん発表後の二〇一八年三月の調査で9・4ポイント急落して以来の大幅下落。今回の不支持率は前回から9・4ポイント増え、46・1%だった。桜を見る会のほか、黒川弘務東京高検検事長の定年を半年間延長した閣議決定に関する法解釈の変更、野党議員へのやじといった首相の国会対応が原因になっている可能性がある。
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡る汚職事件を受けIR整備を見直すべきだとの回答も、前回から6・9ポイント増え77・5%に達した。
新型肺炎で一部外国人の入国を拒否した政府の取り組みに関して評価するが63・5%。評価しないは30・4%だった。
望ましい衆院解散・総選挙の時期については「東京五輪・パラリンピックの後」がトップで46・4%、「来年以降」が31・1%で続いた。
次の首相にふさわしい人を尋ねたところ、石破茂自民党元幹事長が22・6%でトップ。安倍首相が13・4%、小泉進次郎環境相12・0%の順だった。安倍首相の下での憲法改正に反対は56・5%で、賛成は33・3%。